【2026年7月2週目】性病のトピックス
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- 【2026年7月2週目】性病のトピックス
- 新規報告数は4,341例となり、前年同期(5,392例)と比べて約20%減少しています。
- 大阪府でも2026年Q1は289例で、2025年Q4比23%減、前年同期比32%減と大きく減少しています。
- 2025年通年でも13,530例(前年比7.7%減)となっており、2026年はさらに減少幅が広がる可能性があります。
梅毒の概要(2026 Q1サマリー)|国立健康危機管理研究機構(JIHS)- 梅毒の感染者数の推移・全国比較|NHK
- 梅毒(大阪府 全数把握)|大阪府立公衆衛生研究所
- High susceptibility to zoliflodacin(WHO EGASP 8ヶ国)|Emerging Infectious Diseases
- エムポックスの発生状況とその暫定評価|国立健康危機管理研究機構(JIHS)
- エムポックス 診療の手引き 第4.0版|国立健康危機管理研究機構(DCC-IRS)
- Updates on Bicillin L-A Shortage|CDC NCHHSTP
- Update on Bicillin L-A Shortage(CDPH)|California Department of Public Health
梅毒の感染者が減少傾向に
2026年の梅毒の報告数は減少傾向が続いています。
一方で、感染者数は依然として東京・大阪が突出しており、愛知・福岡・神奈川などの大都市圏に集中する傾向は変わっていません。また、妊婦や先天梅毒の報告数は大きく減少しておらず、母子感染のリスクも依然として残っています。
そのため、「感染者数が減っている=安心」というわけではなく、感染拡大を防ぐためには、早期発見・早期治療につながる梅毒検査と適切な治療、そして予防対策を引き続き推進していくことが重要です。
ペアライフクリニックの見解

上のグラフは、ペアライフクリニック6院における梅毒検査数の推移をまとめたものです。
ペアライフクリニックでは、5月と6月を比較すると、梅毒の検査数が約190件減少しています。この背景には、全国的に梅毒の報告数が減少傾向にあることも一因として考えられます。
しかし、梅毒は無症状のまま感染しているケースも少なくありません。そのため、検査数の減少が必ずしも感染者数の減少を意味するわけではなく、症状がないために検査を受けていない人が増えている可能性も考えられます。
「梅毒は減っているから安心」と判断して検査を受けなくなることは、感染の見逃しや、気づかないうちに他者へ感染を広げてしまうリスクにつながります。そのため、感染リスクのある方は、症状の有無にかかわらず定期的に検査を受けること、そして適切な予防を継続することが重要です。
エムポックス|国内336例
2026年6月19日時点で、日本国内のエムポックス累計報告数は336例となっており、前週から2例増加するなど、現在も散発的な感染が続いています。
国内で確認されている症例は、すべて「clade IIb」に分類されており、重症化しやすいとされる「clade I(Ia・Ib)」の国内感染は、現時点では確認されていません。国内の感染は主にMSM(男性間で性的接触のある男性)を中心に報告されています。
一方で、海外ではアフリカの複数の国でclade Ia・Ib・IIの流行が継続しており、海外渡航者を介した国内への流入リスクは依然として残っています。
そのため、日本国内では大規模な流行ではないものの、感染リスクのある方は引き続き適切な予防を行うことが重要です。また、発熱や発疹などエムポックスが疑われる症状がある場合や、感染リスクのある接触歴・渡航歴がある場合には、早めに医療機関を受診し、検査を受けることが重要です。
ペアライフクリニックの見解

エムポックス(旧称サル痘)は、感染者の病変(発疹・水疱など)や体液、血液に直接触れること、または性的接触を含む密接な皮膚・粘膜接触によって感染します。
日本国内では大規模な流行は認められていないものの、現在も散発的な感染が続いており、感染リスクがなくなったわけではありません。
特に、不特定多数との性的接触がある方や感染リスクのある接触歴がある方は、引き続き感染対策を行うことが重要です。
また、発熱やリンパ節の腫れ、発疹・水疱などエムポックスが疑われる症状がある場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。
米国Bicillin L-A
回復見込みは再び2027へ後退
米国では、梅毒の第一選択薬であるBicillin L-A(ベンザチンペニシリンG)の供給不足が現在も続いています。米CDCの最新情報(2026年4月23日更新)では、通常供給への回復時期は2027年第4四半期(Q4 2027)とされており、供給不足の長期化が見込まれています。
そのため、米CDCは限られた薬剤を妊婦や先天梅毒症例へ優先的に使用するよう勧告しており、非妊娠例ではドキシサイクリンなどの代替治療が行われています。
ペアライフクリニックの見解

ペアライフクリニックでは、梅毒の治療に通常はステルイズ®を使用していますが、現在は供給不足の影響を受けているため、アモキシシリンによる治療を行っています。
アモキシシリンは、国内外の診療ガイドラインでも梅毒治療の選択肢として位置づけられており、適切な用法・用量で治療を行うことで、ステルイズ®と同様に十分な治療効果が期待できます。そのため、薬剤が変更となっても治療効果に大きな違いはありませんので、ご安心ください。
梅毒は早期に発見し、適切な治療を開始することで完治が期待できる感染症です。感染が疑われる場合や症状がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、早めに検査・治療を受けることが大切です。