マイコプラズマ(性病)
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- マイコプラズマ(性病)
- 症状
- 検査と治療
- 予防とパートナー
- ジェニタリウム:非クラミジア性非淋菌性尿道炎の原因菌です。女性の子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患との関連も、海外で報告されています。
- ホミニス:細菌性膣症に関係する菌の1つですが、尿道炎の原因菌としては確認されていません。
- 主な副作用:下痢・軟便は比較的頻度が高い副作用です。
- 重い副作用:ショック・アナフィラキシー、腱の炎症や断裂、大動脈瘤・大動脈解離、不整脈、低血糖、精神症状、重い皮膚の障害、偽膜性大腸炎など
- 服用できない方・注意が必要な方:妊娠中・妊娠の可能性がある方、子ども、同じ系統の薬でアレルギーが出たことがある方
- 主な副作用:食欲不振、吐き気、嘔吐(1%以上)。腹痛、下痢、口内炎、発疹(1%未満)。日光で皮膚が赤くなる光線過敏症(頻度不明)
- 重い副作用(頻度不明):ショック・アナフィラキシー、重い皮膚の障害、薬剤性過敏症症候群、偽膜性大腸炎、肝炎・肝機能障害
- 服用できない方・注意が必要な方:同じ系統の薬でアレルギーが出たことがある方。妊娠中は、治療の有益性が危険性を上回るときに限って使う。
- 欧州では、現在のパートナーも検査を受け、本人と同じ薬で治療することが推奨されています。
- 米国では、症状がある方のパートナーの検査を、対応の1つとしています。
- 2016年の国内の診療指針では、非クラミジア性非淋菌性尿道炎に対するパートナー治療の有効性は確立していないものの、男女間で感染する可能性を踏まえ、本人とパートナーの同時治療が必要とされています。
- マイコプラズマ・性器
- 3,980
- マイコプラズマ・のど
- 3,980
- マイコプラズマの治療
- 9,800
- 感染が疑われる方の治療方針の決定や治療効果の確認を目的とした検査は、保険適用です。検査を実施しているかは、受診先の医療機関にお問い合わせください。
- 保健所:保健所が行う性感染症の検査の基本の項目に、マイコプラズマは入っていません。受けられる保健所があるかは自治体ごとに違うため、お住まいの地域の保健所へお問い合わせください。
- 当院は自由診療のため、予約・保険証不要で受診できます。
性器のマイコプラズマ(マイコプラズマ・ジェニタリウム)は、主に性行為によって感染する細菌です。
男性では排尿時痛や尿道からの分泌物、女性ではおりものの異常などがみられますが、無症状の場合もあります。咳や発熱を起こすマイコプラズマ肺炎とは、原因菌や感染経路が異なります。
淋菌やクラミジアの検査が陰性でも症状が続く場合や、パートナーの感染がわかった場合は、マイコプラズマの検査をご検討ください。
マイコプラズマについての要約
症状
【男性】
尿道からの分泌物、排尿時痛、尿道のかゆみなどがみられます。分泌物は少ないことが多く、下着の汚れで気づく場合もあります。無症状の方もいます。
【女性】
おりものの異常、不正出血、排尿時痛などがみられますが、無症状の場合も多くあります。
【のど・肛門】
感染しても、多くは症状が出ません。
検査と治療
【検査】
男性は尿、女性は膣ぬぐい、のどはうがい液の検体をご自身で採取し、核酸増幅検査を行います。検査料金は、性器・のどともに各3,980円です。
【治療】
シタフロキサシンやビブラマイシンなどの抗菌薬を使用します。薬の種類や服用期間は、症状などに応じて医師が判断します。薬剤耐性により、1回の治療では治らない場合もあります。
【治療後の検査】
当院では、服用終了から3週間後に陰性確認の検査をご案内しています。
予防とパートナー
マイコプラズマは、主に性器の粘膜同士の接触によって感染します。当院では、治療後の検査で陰性を確認するまで、性行為を控えるようご案内しています。
パートナーが未治療の場合、再感染する可能性があります。欧州では、現在のパートナーの検査と治療が推奨されています。
目次
この記事の監修ドクター
百束 全人 ペアライフクリニック横浜院 院長
平成30年 日本医科大学医学部 卒業
▼所属学会
日本性感染症学会 会員
日本感染症学会 会員
日本エイズ学会 会員
初期研修と後期研修を経て、現在はペアライフクリニック横浜院の院長を務める。
マイコプラズマ(性病)とは
マイコプラズマ・ジェニタリウム(以下、マイコプラズマ)は、男性の尿道や女性の子宮頸管・尿道などに感染する細菌です。淋菌やクラミジアが検出されない尿道炎の原因菌としても知られています。主な感染経路は性行為で、男女間で感染すると考えられています。
肺炎のマイコプラズマとの違い
マイコプラズマ肺炎と性器のマイコプラズマは、原因菌や感染経路が異なる病気です。
| 項目 | 性器のマイコプラズマ | マイコプラズマ肺炎 |
|---|---|---|
| 原因菌 | マイコプラズマ・ジェニタリウム | 肺炎マイコプラズマ |
| 感染経路 | 主に性行為 | 咳やくしゃみによる飛沫感染 |
| 主な症状 | 尿道炎、子宮頸管炎。無症状の場合も多い | 咳、発熱 |
出典:厚生労働省「感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について」、日本性感染症学会「性感染症 診断・治療ガイドライン2016」
ジェニタリウムとホミニスの違い
マイコプラズマには、ジェニタリウムとホミニスがあります。同じマイコプラズマでも、病気との関連は異なります。
ホミニスは、症状の有無を問わず一律に検査・治療することは推奨されていません。当院では、ホミニスが検出され、症状がある方にビブラマイシンを処方しています。無症状の場合は、医師と相談のうえ治療の必要性を判断します。
ウレアプラズマとの違い
ウレアプラズマは、マイコプラズマとは異なる細菌です。尿道炎との関連が報告される一方、無症状の男性からも比較的多く検出されるため、病原性については明らかになっていない点があります。
マイコプラズマ(性病)の感染経路
マイコプラズマは、主に性器の粘膜同士の接触によって感染します。アナルセックスによる感染も確認されています。のどから検出されることは少なく、感染経路に占めるオーラルセックスの割合は小さいと考えられています。
マイコプラズマに限った潜伏期間の目安は明確ではありません。マイコプラズマを含む非クラミジア性非淋菌性尿道炎では、感染から症状が現れるまで1〜5週間とされています。検査を受ける時期については、検査が可能な時期をご覧ください。
マイコプラズマの感染経路と心当たりがないとき→マイコプラズマ(性病)の症状
マイコプラズマに感染しても、無症状の場合があります。症状だけでクラミジアと区別することは難しく、淋菌に似た強い症状が現れることもあります。原因を特定するには検査が必要です。

