症例概要
1週間前に性行為があり、3日前から陰部のかゆみ・赤み・白いカス・ただれを自覚したため受診。通常は尿検査やぬぐいによる検査を行うが、患者様が視診を希望したため視診を実施。視診の結果、ただれと白いカスを確認したため亀頭包皮炎と診断。治療としてゲンタマイシン軟膏(外用薬)とルリコン軟膏1%(外用薬)を処方し、治療を開始。
STD CASE LIST
この写真には性器の撮影が含まれております。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
1週間前に性行為があり、3日前から陰部のかゆみ・赤み・白いカス・ただれを自覚したため受診。通常は尿検査やぬぐいによる検査を行うが、患者様が視診を希望したため視診を実施。視診の結果、ただれと白いカスを確認したため亀頭包皮炎と診断。治療としてゲンタマイシン軟膏(外用薬)とルリコン軟膏1%(外用薬)を処方し、治療を開始。
1週間前のセックスまたはオーラルセックスによる感染だと考えられる。
▪️問診:症状の出現時期、感染機会、性的接触について問診を実施。 ▪️検査:今回の患者様の症状が問診で確認できた場合は尿検査またはぬぐい液検査を行うが、今回は視診を希望されたため視診による検査を実施。その結果、白いカスと性器のただれを確認できたため、亀頭包皮炎と診断。 ▪️治療:ゲンタマイシン軟膏(外用薬)とルリコン軟膏1%(外用薬)を処方し、まずはルリコン軟膏1%を1日1回塗布するよう指示。ルリコン軟膏で症状が改善しない場合(塗布開始から2週間)には、ゲンタマイシン軟膏へ治療を切り替えるよう通達。 ▪️指導:症状が消失したことを確認できた段階で治癒と判断するよう指導。
亀頭包皮炎は、細菌感染やカンジダ(常在菌)が原因となって発症します。男性がカンジダに感染するケースは多くありませんが、性行為や免疫力が低下したタイミングで発症することがあります。カンジダは女性に多く見られる感染症で、女性の約4人に3人が生涯で一度は発症すると言われています。カンジダが発症している女性と性行為を行うことで男性にも感染し、亀頭包皮炎を引き起こすことがあるため注意が必要です。今回の患者様には、ゲンタマイシン軟膏(外用薬)とルリコン軟膏1%(外用薬)を処方しました。ゲンタマイシン軟膏は細菌に対して効果があり、ルリコン軟膏1%はカンジダ(カビ)に効果のある外用薬です。今回の患者様はカンジダが原因で亀頭包皮炎を発症したと判断しましたが、ルリコン軟膏1%で症状が改善しない場合には細菌性の可能性もあるため、ゲンタマイシン軟膏に切り替えて治療が行えるよう、2種類の外用薬を処方しました。
ルリコン軟膏1%やゲンタマイシン軟膏を使用した際には、塗布した部分に赤みや腫れ、かゆみなどが生じることがあります。これらの症状は、薬そのものによる刺激や薬の成分に対するアレルギー反応が原因で起こることがあります。塗布した部分の赤みが強くなる、かゆみが悪化する、かぶれが出るといった症状が現れた場合は、薬が肌に合っていない可能性があります。このような症状が出た場合は、使用を中止し、当院までご連絡ください。