性器ヘルペス
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性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)への感染によって起こる性感染症です。主に性行為などを通じて感染し、性器やその周辺に水ぶくれや潰瘍(ただれ)、痛み、かゆみなどの症状が現れます。
初めて感染した際には、強い痛みや発熱などの症状が現れることがあります。一方で、症状が軽い場合や、感染していても自覚症状がない場合もあります。
性器ヘルペスの特徴は、一度感染するとウイルスが体内の神経節に潜伏し、疲労やストレス、体調不良などをきっかけに再発することがある点です。症状が治まってもウイルスが体内から完全に排除されたわけではありません。症状がある場合は医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
目次
この記事の監修ドクター
百束 全人 ペアライフクリニック横浜院
平成30年 日本医科大学医学部 卒業
▼資格
日本性感染症学会 会員
日本感染症学会 会員
日本エイズ学会 会員
日本泌尿器科学会 会員
直接人の役に立ちたいと医学の道を志し、泌尿器科・皮膚科での経験を経て、ペアライフクリニック院長に就任。
性器ヘルペスとは
性器ヘルペスは単純へルぺスウイルス (HSV:Herpes Simplex Virus )の感染によって性器やその周辺に水疱(水の溜まったブツブツ)や潰瘍(皮膚のえぐれ)が出来る病気です。
単純へルぺスウイルスには1型と2型がありますが、性器ヘルペスは主に性器周辺に存在する2型が性行為によって伝播することで感染します。 また、口唇ヘルペスの原因となる1型も唾液中にHSVが排出されている場合には、口唇性交によって性器への感染を起こします。
HSVの1型と2型ともに、性器に同様の症状を引き起こします。ただし、再発や重症化を引き起こしやすいのはHSVの2型です。ウイルスは体の中に終生存在することとなり、体力が落ちたり免疫力が下がった際に活発的に活動し再発を繰り返します。
性器ヘルペスの原因
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染することで発症します。主な感染経路は、ウイルスが存在する皮膚や粘膜との直接的な接触です。性行為やオーラルセックスなどを通じて感染することがあります。
感染者に水疱や潰瘍などの症状が現れていない場合でも、皮膚や粘膜からウイルスが排出されることがあり、感染する可能性があります。そのため、自覚症状がないまま、知らず知らずのうちにパートナーへ感染を広げてしまうケースもあります。症状の有無だけでは感染のリスクを判断できないため、感染予防を心がけることが大切です。
性器ヘルペスの症状
性器周辺に水疱ができた後に、破れて潰瘍ができるのは共通ですが、ウイルスに初感染した場合と、再活性化した場合とでは、症状の重さが異なります。
性器ヘルペスの感染で特徴的なことは、初感染の場合は症状が重く、広範囲に水ぶくれ・ただれを生じたり、発熱などの全身症状も伴います。再発の場合は症状が軽く、自覚症状に欠ける場合は感染に気づかないこともあり、他者への感染リスクが高くなります。
HIVなどの免疫抑制者は、免疫正常者よりも感染期間が長く、症状が重く、再活性化の頻度も高いことが知られています。疲れているときや生理前後の女性、高齢者も要注意です。症状としては、男女とも共通して「痛痒い」という表現がよく当てはまります。
男性器の症状

初回の感染は症状が重くなります。痛みにより動けないこともあります。
女性の主な症状

女性も男性同様に初期感染では強い痛みを感じる場合が多くあります。
性器ヘルペスの症例
下記は、ペアライフクリニック横浜院院長の百束先生とペアライフクリニック名古屋院院長の黒田先生が、性器ヘルペスと診断した症例の写真です。性器ヘルペスでは、水疱や潰瘍(ただれ)などの皮膚症状がみられることがあります。性器の写真が含まれますので、閲覧の際はご注意ください。
閲覧注意
この写真には性器の撮影が含まれております。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
症例画像を閲覧する
閲覧注意
この写真には性器の撮影が含まれております。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
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性器ヘルペスの感染経路
性器ヘルペスは基本的にセックス(膣性交)やオーラルセックス(フェラチオ・クンニ)により感染する病気です。しかし、ヘルペスウイルスが付着したタオルや食器、便座経由など、性行為以外から感染することも稀にあります。 加えて、性器ヘルペスは感染していても症状が出ないケースもあります。
感染源と考えられる性交渉のパートナーの70%は症状がない状態での性器ヘルペス(HSV)排泄と言われています。症状があるときは、さらに感染力が強いので、家族内での感染にも気をつけましょう。また、分娩時に粘膜面からのHSVウイルス排泄で母子感染し、新生児に重篤な後遺症をもたらす可能性があるため、性器ヘルペスに感染していることを把握しておくことは重要です。
性器ヘルペスに感染する部位
ヘルペスウイルスは性器だけでなく、口やのど肛門などにも感染します。感染後は神経が潜伏部位となります。
性器ヘルペスに感染する行為
前述の通り、性行為以外でも感染する可能性があります。オーラルセックスなどの性行為でも予防をしましょう。
性器ヘルペスの検査方法