男性の症状
男性のマイコプラズマの症状には、尿道からの分泌物、排尿時痛、尿道のかゆみなどがあります。非クラミジア性尿道炎では、比較的ゆっくりと症状が現れます。分泌物はさらさらしたものから粘り気のあるものまでありますが、量は少ないことが多く、起床時や下着の汚れで気づく場合もあります。
男性のマイコプラズマの症状→女性の症状
女性のマイコプラズマの症状には、おりものの量や色の変化、不正出血、性交後の出血、排尿時痛などがあります。下腹部痛がある場合は、子宮や卵管まで炎症が広がる骨盤内炎症性疾患の可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。
おりものの変化は、腟トリコモナスや細菌性腟症でも起こります。
のど・肛門の症状
のどや直腸(肛門)に感染しても、多くは無症状です。欧州ではのどの検査は推奨されていませんが、当院ではうがい液による検査を実施しています。検査をご希望の場合は、感染の心当たりや症状をお伝えください。陽性の場合の治療についても、医師とご相談いただけます。
治療しないとどうなるか
女性では、子宮や卵管に炎症が広がる骨盤内炎症性疾患などの合併症を起こすことがあります。卵管性不妊との関連は、まだ研究段階です。男性では、非クラミジア性尿道炎の合併症として、まれに精巣上体炎や前立腺炎が起こることがあります。
マイコプラズマで起こる合併症→

