Mycoplasma マイコプラズマ
目次
マイコプラズマとは
CDC(Public Health Image Library (PHIL))
マイコプラズマは性的接触による感染から様々な症状が引き起こります。性感染症のマイコプラズマの主要菌種は「マイコプラズマ ジェニタリウム」という細菌によって引き起こされる感染症です。
男性の尿道炎は淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎の2種類に分けられ、さらに非淋菌尿道炎のうちクラミジアが検出されないものの1つがマイコプラズマジェニタリウムとなります。
マイコプラズマ ジェニタリウムは米国男性の非淋菌性尿道炎の15~20%を占め、クラミジアや淋菌と同じような高確率で感染します。淋菌やクラミジアのように聞き慣れた病名ではありませんが、日本での感染者数も多く、米国CDCより新たな性感染症病原体としてマイコプラズマの注意を呼びかけるほどです。
当院では、淋菌・クラミジアが陰性で尿道炎の症状が治らない場合、マイコプラズマの検査をおすすめしております。
マイコプラズマ肺炎は性病?
日本でよく知られ一般的に聞くマイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という細菌ににより引き起こされる肺炎となっており、性器に感染する細菌とは別物となります。
マイコプラズマの感染者数
最近の研究では成人100人に対し、1人以上がマイコプラズマに感染していることが示されました。感染者の大半は無症状のことが多いことから、淋菌やクラミジアなどとまとめて検査した際に感染が確認されることがほとんどで、実際にはこれ以上の感染者数がいると思われます。
https://www.webmd.com/sexual-conditions/mycoplasma-genitalium
マイコプラズマの感染経路
マイコプラズマは基本的に性行為のみで感染する感染症です。病原菌が存在する場所から、粘膜(のど・性器・肛門)に接触することで感染します。
マイコプラズマが感染する部位
- 性器
- のど
- 肛門
マイコプラズマは性器のみでなく、のどや肛門にも感染します。基本的に淋菌やクラミジアと同じような特徴があります。
マイコプラズマに感染する行為
- セックス(膣性行)
- フェラチオ
- クンニ
- アナルセックス
- キス
マイコプラズマはセックス(膣性行)以外にもオーラルセックスやアナルセックスでも感染する場合があります。
マイコプラズマは出生時または子宮内でも伝染する可能性があります。パートナーとのブライダルチェックを行う際は、マイコプラズマの検査もお勧めいたします。
淋菌やクラミジア同様、陰茎を膣内に挿入する、陰茎や膣を舐める行為で直接感染している粘膜に触れることで性感染症を発症するリスクが高くなります。そうすることで性器・のど・肛門や直腸、妊娠された女性であれば母子感染を起こします。
マイコプラズマでの感染で起こる病気
男性の場合、尿道炎の他に急性細菌性前立腺炎、急性精巣上体炎、鬼頭包皮炎などへの関連があると考えられております。女性の場合、子宮頸管炎などと多岐に渡ると考えられております。生殖器感染症に関する関与が高いと考えられているため、不妊などに影響があります。
マイコプラズマの症状
マイコプラズマに感染すると以下のような症状を引き起こします。マイコプラズマの感染者は無症状であることが大半で、数ヶ月から数年気づかないことが多いです。淋菌・クラミジアが陰性で性病では無いと判断し、放置してしまう方が多くいます。
男性の主な症状
- 排尿時の痛み
- 性器から白い分泌液
- 尿道の痒み
- 睾丸の痛み
尿道炎の症状は多彩であり、非常に強く痛みを感じる方もいれば、軽い痒みだけで留まる場合もあります。症状が出る際は基本的に上記のようなクラミジアと似たような症状になります。
女性の主な症状
- 下腹部の痛み
- 排尿時の痛み
- 性行為後の出血
- 異常な膣分泌
女性の場合、子宮頸部に広がると性行為後に出血が起こる場合もあります。また淋菌・クラミジア同様、不妊症の原因となるため定期的な検査が必要です。無症状であることが大半のため、上記のような症状を見逃してしまうことがあります。少しでも気になる方は検査することをお勧めします。
マイコプラズマは喉に症状が出にくい
マイコプラズマは淋菌・クラミジアとは違い喉に症状が出にくいのが特徴です。しかし、感染を放置してしまうとオーラルセックスなどの性行為の際に、パートナーの性器に感染させてしまう可能性があります。
マイコプラズマの潜伏期間
マイコプラズマの潜伏期間は、2日~5週間ほどとされております。潜伏期間は個人の免疫力などによって左右されます。また、マイコプラズマはクラミジア同様に無症状であるケースが多いため、正確な潜伏期間が読めないのも現実です。複数のパートナーがいる場合は、どの相手から感染したのかを特定することも難しいと言えます。