性器ヘルペスの検査は、主に医師が水疱や潰瘍などの症状を確認する「視診」によって行います。
当院では、症状が現れている部位を専用の検査キットで採取し、ヘルペスウイルスの抗原検査を行うことも可能です。
また、症状が現れていない場合でも、血液検査による抗体検査を受けることが可能です。
性器ヘルペスの治療について
性器ヘルペスは、一度感染すると完全に治ることはありません。性器ヘルペスの原因である単純ヘルペスウイルスは感染後、腰仙髄神経節などの神経の集まる場所に潜伏し続けます。
そのため一度性器ヘルペスの治療をして症状が治っても、その後長年にわたり再発を繰り返します。しかし、完治はしなくても上手に向き合うことでコントロールすることができます。

性器ヘルペスの予防方法
性器ヘルペスは性交時の口腔や性器同士の接触で感染するため、コンドームを使用し感染予防することをおすすめいたします。明らかな水疱や痛みなどの症状がなくても、ウイルスは性器の表面に存在していることがあり、他人へ感染する可能性があります。
また、ウイルス病変が肛門・臀部・大腿部などにも起こるため、感染をゼロにすることは難しいと言われています。少しでも不安な症状がある方は、大切なパートナーの方と一緒に早期検査を実施されることをおすすめいたします。
さらに、ウイルスや体液がついた物品との接触により感染する場合もあり(性行為と比較すると感染確率は低め)、便座やタオルなど身体に触れるものを共有しないことも予防法として推奨されます。
項目として出してみるとごくごく一般的なことですが、性器ヘルペスの再発は疲れが溜まっている時などに発症しやすいです。一度感染した方はヘルペスと上手に向き合っていくことが大切です。
性器ヘルペスと帯状疱疹
性器ヘルペスと診断されて内服薬を処方されてもなかなか治らないことがあります。このように症状が強いときは、帯状疱疹のことがあります。帯状疱疹は、子供の頃に水痘(水ぼうそう)を引き起こすウイルスで、同じヘルペスウイルス科に属しますが、HSVの1型や2型とは別のウイルスです。治療は同じ内服薬ですが、投与量や投与期間が異なります。
性器ヘルペスの検査と治療について→ファムビル(PIT)|性器ヘルペスヘルペス治療薬

当院ではヘルペスの再発を繰り返す方に「ファムビル」の処方を行なっております。初期症状が出てきた際に服用することで単純ヘルペスの発症を抑えることができます。
長期間の旅行などですぐに医療機関へ受診できる状況にない方など、上手に活用していただけます。処方をご希望の方はお気軽に当院までご相談くださいませ。
性器ヘルペスの料金・プラン
性器ヘルペスに感染している方は、淋菌・クラミジア・梅毒など他の性感染症も発症している可能性が高いため、セットプランもご用意しております。症状や既往歴などをもとに検査プランをご提案いたしますので、お困りの方は一度当院にご来院ください。
性器ヘルペスについてのまとめ
性器ヘルペスはHSVウイルスによる感染症で、性器や周辺に水疱やただれを生じ、初感染では発熱や頭痛など全身症状を伴うこともあります。当院では視診や抗原検査で診断し、内服薬で治療を行います。再発予防には「ファムビル」の使用も可能です。感染予防にはコンドームの使用や物品の共有を避けることが重要で、早期検査・治療をおすすめします。
よくあるご質問
A.
初めて感染する患者さまは2〜4週間で自然に治るケースが多いです。ただし、性器ヘルペスは一度でも感染が成立すれば生涯に渡って感染が定着し、免疫状態に応じて再発を繰り返します。
A.
ご本人にも感染の可能性があります。特に有症状のときは感染力が強いです。性器ヘルペスは症状が出てからの検査〜治療となりますのでパートナーが治療を完了するまで性行為はお控えください。
A.
治療中の性行為はお控えください。治療が完了し、症状がなくなったタイミングで改めて治癒確認のためご来院ください。
A.
いいえ。性器ヘルペスは再発リスクが高い感染症です。現在、ウイルスを完全に排除する治療法は確立されておりません。
A.
主な副作用として、腹痛、下痢、腹部不快感、吐き気、頭痛、腎障害などが報告されています。特に腎障害に関しては重要なので投与量に応じて腎機能を検査します。少しでも違和感がありましたら当院にご相談ください。
A.
性器ヘルペスは遺伝する感染症ではありません。ですが、妊娠後期から出産時にはヘルペスウイルスの存在する産道を胎児が通るため、新生児ヘルペスになるリスクがもっとも高くなります。
A.
視診もしくは病変ぬぐいにより検査可能です。
医師による視診のもとヘルペスと特定できた場合、そのままお薬を処方いたします。また病変ぬぐいの場合、症状が強い時期であれば水ぶくれや潰瘍から分泌物を採取し、単純ヘルペスウイルス1型と2型の有無を検査します。病変ぬぐいで陽性を得れば、確定診断となります。
A.
感染する可能性があります。基本的に性行為、オーラルセックスによって感染しますが、とくに有症状時は感染力がとても強いため、お風呂やトイレ、コップや箸の共用などでの感染にも気を付けましょう。