マイコプラズマ(性病)の検査

マイコプラズマの検査は、菌の遺伝子を調べる核酸増幅検査です。
症状だけでは原因菌を特定できないため、当院では淋菌・クラミジアとの同時検査をご案内しています。

当院では、男性は尿、女性は膣ぬぐい、のどはうがい液の検体をご自身で採取していただきます。
詳しい採取方法は、マイコプラズマの検査方法をご覧ください。迅速検査は実施しておらず、検査結果は1〜3日後に確認できます。
検査が可能な時期
感染から検査で検出できるようになるまでの期間は、明らかになっていません。
当院では、感染機会から24時間以降に検査を受け付けています。24時間で陽性となる場合もありますが、可能であれば2〜3日あけての検査をご案内しています。
当院の検査とは異なる保険適用の検査では、感度(感染している方を陽性と判定できる割合)は8〜9割と報告されています。感染後2週間未満の検査で陰性だった場合は、再検査の時期を医師にご相談ください。検査後に症状が現れた場合も、再検査が必要となることがあります。
マイコプラズマ(性病)の治療
マイコプラズマの治療は、抗菌薬の内服により行います。当院ではシタフロキサシンとビブラマイシン(ドキシサイクリン)を使用しています。症状や体調、服用中の薬などを確認し、医師が薬の種類や服用期間を判断します。詳しい服用方法は、マイコプラズマの検査・治療をご覧ください。
副作用と飲み合わせの出典:シタフロキサシン(先発品)の添付文書(PMDA)↗︎・ビブラマイシンの添付文書(PMDA)↗︎
シタフロキサシン

シタフロキサシンは、当院でジェニタリウムの初回治療に使用する内服薬です。主な副作用に下痢や軟便があります。服用中に腹部・胸・背中に急な痛みが現れた場合は、大動脈瘤・大動脈解離の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。かかとや足首の腱に痛みがある場合も、医師にお伝えください。
飲み合わせと服用上の注意
胃薬(制酸剤)や鉄剤など、アルミニウム・マグネシウム・鉄・カルシウムを含む薬は、シタフロキサシンを飲んでから2時間以上あけて飲みます。NSAIDsと呼ばれる痛み止めの一部では痙攣が、副腎皮質ホルモン(ステロイド)の薬では腱の障害が起こりやすくなります。飲んでいる薬は、受診のときに医師に伝えてください。
ビブラマイシン(ドキシサイクリン)

ビブラマイシン(ドキシサイクリン)は、シタフロキサシンが合わない方や、ホミニスが検出され症状がある方に使用します。副作用として吐き気や食欲不振があり、薬が食道にとどまると、まれに食道潰瘍を起こすことがあります。多めの水で服用し、就寝直前の服用は避けてください。ビブラマイシン単独ではジェニタリウムを除去できないことが多いため、服用後は陰性確認の検査を行い、結果に応じて次の治療を検討します。
飲み合わせと服用上の注意
妊娠の後半に飲むと、胎児に一時的な骨の発育の遅れや、歯の着色・エナメル質の形成不全が起こることがあります。経口避妊薬(ピル)の効き目を弱めるおそれがあり、制酸剤・鉄剤などの金属を含む薬や、ワルファリンとの飲み合わせにも注意が必要です。ピルを含め、飲んでいる薬は医師に伝えてください。
耐性菌(薬が効きにくい菌)
国内の研究班による2016年までの調査では、従来よく使用されていた抗菌薬と、シタフロキサシンと同じ系統の薬に対する耐性菌の増加が報告されています。耐性菌は1回の治療で治らない原因の1つです。治療後は、陰性確認の検査が必要です。
治療後の陰性確認検査

