STD CASE LIST

1週間前から症状を自覚し受診
パートナーは陰性も性器クラミジアが陽性と診断された20代女性の症例

24歳 / 女性診断名クラミジア

1週間前から腹痛や下痢があり、おりものの量やにおいにも変化を感じたため、パートナーとともに受診。症状から淋菌およびクラミジアの可能性が考えられたため、検査を実施。性的接触は性交およびオーラルセックスであったため、性器と咽頭の検査を行った。その結果、性器クラミジアが陽性と診断され、アジスロマイシン(内服薬)による治療を行った。

1ヶ月前に行なったパートナーとのセックス、オーラルセックスが感染経路と考えられる。

問診:感染機会や性的接触、症状などについての問診を実施。検査:症状から淋菌感染症およびクラミジア感染症の可能性が考えられたため、淋菌・クラミジアの検査を実施。性的接触が性交およびオーラルセックスであったことから、性器および咽頭の検査を行った。治療:性器クラミジアが陽性と診断されたため、アジスロマイシン(内服薬)を処方。服用開始から3週間経過後に、陰性確認の治癒検査を行うよう通達。指導:陰性確認検査で陰性が確認されるまでは、パートナー間での再感染(ピンポン感染)のリスクがあるため、性行為は控えるよう指導。

クラミジアは、日本でも感染者数が多い代表的な性感染症の一つです。特に淋菌との同時感染率が約30%と高く、両者が同時に感染しているケースも少なくありません。さらに、性器クラミジアと診断された方の約20%では、咽頭への感染も確認されています。性器にのみ症状が現れている場合でも、咽頭が無症状のまま感染していることがあるため、「のどに症状がないから大丈夫」と自己判断せず、性器と咽頭の両方を検査することが大切です。今回の患者様は、パートナーが陰性でありながら、ご本人のみクラミジア陽性と診断されました。性感染症は性的接触によって必ずしも100%感染するわけではありません。また、このようなケースでは、パートナー間で感染を繰り返す「ピンポン感染」のリスクがあるため、医師から性行為再開の許可が出るまでは性行為を控える必要があります。

淋菌・クラミジア(性器・咽頭)の検査
13,000円
アジスロマイシン(内服薬)
4,980円

アジスロマイシン(内服薬)を服用すると、吐き気・腹痛・下痢などの副作用がみられることがあります。これらの症状は多くの場合一時的で軽度であり、服用を続けるうちに自然に改善することもあります。ただし、まれに発疹やかゆみ、呼吸困難などの重い副作用が現れることがあります。そのような症状がみられた場合は、服用を中止し、速やかに当院までご連絡ください。また、アジスロマイシン(内服薬)は1回4錠の服用で治療を完了できるお薬ですが、高頻度で服用すると耐性菌が発生し、クラミジアが完治できなくなる可能性があります。そのため、日頃からコンドームの使用や定期的な検査などの予防が非常に重要です。

全国の
クリニック