Chlamydia クラミジア

目次
クラミジアとは

日本で最も感染者数が多い性感染症の一つで多くの方が、一度は耳にしたことがある性病なのではないでしょうか。特に若い世代の感染者が多く、男性・女性共に感染しているケースが多い感染症です。
クラミジアに感染している方と、性行為(セックス・フェラチオ・クンニ・アナルセックス)をすることで感染します。
自覚症状が出にくいのが大きな特徴で、自身の感染に気づかずブライダルチェックや不妊治療の際にクラミジアの感染に気づくケースが多いです。
また、「ピンポン感染」の場合は、固定のパートナーと感染を繰り返すため、本人とパートナーの治療を完了することが大切です。そのためクラミジアに感染した場合、再感染予防の観点からパートナーに感染を伝え医療機関への受診を促しましょう。
感染部位は男性の場合、性器に感染すると男性はクラミジア性尿道炎、女性はクラミジア性子宮頸管炎に、のどの感染すると上咽頭炎を引き起こします。
クラミジアの感染経路
クラミジアは基本的に性行為のみで感染する感染症です。病原菌が存在する場所から、粘膜(目・口腔・性器・肛門)に接触することで感染します。
クラミジアが感染する部位
- 性器
- 咽頭(のど)
- 肛門
- 目
クラミジアは性器だけでなくのどや肛門、目にも感染することがあります。性器に感染している場合、同時に喉にも感染している場合があります。
クラミジアに感染する行為
- セックス(膣性交)
- フェラチオ
- クンニ
- アナルセックス
- キス
クラミジアは通常のセックス以外にもオーラルセックスやアナルセックス、キスでも感染する可能性があります。
クラミジアは性行為以外でも感染する?
クラミジアは理論上、性行為以外での感染率が0%とは断言できませんが、性行為以外で感染する可能性は低いです。サウナ、トイレ、公衆浴場、タオルなどの間接的な接触が感染経路となることはほぼ考えられません。一方で、出産時に感染している母親から新生児へ感染することはありえます。新生児の結膜炎や肺炎の原因となり治療が困難となることもあります。
クラミジアの症状と病気
クラミジアに感染すると1週間〜3週間の潜伏期間を経て症状が出ますが、半数以上の方が自覚症状が無いため、リスク行為後は罹患している可能性があります。
性器に感染した場合、男性は尿道に女性は子宮頸管に感染することが多いです。感染部位によって症状は異なるため、少しでも感染の疑いがある方は性病検査をしましょう。
男性の症状
主な症状 | 所見 | 性器病変 |
---|---|---|
排尿痛 頻尿 尿道の痒み 尿道の不快感 | 透明~白色・黄色の分泌液 | 尿道炎 |
軽度の発熱 排尿痛 睾丸痛 | 陰嚢腫脹 圧痛 | 精巣上体炎 |
軽度の下痢 肛門症状 | 肛門粘液付着 | 直腸痛 |
目の充血 粘っこい目ヤニ | 結膜充血 結膜濾胞形成 角膜輪部への血管侵入 | 結膜炎 |
排尿痛 結膜炎 関節が腫れる その他の全身症状 | 尿道炎 結膜炎 関節炎 アキレス腱炎 | 反応性関節炎 |
男性のクラミジアでは尿道炎の症状が出ることが大半となっております。尿道炎の感染から発症までの潜伏期間は1週間〜3週間となっており、症状が出るまで少し時間がかかる傾向にあります。
尿道炎の主な症状は排尿時の痛みや頻尿、尿意切迫などの尿道刺激症状ですが、症状が軽い場合は自覚症状がない場合があります。
尿道から透明~白色・黄色の分泌物が出ることが多いですが、下着が汚れていることで感染に気付くケースが多くあります。少しでも性器に違和感がある場合は感染を疑い性病検査を行いましょう。
