クラミジアの検査と治療
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クラミジアに感染すると、男性では排尿時の痛みや尿道の違和感、性器からの分泌物などの症状が現れることがあります。一方、女性では不正出血やおりものの増加・変化、下腹部痛などの症状がみられる場合があります。
しかし、クラミジアは男女ともに自覚症状が現れないことも多く、感染に気づかないままパートナーへ感染を広げてしまうケースも少なくありません。
また、クラミジアは性器だけでなく、オーラルセックスによってのど(咽頭)に、アナルセックスによって肛門(直腸)に感染することがあります。咽頭クラミジアや肛門クラミジアは無症状で経過することも多いため、感染機会があった場合には症状の有無にかかわらず適切な部位の検査を受けることが重要です。
目次
この記事の監修ドクター
百束 全人 ペアライフクリニック横浜院
平成30年 日本医科大学医学部 卒業
▼資格
日本性感染症学会 会員
日本感染症学会 会員
日本エイズ学会 会員
日本泌尿器科学会 会員
直接人の役に立ちたいと医学の道を志し、泌尿器科・皮膚科での経験を経て、ペアライフクリニック院長に就任。

ペアライフクリニックの
クラミジアの検査について

ペアライフクリニックでは、性器・咽頭(のど)・肛門のクラミジア検査に対応しております。また、通常検査に加え、当日中に結果をご確認いただける迅速検査も実施しております。
当院の迅速検査では、核酸増幅法(PCR法)を用いたGeneXpertを導入しており、高い精度でクラミジア・トラコマティスの検出が可能です。従来の迅速検査と比較して検査精度が高く、より正確に感染の有無を確認することができます。
迅速検査の場合、検査結果は最短90分でご確認いただけるため、陽性と診断された際にはその日のうちに治療を開始することも可能です。早期に検査・治療を行うことで、症状の悪化やパートナーへの感染拡大を防ぐことにつながります。
排尿時の痛みやおりものの異常などの症状がある方はもちろん、症状がなくても感染の機会があった方は、一度検査を受けることをおすすめします。クラミジアの感染が心配な方は、ぜひペアライフクリニックへご相談ください。
クラミジアの検査方法

クラミジアの検査方法についてまとめました。クラミジアは感染部位によって検査方法が異なり、性器の検査方法は男性と女性で異なります。一方で、のど(咽頭)や肛門に感染しているかを調べる検査方法は男女共通です。
性器クラミジアの検査では、男性は主に尿検体を使用し、女性は膣ぬぐい検体を使用して検査を行います。また、オーラルセックスによる感染が疑われる場合にはうがい液を用いた咽頭検査、アナルセックスによる感染が疑われる場合には肛門ぬぐい検査を実施します。
感染部位に応じた適切な検査を受けることで、クラミジア感染症の有無を正確に確認することができます。特に、のどや肛門の感染は自覚症状がないことも多いため、感染機会があった方は症状の有無にかかわらず検査を検討することが重要です。
クラミジアの検査可能時期
クラミジアの検査は、感染機会から24時間経過後に行うことができます。感染初期だと、体の中に菌がまだ少なく、正しい結果が出ないことがあります。そのため24時間以上経過してから検査を受けましょう。
クラミジアの潜伏期間→女性が尿で性器の検査ができない理由

女性の場合、性行為の際に男性器が挿入される部位は膣であるため、性器に感染した性感染症を正確に調べるには、膣内から検体を採取する必要があります。一方で、尿検体では膣内の感染状況を十分に確認できない場合があるため、女性の性器検査には適していません。
そのため、女性の性器検査では尿ではなく、専用の綿棒を用いて膣内の分泌物を採取する「膣ぬぐい」で検査を行います。膣ぬぐい検査は、クラミジアや淋菌、マイコプラズマ・ジェニタリウムなどの性感染症の検査に広く用いられており、感染の有無をより正確に確認することができます。
クラミジアの検査方法の種類
クラミジアの検査方法には、核酸増幅法(PCR法)とイムノクロマト法(抗原検査)の2種類の検査方法があります。そこで、核酸増幅法(PCR法)とイムノクロマト法(抗原検査)の違いについて表にまとめました。
| 核酸増幅法 (PCR法) | イムノクロマト法 (抗原検査) | |
|---|---|---|
| 検査の原理 | 遺伝子を増幅し検出 | 菌の抗原を抗体に用いて検出 |
| 感度 | 高い(約90〜100%) | 低い(約17〜67%) |
| 誤判定の低さ | 高い(約99〜100%) | 比較的高い(約95%以上) |
| 無症状者への適合性 | 最適 | 不適合 |
上の表から、クラミジアの検査は核酸増幅法(PCR法)で実施することを推奨します。核酸増幅法(PCR法)は、クラミジアの遺伝子を増幅して検出する検査方法であり、少量の菌でも検出できるため高い精度が期待できます。
一方、イムノクロマト法(抗原検査)は、クラミジアの抗原を検出する検査方法ですが、感染初期など菌量が少ない場合には検出できないことがあります。そのため、感染していても陰性と判定される「偽陰性」が生じる可能性があります。
核酸増幅法(PCR法)は、現在クラミジア検査の標準的な検査方法として広く用いられており、性器・咽頭・肛門いずれの検査においても高い検出性能を有しています。より正確に感染の有無を確認したい場合には、核酸増幅法(PCR法)による検査を選択することが重要です。
クラミジアの治療について
クラミジア感染症の治療には、クラミジアに有効な抗菌薬(抗生物質)が使用されます。治療薬の種類は複数あり、感染部位や症状、妊娠の有無、服薬のしやすさなどを考慮して選択されます。
代表的な治療薬としては、ビブラマイシン(ドキシサイクリン)、アジスロマイシンなどがあります。なかでもビブラマイシンは高い治療効果が期待できることから、現在では第一選択薬として使用されることが多くなっています。また、肛門クラミジアに対しても高い有効性が報告されています。
一方で、毎日の服薬が難しい方には、1回の服用で治療が完了するアジスロマイシンが選択される場合があります。妊娠中の方については使用できる薬剤が限られるため、安全性を考慮した治療薬を選択します。
ビブラマイシンの服用スケジュール