症状が改善しても、菌が残っていることがあります。当院では、服用終了から3週間後に陰性確認の検査をご案内しています。
検査が早すぎると、菌が残っていても一時的に陰性となる場合があるため、医師が検査時期を判断します。
性行為は、治療後の検査で陰性を確認するまで控えてください。
妊娠中・授乳中の治療
妊娠中の感染と早産・流産との関連は報告されていますが、因果関係は明らかになっていません。シタフロキサシンは妊娠中には使用できません。
妊娠中にマイコプラズマが陽性となった場合は、受診中の産科や規模の大きい医療機関で、治療についてご相談ください。詳しくは女性のマイコプラズマをご覧ください。
マイコプラズマが治らないとき
薬を服用しても症状が続く場合や、陰性確認の検査で陽性となる場合は、薬剤耐性やパートナーからの再感染、ほかの病気などが考えられます。症状が続く場合は、医療機関を受診してください。
淋菌やクラミジアが陰性なのに症状が続くとき
クラミジアの治療後も尿道炎の症状が続き、淋菌・クラミジアともに陰性の場合は、マイコプラズマが疑われます。治療しても改善せず、マイコプラズマも陰性の場合は、腟トリコモナスなどを調べます。
女性でクラミジア・淋菌が陰性でも、1〜2週間経過して症状が続く場合は、マイコプラズマや腟トリコモナスの検査を行います。
ほかに考えられる原因については、性病検査が陰性でも症状が続く場合をご覧ください。
マイコプラズマの治療をしても治らないとき
治療後もマイコプラズマが陽性の場合は、治療方針を見直し、2種類の薬を併用する治療を行うことがあります。改善がみられない場合は、薬剤感受性を調べられる医療機関をご紹介することもあります。
マイコプラズマの予防とパートナー
当院では、陰性を確認するまで性行為自体を控えるようご案内しています。
マイコプラズマが陽性の場合、パートナーの検査・治療については、国内外で推奨内容が異なります。
パートナーが未治療の場合、再感染する可能性があります。
当院のマイコプラズマ
検査・治療費
当院のマイコプラズマの検査・治療は、すべて自由診療です。
マイコプラズマの検査・治療料金

マイコプラズマの検査結果について
検査結果は1〜3日後にWEBマイページで確認できます。
| 検査 | 検査内容 | 結果が出るまで |
|---|---|---|
| マイコプラズマ(性器・のど) | 陽性か陰性か | 1〜3日 |
| 陰性確認検査 | 治療後の陰性確認 | 1〜3日 |
予約不要でご来院いただけます
当院は予約・保険証不要で、検査・治療ともに匿名で受けられます。
院内ではお名前ではなく受付番号でご案内します。お支払いは、現金・クレジットカード・QRコード決済・交通系IC・タッチ決済に対応しています。
保険診療・保健所での検査
マイコプラズマの検査・治療は、保険診療の医療機関でも受けられます。
保険を使いたいときは、保険診療の医療機関を受診してください。
マイコプラズマ(性病)についてのまとめ
性器のマイコプラズマとマイコプラズマ肺炎は、原因菌が異なります。尿道炎などの症状だけでは原因を特定できないため、検査が必要です。治療には、菌の種類や薬剤感受性に応じた抗菌薬を使用します。
症状が続く場合やパートナーの感染がわかった場合は、医療機関にご相談ください。
マイコプラズマの
よくある質問
A.
症状がある場合やパートナーの感染がわかった場合は、自然治癒を待たず、検査についてご相談ください。
A.
検査時期が早いと、感染していても陰性となる場合があります。欧州では、現在のパートナーも検査を受け、本人と同じ薬で治療することが推奨されています。同時に治療を行うか、再検査が必要かについては、医師にご相談ください。
A.
治療後の検査で陰性を確認するまでは控えてください。当院では、服用終了から3週間後に陰性確認の検査をご案内しています。
A.
治療後も、未治療のパートナーとの性行為によって再感染する可能性があります。
A.
陰性確認の検査時期を待たず、医療機関を受診してください。マイコプラズマが残っている可能性のほか、陰性の場合は腟トリコモナスなど別の原因も考えられます。詳しくは治療しても治らない場合をご覧ください。
A.
マイコプラズマは、主に性器の粘膜同士の接触によって感染します。粘膜同士の接触がない日常生活は、主な感染経路ではありません。詳しくはマイコプラズマの感染経路をご覧ください。

