症例概要
2ヶ月前から性器にいぼ、水疱に似た病変が現れたため受診。今回の患者様は1年2ヶ月前からパートナーとの性行為はやっていないため、パートナーによる感染が考えられる。性器にいぼ、水疱などの病変が現れる性感染症として、尖圭コンジローマと性器ヘルペスが疑われるため、視診による検査を実施。その結果、病変に痛みや痒みがないため、尖圭コンジローマ特有の症状と認識したため尖圭コンジローマと診断。治療は、べセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、治療を開始した。
STD CASE LIST
この写真には性器の撮影が含まれております。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
2ヶ月前から性器にいぼ、水疱に似た病変が現れたため受診。今回の患者様は1年2ヶ月前からパートナーとの性行為はやっていないため、パートナーによる感染が考えられる。性器にいぼ、水疱などの病変が現れる性感染症として、尖圭コンジローマと性器ヘルペスが疑われるため、視診による検査を実施。その結果、病変に痛みや痒みがないため、尖圭コンジローマ特有の症状と認識したため尖圭コンジローマと診断。治療は、べセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、治療を開始した。
パートナーが検査を受けていないため断定はできませんが、パートナーとの性行為(セックス、オーラルセックス)が感染経路である可能性が高いと考えられる。
▪️問診:症状、性的接触の内容、症状の出現時期についての問診を実施。 ▪️今回の患者様は、問診の段階で視診での検査を希望だったので視診での検査を実施。その結果、いぼと水疱などの病変を確認したが、病変には痛み、痒みなどの症状はないことから尖圭コンジローマと診断。 ▪️治療:ベセルナクリーム5%(外用薬)を処方し、隔日で計3回塗布することを指示。 ▪️指導:尖圭コンジローマは、べセルナクリーム5%(外用薬)で完治することができます。しかし、イボなどの病変が大きい場合は、べセルナクリーム5%では十分に小さくならないことがあります。その場合には、レーザー除去などの処置で取り除くことが可能です。また、尖圭コンジローマは再発率が高く、約30%の確率で再発するとされています。再発した場合には、再度べセルナクリーム5%による治療が必要となります。
尖圭コンジローマは、HPV6型・11型が原因で、性器周辺にイボが生じる感染症です。今回の患者様は特定のパートナーとの性行為のみであるにもかかわらず、尖圭コンジローマを発症しました。HPVは性行為の経験がある方であれば、多くの人が一度は感染していると考えられています。しかし、感染したHPVの多くは自然に消失するため、自覚しないまま気づかずに過ごすことがほとんどです。そのため、特定のパートナーとの性行為のみであっても、今回のように尖圭コンジローマを発症することがあります。つまり、特定のパートナーであれば性感染症のリスクがゼロになるわけではないという点に注意が必要です。日々の予防として効果的なのが「HPVワクチン」の接種です。HPVワクチンには「2価」「4価(シルガード)」「9価(ガーダシル)」の3種類があり、尖圭コンジローマの予防には 4価ワクチン または 9価ワクチン が有効です。さらに、4価(シルガード)・9価(ガーダシル)ワクチンは子宮頸がんの原因となる高リスク型(HPV16型・18型など)にも対応しており、より広い予防効果が期待できます。将来子どもを望む男女にとっても、HPVワクチンの接種は大切な予防手段の一つとして推奨されます。
べセルナクリーム5%(外用薬)は尖圭コンジローマの治療に有効ですが、副作用として塗布した部分に赤み、かゆみ、ひりつき、腫れ、痛み、ただれなどの皮膚症状が現れることがあります。これらは薬が作用する過程でよく見られる反応で、多くは軽度で一時的です。また、尿道付近に塗布することで排尿困難になる可能性があるため注意が必要です。仮に、尿道付近に塗布し排尿が困難になった場合には当院までご連絡ください。
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