潜伏期間でも性病検査は可能
リスク行為後、すぐにマイコプラズマの検査は可能です。症状が発症していなくてもマイコプラズマの病原菌は存在します。TMA法という精密検査で行いますので症状がなくても感染の有無を検査することができます。
当院のマイコプラズマ検査方法
前述の通り、マイコプラズマは粘膜に付着することで感染する病気です。そのため、「尿」「膣ぬぐい」「うがい液」「肛門ぬぐい」による検体をもとに精密検査を行います。
マイコプラズマの検査は検査結果のご報告まで2〜3日いただいております。
部位別検査方法について
◎男性器の場合
尿を検査します。採尿時にコップをお渡ししますので、そちらに尿を採取してください。検査精度を保つために、来院の2時間前から排尿はお控えください。
◎女性器の場合
膣分泌液を検査します。綿棒を使用して分泌物を採取します。当院の採取用トイレにてご自身で採取を行なっていただくため、デリケートゾーンを他人に見られる心配はございません。
◎のどの場合
うがい液を検査します。コップに入った生理食塩液を15秒間、うがいしていただきます。そのままうがい液をコップに戻して検体をご提出ください。
◎肛門の場合
肛門分泌液を検査します。細い綿棒を数センチ肛門に入れて分泌物を採取します。ご自身で採取していただきますので、身体へのお負担は軽減できます。
マイコプラズマ治療方法
マイコプラズマは飲み薬で治療することができます。当院では3種類の薬をご用意しております。
- シタフロキサシン
- ビブラマイシン
- アジスロマイシン
患者さまにあわせて治療薬を処方いたします。マイコプラズマの治療や副作用などに関して、ご不明点がございましたらお気軽にご相談ください。
当院では「シタフロキサシン」を第一選択薬として処方しております。「シタフロキサシン」がマイコプラズマに対して一番抗菌活性が強いといわれれております。
マクロライド系の薬には、マイコプラズマの耐性が強いため当院ではおすすめしておりません。
マイコプラズマの治癒期間
飲み薬を服用していただきその後、3週間後に治癒確認検査を受けて菌が検出されなければ治療完了となります。特にマイコプラズマは治療方法が確立されておらず、一度の治療では治療が完了できないケースがございます。
マイコプラズマの予防方法
- コンドームを使用する
- 不特定多数との性行為を控える
- 定期的な性病検査
- 感染時パートナーに受診を促す
マイコプラズマを100%予防することは難しいです。マイコプラズマは耐性が付かないため繰り返し感染します。感染リスクを抑えるために、コンドームの着用などのすぐにできることから始めましょう。
マイコプラズマの料金・プラン
マイコプラズマに感染している方は、淋菌・クラミジア・梅毒など他性感染症も発症している可能性が高いため、セットプランもご用意しております。症状や既往歴などをもとに検査プランをご提案いたしますので、お困りの方は一度当院にご来院ください。
- マイコプラズマ検査
- 6,980
- マイコプラズマ治療
- 9,800
- マイコ / ウレアプラズマチェック
- 8,980
- フルチェック
- 24,800
- パーフェクトチェック
- 39,800
Mycoplasma マイコプラズマのよくあるご質問
A.
自然治癒することはありません。症状がおさまっても病原菌は存在し続けます。
マイコプラズマを治すためには必ず治療しましょう。
A.
感染している可能性が高いです。すぐにマイコプラズマの検査を受けましょう。同時に他の性病に感染している可能性もあります。医師と相談して他の性病の検査も同時に受けましょう。検査結果に応じて、必要な治療を受けてください。
A.
治療中の性行為はお控えください。
治療完了から3週間以降に治癒確認の検査をしてください。マイコプラズマは一度の治療でほとんどが完治しますが、稀に治療が完了していない場合がございます。
A.
いいえ、何度も感染します。マイコプラズマには耐性がつきません。そのため感染者と性行為をする度に感染する可能性があります。
A.
治療が必要です。のどの感染は無症状である場合がほとんどです。
しかし、オーラルセックスなどでパートナーに感染してしまうことはもちろんありますので、治療をしましょう。
A.
マイコプラズマの菌が無くなってからも炎症がの頃場合がございます。2週間以上様子を見ても症状がかわらない場合は改めてご来院ください。
また、その他の性病に感染している場合がございますので、他の項目の検査もご案内いたします。
A.
当院では数種類の治療薬をご用意しております。
当院では治癒能力の高い1週間内服いただく「シタフロキサシン」を推奨しております。他院で効果の出なかった方もお気軽にご相談ください。
A.
性行為以外で感染することはほとんどありません。
マイコプラズマに感染した際はリスク行為のあったパートナーも感染している場合がございますので、必ずパートナーにお伝えしましょう。