クラミジアによる尿道炎を放置してしまうと病原菌が精管を逆行して精巣上体炎を起こすことがあります。クラミジアによる精巣上体炎は症状が軽いことが多いですが、圧痛のある陰嚢腫脹にまで至るケースもあります。
精巣上体炎が不妊の原因に
精巣上体は精巣と精管の途中に存在し、精子が通過したり成熟する部位です。そこで炎症が起こると精管や精巣上体管が閉塞し、精子の輸送障害・精子の質の低下により無精子症などの原因になります。また、精液中に血が混ざる血精子症が炎症により引き起こされる可能性があります。
女性の症状
主な症状 | 所見 | 病変 |
---|---|---|
おりものの増加 おりものの匂い・色の変化 不正出血 性交痛 | 子宮頸管の発赤・腫脹 膿性の膣分泌物 | 子宮頸管炎 |
軽度の下痢 肛門症状 | 肛門粘液付着 | 直腸炎 |
下腹部痛 右上腹部痛 性交痛 | 慢性炎症による卵管 腹膜組織の癒着 | 骨盤内炎症性疾患 |
目の充血 粘っこい目ヤニ | 結膜充血 結膜濾胞形成 角膜輪部への血管侵入 | 結膜炎 |
排尿痛 結膜炎 関節が腫れる その他の全身症状 | 尿道炎 結膜炎 関節炎 アキレス腱炎 | 反応性関節炎 |
女性のクラミジアは尿道炎と子宮頸管炎の症状が出ることが大半です。尿道炎に関しては、男性の症状と同様に排尿時の違和感で、症状が強ければ灼熱感や頻尿となります。
子宮頸管炎の場合、半数以上が無症状もしくは軽い症状でクラミジアの感染を自覚することが難しく、症状があれば、膿性のおりものの増加、性行時の痛み、性交後の不正出血、下腹痛があげられます。
クラミジアによる子宮頸管炎の約10~15%が逆行性に進行して骨盤内炎症性疾患となり、卵管炎や子宮付属器炎、稀に腹膜炎や肝周囲炎を起こすことがあり、慢性的な腹痛を引き起こします。
また、女性器と肛門は隣接しており、女性器のクラミジアが肛門に波及することが女性では多いと言われています。
クラミジアによる骨盤内炎症性疾患が不妊の原因に
クラミジアの感染を放置してしまうと、卵管癒着の後遺症のために子宮外妊娠や女性不妊症を起こすことがあります。そのため、少しでも症状がある方はクラミジアの検査・治療を行いましょう。
クラミジアに感染すると様々な病気に罹患する可能性があります。クラミジアは自然治癒することはありませんので、症状がおさまったとしても身体の中で炎症は広まってしまいます。
少しでも違和感がある方は症状が無くなっても、しっかりと治療しなくてはいけません。
クラミジアの潜伏期間
クラミジアの潜伏期間は1週間〜3週間と言われております。1週間〜3週間の潜伏期間を経て症状を発症します。潜伏期間は個人の免疫力などに影響されるため、個人差があります。
また、何度もお伝えしている通りクラミジアは大半の方が無症状で感染しております。リスクのある行為後に数週間経って、症状が出ない場合でもクラミジアに感染している可能性は大きくあります。
潜伏期間でもパートナーに感染するリスクがあります
潜伏期間とは感染してから、症状を発症するまでの期間を指します。リスク行為後潜伏期間だからパートナーに感染することがないわけではありません。
潜伏期間でも性病検査は可能
リスク行為後、すぐにクラミジアの検査は可能です。当院は精密検査機器(PCR法)を導入しているため、症状が発症していなくてもクラミジアの病原菌は存在しますので、感染の有無を検査することができます。
クラミジアの検査