クラミジア治療におけるビブラマイシンの服用スケジュールについてまとめました。ビブラマイシンは、1回1錠を1日2回、7日間継続して服用します。症状が改善した場合でも自己判断で服用を中止せず、処方された分を最後まで服用することが重要です。
治療終了後は、薬の効果によって体内のクラミジア菌が完全に排除されたことを確認するため、最後の服用から3週間以上経過した時点で陰性確認検査(治癒確認検査)を行います。この検査で陰性が確認された場合に、治療完了と判断されます。
陰性確認検査を推奨する理由は、まれに治療後も体内に菌が残存している場合があるためです。菌が残った状態で性行為を行うと、パートナーへ感染させてしまう可能性があります。また、パートナーから再び感染を受ける「ピンポン感染」の原因にもなります。
そのため、治療期間中はもちろん、治癒確認検査で陰性が確認されるまでは性行為を控えることを推奨します。ご自身だけでなくパートナーの健康を守るためにも、治療後の陰性確認検査までしっかり受けることが大切です。
アジスロマイシンの服用スケジュール

アジスロマイシンは、1回4錠をまとめて服用することで治療が完了する抗菌薬です。毎日薬を服用する必要がないため、飲み忘れのリスクを抑えられるというメリットがあります。
しかし、肛門クラミジアに対する治療効果がビブラマイシンと比較して低いため、当院では治療効果を重視し、ビブラマイシンを第一選択薬、アジスロマイシンを第2選択薬として処方しております。
また、アジスロマイシンによる治療を受けた場合にも、服用後に確実に治癒していることを確認するため、服用から3週間以上経過した後に陰性確認検査(治癒確認検査)を受けることを推奨しております。陰性確認検査で陰性と診断されるまでは、パートナーへの感染や再感染を防ぐためにも性行為を控えましょう。
治療薬の服用後に3週間あけて検査を行う理由
お薬の服用後、陰性確認検査まで3週間以上の期間をあける理由は、「偽陽性」を避けるためです。クラミジアの検査で使用される核酸増幅法(PCR法)は、クラミジアの遺伝子を検出する非常に感度の高い検査方法です。
そのため、治療によってクラミジア菌が死滅していても、体内に残った菌の遺伝子を検出してしまい、実際には治癒しているにもかかわらず陽性と判定されることがあります。これを「偽陽性」といいます。
治療効果を正確に判定するためには、死滅した菌やその遺伝子が体内から十分に排出されるまで待つ必要があります。
この期間を考慮し、クラミジアの陰性確認検査(治癒確認検査)は、お薬の服用終了後3週間以上経過してから受けることが推奨されています。
よくあるご質問
A.
クラミジアの検査は、感染機会から24時間以上経過していれば受けることが可能です。感染直後は体内の菌量が少なく、正確な検査結果が得られない場合があります。そのため、感染の可能性がある行為から24時間以上経過してから検査を受けることを推奨しております。
A.
はい。症状がなくても検査を受けることをおすすめします。クラミジアは男女ともに無症状で経過することが多い性感染症です。症状がないまま感染しているケースも少なくないため、感染機会があった場合には症状の有無にかかわらず検査を受けることが重要です。
A.
クラミジアの検査は痛みを伴いません。男性の性器検査は尿検体を使用し、女性の性器検査は膣ぬぐい検査を行います。また、咽頭検査はうがい液、肛門検査は肛門ぬぐいによって実施します。いずれも短時間で終了する検査です。
A.
はい。陽性と診断された場合には治療が必要です。クラミジアは自然に治癒することがほとんどなく、放置すると感染が持続する可能性があります。
A.
主に抗菌薬(抗生物質)を使用します。当院では主にビブラマイシン(ドキシサイクリン)やアジスロマイシンを使用しております。患者様の症状や感染部位、妊娠の有無、服薬状況などを考慮し、適切な治療薬を選択します。
A.
いいえ。陰性確認検査を受けることを推奨しております。症状が改善していても、体内にクラミジア菌が残っている可能性があります。そのため、治療薬の服用終了後に陰性確認検査を受け、治癒していることを確認することが重要です。
A.
偽陽性を避けるためです。PCR法は非常に感度の高い検査方法であるため、治療によって死滅したクラミジア菌の遺伝子を検出してしまうことがあります。治療効果を正確に判定するため、服用終了後3週間以上経過してから陰性確認検査を受けることが推奨されています。
A.
治療完了までは性行為を控えましょう。治療中や治療直後に性行為を行うと、パートナーへ感染させてしまう可能性があります。また、パートナーから再感染する「ピンポン感染」の原因にもなります。陰性確認検査で陰性が確認されるまでは性行為を控えることを推奨します。