Herpes 性器ヘルペス
性器ヘルペスとは
性器ヘルペスは単純へルぺスウイルス (HSV:Herpes Simplex Virus )の感染によって性器やその周辺に水疱(水の溜まったブツブツ)や潰瘍(皮膚のえぐれ)が出来る病気です。
単純へルぺスウイルスには1型と2型がありますが、性器ヘルペスは主に性器周辺に存在する2型が性行為によって伝播することで感染します。 また、口唇ヘルペスの原因となる1型も唾液中にHSVが排出されている場合には、口唇性交によって性器への感染を起こします。
ウイルスは体の中に終生存在することとなり、体力が落ちたり免疫力が下がった際に活発的に活動し発症します。
性器ヘルペスの感染者数
性器ヘルペスは全国1000弱の定点医療機関で感染者数が報告、集計されており、2021年には合計 8981人、一医療機関当たり9.14人の感染者が報告されています。
感染者は20代から30代に多く、男性よりも女性に多いです。感染者数はここ数年おおむね横ばいです。
性器ヘルペスの感染経路
性器ヘルペスは基本的にセックス(膣性行)やオーラルセックス(フェラチオ・クンニ)により感染する病気です。しかし、ヘルペスウイルスが付着したタオルや食器、便座経由など、性行為以外から感染することも稀にあります。 加えて、性器ヘルペスは感染していても症状が出ないケースもあります。
ヘルペスに感染する部位
- 男性器
- 女性器
- のど
- 口
- 肛門
ヘルペスウイルスは性器だけでなく、口やのど肛門などにも感染します。
ヘルペスに感染する行為
- セックス(膣性行)
- フェラチオ
- クンニ
- アナルセックス
- キス
前述の通り、性行為以外でも感染する可能性があります。オーラルセックスなどの性行為でも予防をしましょう。
性器ヘルペスは再発する
ヘルペスウィルスは症状が治まった後も体内からいなくならず、神経節に潜伏します。そのため風邪や過労、精神的ストレスなどで抵抗力が弱ったり、性器に刺激が加わった時に再発することがあります。
性器ヘルペスの症状
性器周辺に水疱ができた後に、破れて潰瘍ができるのは共通ですが、ウイルスに初感染した場合と、再活性化した場合とでは、症状の重さが異なります。
性器ヘルペスの感染で特徴的なことは、初感染の場合は症状が重く、広範囲に水泡を生じたり、発熱などの全身症状も伴います。再感染の場合は症状が軽く、自覚症状に欠ける場合は感染に気づかないこともあり、他者への感染リスクが高くなります。
男性器の主な症状
- 陰部の痛み・かゆみ
- 熱っぽさ・違和感
- 陰部にできる小さな水疱
初回の感染は症状が重くなります。痛みにより動けないこともあります。
女性の主な症状
- ひりひり感
- 熱っぽさ・違和感
- 痛み
- 小さな水疱
- 排尿時の痛み
女性も男性同様に初期感染では強い痛みを感じる場合が多くあります。
性器ヘルペスの検査方法
尖圭コンジローマの検査は、主に医師が診て判断する「視診」となります。性器ヘルペスの特徴である水疱などの症状を見て、判断いたします。
当院では、ヘルペスウイルスの抗原検査キットを用いて症状が出ている箇所を拭い、ヘルペスウイルスの検出をすることも可能です。
性器ヘルペスの治療方法
初回の発症時は、しっかりと治療を行うことで体内のウイルス量を減らし、その後の再発を減らせるという報告があります。早期にしっかりと治療をすることが重要です。
当院では「バラシクロビル」という内服薬での治療を行っております。女性では膣や子宮にも病変ができることがあり、塗り薬での治療は推奨されておりませんが、再発の場合にはより効果の高いとされる飲み薬の使用を推奨しております。
内服薬を処方する理由
内服薬には複数種類がありますが、いずれも完全にウイルスを排除できるものではなく、症状を和らげ、回復するまでの期間を短くします。治療に関してはなるべく早くに開始することが重要とされ、症状が現れてから数時間以内、できれば最初にピリピリ感や不快感が現れてすぐ、まだ水疱が現れないうちに始めるのが効果的です。
性器ヘルペスの料金・プラン
性器ヘルペスに感染している方は、淋菌・クラミジア・梅毒など他性感染症も発症している可能性が高いため、セットプランもご用意しております。症状や既往歴などをもとに検査プランをご提案いたしますので、お困りの方は一度当院にご来院ください。
- 性器ヘルペス検査(視診)
- 3,980
- ヘルペス抗原検査
- 9,800
- ヘルペス治療
- 4,980
- フルチェック
- 24,800
- パーフェクトチェック
- 39,800
性器ヘルペスの予防方法
性器ヘルペスは性交時の口腔や性器同士の接触で感染するため、コンドームを使用し感染予防することをおすすめいたします。明らかな水疱や痛みなどの症状がなくても、ウイルスは性器の表面に存在していることがあり、他人へ感染する可能性があります。
少しでも不安な症状がある方は、大切なパートナーの方と一緒に早期検査を実施されることをおすすめいたします。
Herpes FAQ 性器ヘルペスのよくあるご質問
A.
初めて感染する患者さまは2〜4週間で自然に治るケースが多いです。性器ヘルペスは繰り返し感染するので病気です。
A.
感染の可能性があります。性器ヘルペスは症状が出てからの検査〜治療となりますのでパートナーが治療を完了するまで性行為はお控えください。
A.
治療中の性行為はお控えください。治療が完了し、症状がなくなったタイミングで改めて治癒確認のためご来院ください。
A.
いいえ。性器ヘルペスは再発リスクが高い感染症です。現在、ウイルスを完全に排除する治療法は確立されておりません。
A.
主な副作用として、腹痛、下痢、腹部不快感、吐き気、頭痛、腎障害などが報告されています。少しでも違和感がありましたら当院にご相談ください。
A.
性器ヘルペスは遺伝する感染症ではありません。ですが、妊娠後期から出産時にはヘルペスウイルスの存在する産道を胎児が通るため、新生児ヘルペスになるリスクがもっとも高くなります。
A.
視診もしくは病変ぬぐいにより検査可能です。
医師による視診のもとヘルペスと特定できた場合、そのままお薬を処方いたします。また病変ぬぐいの場合、水ぶくれや潰瘍から分泌物を採取し、単純ヘルペスウイルス2型の有無を検査します。
A.
感染する可能性があります。基本的に性行為、オーラルセックスによって感染しますが、感染力がとても強いため、お風呂やトイレ、コップや箸の共用などで感染することもあります。