トロビシン(スペクチノマイシン)とは|淋菌への効果・副作用・使用方法について解説
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トロビシン(スペクチノマイシン)は、淋菌感染症に対して高い有効性が報告されている抗菌薬であり、主に尿道炎や子宮頸管炎などの治療に用いられます。
単回の筋肉注射で治療が完了する点が特徴で、適切に使用することで高い治療効果が期待されます。一方で、咽頭感染には効果が限定的であることや、副作用のリスクも存在するため、症状や感染部位に応じた適切な薬剤選択が重要です。
目次
トロビシン(スペクチノマイシン)の
効果
トロビシン(スペクチノマイシン)は、主に淋菌(尿道炎や子宮頸管炎など)の治療に用いられる抗菌薬です。淋菌に対して高い抗菌力を有しており、性器の淋菌に対しては単回投与で高い有効性が認められています。
一方で、咽頭淋菌に対しては効果が期待できないとされているため、性器と咽頭の同時感染が疑われる場合には、セフトリアキソンの使用が優先されます。
スペクチノマイシンとは
スペクチノマイシンは、「アミノシクリトール系」に分類される抗菌薬です。アミノグリコシド系抗菌薬と構造が類似していますが、厳密には異なる系統に属します。細菌のタンパク質合成を阻害することで作用し、細菌の増殖を抑える静菌的作用を示すほか、条件によっては殺菌的に働くこともあります。
トロビシン(スペクチノマイシン)の
使用方法

投与量および投与方法について、ペアライフクリニックの規定および臨床指針に基づく標準的な使用法は以下の通りです。
用量は2gとし、通常は臀部への筋肉注射で投与します。投与にあたっては、添付の懸濁用液を用いて粉末を溶解し、調製後は速やかに注射を行います。
トロビシン(スペクチノマイシン)の
副作用
トロビシンによる治療においては、副作用が発現する可能性があります。一般的には、注射部位の疼痛や腫れ、違和感などの局所的な症状がみられることがありますが、これらの多くは軽度で一過性とされています。
| 症状 | |
|---|---|
| 注射部位の反応 | 痛み、注射した部位の腫れ |
| 消化器症状 | 悪心(吐き気)、嘔吐 |
| 全身症状 | めまい、発熱、悪寒、不眠、頭痛 |
稀に発症する副作用
重大な副作用として、アナフィラキシー・ショックが挙げられます。冷汗、顔面蒼白、呼吸困難、蕁麻疹などの症状が認められた場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン投与など適切な処置を行う必要があります。
また、腎毒性については、アミノグリコシド系抗菌薬に類似した性質として、尿量の減少や血清クレアチニン値の上昇がみられることがありますが、単回投与においてはその発現は極めて稀とされています。
トロビシン(スペクチノマイシン)を
使用することができない人の特徴
スペクチノマイシンに対して過敏症(アレルギー)の既往がある方には使用できません。過去にトロビシンの投与によってショックやアナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応を起こしたことがある場合は投与することができません。
トロビシン(スペクチノマイシン)の
臨床成績
トロビシン(スペクチノマイシン)は、淋菌に対して高い有効性が報告されている抗菌薬です。国内外の臨床試験および市販後調査により、その効果と安全性が確認されております。
ファイザー株式会社
トロビシンの有効性および安全性については、日本国内で実施された臨床試験および市販後調査により評価されています。国内10施設で行われた臨床試験では、淋菌による尿道炎などの感染症に対して有効率93.0%(186/200例)と高い有効性が示されています。
副作用については、主に注射部位の疼痛が報告されており、その発現率は19.0%でした。また、2,577例を対象とした再審査終了時の市販後調査では、副作用発現率は4.81%で、その多くが注射部位の疼痛(4.35%)でした。なお、稀ではありますがショック症状の報告もあるため、注意が必要です。
NIH
スペクチノマイシンは男性に2g、女性に4gを投与した結果、いずれも90%以上の治癒率が確認されました。本試験では、当時の標準治療薬であったペニシリンと同等の有効性を有することが示されています。
ペアライフクリニックのおける
トロビシンの治療

ペアライフクリニックでは、性器に淋菌が確認された場合のみ、トロビシンによる治療を行っています。トロビシンは単回投与で高い有効性が期待できる一方、咽頭淋菌に対しては効果が限定的であるため、第一選択薬としては位置付けていません。
そのため、当院では感染部位や症状を総合的に判断し、第二選択薬として使用しています。咽頭感染の可能性がある場合には、セフトリアキソンなど他の治療薬を優先します。
よくあるご質問
A.
主に淋菌(尿道炎・子宮頸管炎など)の治療に使用されます。特に性器の淋菌感染に対して高い有効性が報告されています。
A.
トロビシンは単回の筋肉内注射で治療が完了する薬剤であり、適切に使用すれば高い治療効果が期待できます。
A.
咽頭淋菌に対しては効果が十分でないとされているため、咽頭感染が疑われる場合はセフトリアキソンなど他の治療が優先されます。
A.
主な副作用は注射部位の痛みや腫れなどで、多くは軽度で一時的です。まれに吐き気やめまいなどの症状がみられることもあります。