当院で行うクラミジアの検査は全て精密検査(PCR法)です。当院は院内に精密検査機器を導入しているため、クラミジアの精密検査を最短90分でご報告いたします。
そのため、検査当日に陽性であればそのまま治療を開始することができます。性感染症専門のクリニックだからこそ「精度」「速さ」「伝える」をどこよりも徹底して行なっております。
クラミジア
部位別検査方法について

男性器の場合
尿を検査します。採尿時にコップをお渡ししますので、そちらに尿を採取してください。検査精度を保つために、来院の2時間前から排尿はお控えください。
女性器の場合
膣分泌液を検査します。綿棒を使用して分泌物を採取します。当院の採取用トイレにてご自身で採取を行なっていただくため、デリケートゾーンを他人に見られる心配はございません。
咽頭の場合
うがい液を検査します。コップに入った生理食塩液を15秒間、うがいしていただきます。そのままうがい液をコップに戻して検体をご提出ください。
肛門の場合
肛門分泌液を検査します。細い綿棒を数センチ肛門に入れて分泌物を採取します。ご自身で採取していただきますので、身体へのお負担は軽減できます。
クラミジアの治療

クラミジアは飲み薬で治療することができます。当院では3種類の治療薬をご用意しております。
- ビブラマイシン
- アジスロマイシン
- レボフロキサシン
患者様に合わせた治療薬を処方いたしますので、クラミジアの治療や副作用などに関して、ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
<ビブラマイシン錠100mg>
費用 :4,980円
用法・用量:通常成人は初日ドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量200mg(力価)を1回又は2回に分けて経口投与する。
副作用:悪心、吐き気、嘔吐、下痢、口内炎、発疹、舌炎など
<アジスロマイシン錠250mg>
費用 :4,980円
用法・用量:成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1日1回、1日間で合計1.5g(力価)を経口投与する。
副作用:食欲不振、吐き気、頻脈、下痢、口内炎、発疹、舌炎など
<レボフロキサシン錠500mg>
費用 :4,980円
用法・用量:通常、成人にはレボフロキサシンとして1回500mgを1日1回7日間で経口投与する。
副作用:発疹、不眠、せん妄、頭痛、吐き気、痙攣、腱断裂等の腱障害など
クラミジアの治癒期間
飲み薬を1日〜1週間服用し、その後3週間後に治癒確認検査を受けて菌が検出されなければ治療完了となります。治癒確認ができるまでの性行為はお控えください。
クラミジアの耐性菌について
ほとんどの患者様がしっかりと薬を服用すれば完治することができますが、稀に耐性菌としてのクラミジアに感染している場合、一度の治療では完治できない場合がございますので、必ず治癒確認検査を行なってください。
クラミジアの予防方法
- 予防薬を使用する
- コンドームを使用する
- 不特定多数との性行為を避ける
- 定期的な性病検査
- 感染時パートナーに受診を促す
クラミジアを100%予防することは、難しいですが感染リスクを抑えることはできます。他の性感染症と同様にクラミジアには免疫が付かないため、繰り返し感染します。
前述の通り、クラミジアに感染すると重篤な病気や不妊の原因となりますので、感染予防と定期的な検査と治療に努めましょう。
ドキシペップ|クラミジア予防薬
当院ではクラミジアの予防薬である、ドキシペップを処方しております。ドキシペップはクラミジアなどの感染リスク行為後72時間以内に服用することで感染リスクを下げることができる予防方法です。
クラミジアの料金・プラン
- クラミジア検査
- 3,980
- クラミジア治療
- 9,800
- 淋菌・クラミジアチェック
- 6,980
- ベーシックチェック
- 9,800
- スタンダードチェック
- 19,800
- フルチェック
- 24,800
- パーフェクトチェック
- 39,800
クラミジアに感染している方は、淋菌・マイコプラズマ・梅毒など他性感染症も発症している可能性が高いため、セットプランもご用意しております。症状や既往歴などをもとに検査プランをご提案いたしますので、お困りの方は一度当院にご来院ください。
クラミジア よくあるご質問
A.
自然治癒することはありません。症状がおさまっても病原菌は存在し続けます。
クラミジアを治すためには必ず治療しましょう。
A.
感染している可能性が高いです。すぐにクラミジアの検査を受けましょう。同時に他の性病に感染している可能性もあります。医師と相談して他の性病の検査も同時に受けましょう。検査結果に応じて、必要な治療を受けてください。
A.
治療中の性行為はお控えください。
治療完了から3週間以降に治癒確認の検査をしてください。クラミジアは一度の治療でほとんどが完治しますが、稀に治療が完了していない場合がございます。
A.
いいえ、何度も感染します。クラミジアを始めとして性感染症には免疫がつきません。そのため感染者と性行為をする度に感染する可能性があります。
A.
治療が必要です。のどの感染は無症状である場合がほとんどです。
しかし、オーラルセックスなどでパートナーに感染してしまうことはもちろんありますので、治療をしましょう。
A.
クラミジアの菌が無くなってからも炎症の傷跡で症状が遷延する場合がございます。2週間以上様子を見ても症状がかわらない場合は改めてご来院ください。また、その他の性病に感染している場合がございますので、他の項目の検査もご案内いたします。
A.
当院では数種類の治療薬をご用意しております。
当院では治癒能力の高い1週間内服いただく「ビブラマイシン」を推奨しております。他院で効果の出なかった方もお気軽にご相談ください。
A.
性行為以外で感染することはほとんどありません。
クラミジアに感染した際はリスク行為のあったパートナーも感染している場合がございますので、必ずパートナーにお伝えしましょう。