HPV HPV(ヒトパピローマウイルス)
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、性感染症の一つです。現在、日本では HPV感染症を防ぐワクチンが小学校6年~高校1年相当の女子を対象に、定期接種が行われています。
ワクチンを未接種で性行為を頻繁に行う方は、約80%ウイルスに感染しているといわれております。大半の方は1年〜2年で治りますが、症状が長引く場合もあります。
HPVの遺伝子型は100種類以上があり、16、18、31、33、45、52、58型などのHPVはがんになりやすく、子宮頸部(子宮の入り口部分)に感染すると子宮頸がんに進行することがあります。そのほか中咽頭がん、肛門がん、膣がん、外陰がん、陰茎がんなどの原因になります。
HPVの感染経路
HPVの感染の多くは、HPV感染者との性行為によって起こります。しかし、高リスクのHPVに関しては90%以上が体内から自然消失するため感染していることに気づかないことが多いです。
HPVに感染する部位
- 男性器
- 女性器
- 口腔
- 肛門
HPVは性器以外にも感染します。性器の小さな傷からウイルスが基底細胞に侵入し、潜伏感染が確立します
HPVに感染する行為
- セックス(膣性行)
- フェラチオ
- クンニ
- アナルセックス
- キス
通常のセックス(膣性行)だけでなく、様々な性行為により感染します。また、手指なども介して感染します。
HPVは自然治癒する?
HPVは70%が1年以内に、90%以上は2年以内に、免疫力により自然消失するため、治療は必要ありません。排除されずに長期間感染したままのごく一部の方が、子宮頸がん、陰茎癌、肛門癌などの悪性腫瘍や尖圭コンジローマなどを生じます。
HPVによる病気
HPVに感染すると様々な病気を引き起こす要因となります。
- 子宮頸がん
- 外陰がん
- 膣がん
- 肛門がん
- 陰茎がん
- 尖圭コンジローマ
- 中咽頭癌
上記のような病気まで発展する場合があります。
HPVの潜伏期間
潜伏期間は3週間から8ヵ月程といわれています。 リスクのある行為をした際や新しいパートナーになった際などは性器周辺に異常がないか定期的に観察する必要があります。
女性は自身で確認することが難しいため、定期的に検査をしましょう。正常な免疫状態の女性で子宮頸がんに進行するには15年から20年かかります。 免疫力が低下した女性、例えばHIV感染症で未治療の人のような場合は5年から10年たらずで進行する可能性があります。
HPVの検査
当院では下記のHPVの検査を行うことが可能です。
- HPV(低リスク)
- HPV(中・高リスク)
- HPV(全型別)
当院では、患者さまのご希望に合わせて柔軟に検査することが可能です。男性の方も検査可能(参考値)ですので、スタッフまでお申し付けください。
HPVの料金・プラン
- HPV(低リスク)
- 6,980
- HPV(中・高リスク)
- 6,980
- HPV(全型番)
- 24,800
女性の場合は、HPV専用のぬぐい棒にて自己採取していただきます。男性の場合は男性器周辺もしくは肛門を拭って検査を行います。
HPV HPVのよくあるご質問
A.
子宮頸がんのほとんどはHPVの感染が原因であることがわかっております。男女ともにありふれたウイルスであり、ほとんどの人は免疫により自然消滅します。
自然治癒しない方は数年以上かけて子宮頸がんまで進行します。
A.
早産のリスクが上昇するといわれております。尖圭コンジローマのように母子感染するものもあります。
A.
性器や口などを通して感染します。性行為の経験がある女性のうち50%〜80%の方は感染機会があるといわれております。
A.
口腔・咽頭、外陰・肛門など他部位のがんがあります。
A.
30〜40歳代の女性がピークとなっております。年間でやく3,000人の方は子宮頸がんが原因で亡くなっております。