症例概要
3か月以上前から性器周辺にイボ、ぶつぶつなどの病変を自覚したため受診。3か月前にセックス、キスの性的接触による感染が考えられる。診察では尖圭コンジローマが疑われたため視診による検査を行い、性器周辺に茶褐色で不整な隆起性病変を5か所確認。その結果、病変は尖圭コンジローマに特徴的な見た目で、痒みなどの自覚症状もみられなかったことから、尖圭コンジローマと診断。治療は、べセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、治療を開始。
STD CASE LIST
この写真には性器の撮影が含まれております。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
3か月以上前から性器周辺にイボ、ぶつぶつなどの病変を自覚したため受診。3か月前にセックス、キスの性的接触による感染が考えられる。診察では尖圭コンジローマが疑われたため視診による検査を行い、性器周辺に茶褐色で不整な隆起性病変を5か所確認。その結果、病変は尖圭コンジローマに特徴的な見た目で、痒みなどの自覚症状もみられなかったことから、尖圭コンジローマと診断。治療は、べセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、治療を開始。
3ヶ月以上前のセックスまたはキスが考えられる。
▪️問診:症状と発症した時期、感染機会、既往歴についての問診を実施。 ▪️検査:今回の患者様は、性器周辺にイボやしこりなどの病変が自覚していため、視診による検査を実施。 その結果、病変を確認したが、痛みや痒みなどの症状はみられなかったことから、尖圭コンジローマと診断。▪️治療:べセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、隔日で計3回塗布することを指示。 ▪️指導:尖圭コンジローマは再発しやすく、約30%の確率で再発するとされています。そのため、再発した場合は、再度、べセルナクリーム5%(外用薬)による治療を行うように通達。
尖圭コンジローマは、HPV6型・11型が原因となり、性器周辺にイボやぶつぶつなどの病変が現れます。感染してから症状が出るまでに約2か月ほどかかるため、感染機会を特定するのは難しいとされております。今回の患者様も、考えられる感染機会が3か月以上前であったため、具体的な感染機会を特定することはできませんでした。尖圭コンジローマの原因となるHPV6型・11型は「低リスク型」と呼ばれています。一方で、子宮頸がんの原因となるHPV16型・18型は「高リスク型」とされています。HPVへの感染を防ぐためには、HPVワクチンの接種が有効です。HPVワクチンには、「2価(サーバリックス)」「4価(シルガード)」「9価(ガーダシル)」の3種類があります。このうち、低リスク型と高リスク型の両方を予防できるのは、「4価(シルガード)」と「9価(ガーダシル)」です。そのため、HPVワクチンを接種する際には、どちらかのワクチンを選ぶことを推奨します。将来の妊娠・出産を見据える方にとっても、HPVワクチンの接種は有効な予防手段です
尖圭コンジローマは、べセルナクリーム5%(外用薬)にて治療を行います。使用後、塗った部分に赤みやかゆみ、ヒリヒリ感、腫れ、痛み、ただれなどの皮膚症状が出ることがあります。これらは薬の作用によって起こることが多く、ほとんどの場合、一時的で軽い症状です。ただし、尿道の近くに塗布すると、排尿しにくくなることがあります。そのため、使用部位には注意してください。万が一、尿道付近に塗って排尿が困難になった場合には、速やかに当院までご連絡ください。
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