Candida カンジダ

目次
カンジダとは

カンジダとは真菌と呼ばれるカビの一種で、皮膚や口の中、食道など、身体のいたるところに普段から存在しています。健康な人では特に症状はありませんが、体力が低下したり、抗菌薬を使って体内の菌のバランスが崩れたり、ステロイドなどといった免疫の力を下げる薬を使うと、様々な症状を起こす感染症となります。
ピルの飲みはじめや中止などでホルモンバランスが乱れる時期に発症することもあります。
膣やその周辺の外陰部でも増殖しやすく、カンジダ症と呼ばれます。男性の場合は亀頭包皮炎と呼ばれる、亀頭やその包皮の赤み、痛みなどを起こすことがあります。
カンジダの感染者数
正確な患者さんの数は不明ですが、腟内カンジダは非妊婦の女性のうち約15%、妊婦の約30%の方に存在するとされます。その中で、治療が必要な例は非妊婦のうちの約50%、妊婦のうちの約30-50%とされます。
妊婦ではエストロゲンの影響により膣内環境が変化し、カンジダ感染のリスクが増加します。非妊婦でも膣カンジダ症は一般的であり、女性の約75%が一生に一度は経験し、40%〜45%が複数回の感染を経験します。10〜20%の女性は複雑性の膣カンジダ症と診断され、特別な治療が必要とされます。
カンジダの感染経路
カンジダは常在菌であり、性行為だけでなく自己感染することが多いのが特徴です。その中でも性器などの体の表在部に感染するものと、尿道や膣内など身体の深部に感染する場合があります。
カンジダが感染する部位
- 性器
- 口の中
- 皮膚
- 爪
- 消化管
カンジダに感染する行為
- セックス(膣性交)
- 性行為後のケア不足
- 体調の変化
- 蒸れ
カンジダの感染経路は自分自身?
基本的には人から人へ伝染ることは少ないとされ、内因性感染という体の中の菌が何らかのきっかけで増殖し、悪さをすることで感染症を発症します。
カンジダに感染する行為
妊婦や糖尿病患者さんは感染を起こしやすくなります。また、薬剤(ステロイド、免疫抑制薬など)の使用やHIVなどの病気によって免疫系の働きが抑制されている状態もリスクが高くなります。
子宮内避妊器具も感染リスクとなります。また、抗菌薬は真菌の増殖を抑えている腟内の細菌を殺してしまうことがあり、このため真菌が増殖することで感染を起こしやすくなります。膣内環境の乱れがカンジダの増殖につながります。
カンジダの症状
カンジダの主な症状は、性器周辺の痒みや赤み・腫れ、白っぽいおりものなどがみられます。排尿時や性交時に痛みが出たりと症状は様々です。症状の原因としては風邪や疲労、ストレス、他の性病の感染などがあります。
男性の症状
- 性器に白いカス
- 包皮の腫れ・むくみ
- 亀頭のひび割れ・あかぎれ
- 軽い痛み
- 赤い斑点・広範囲の赤み
- びらん・浅いただれ
- 痒みや違和感
包茎の場合、通気性が悪く菌も溜まりやすいため、カンジダの症状が強く出る場合があります。男性がカンジダの症状が出るケースは少ないといわれております。
女性の症状
- 膣内部・周辺の痒み
- 膣周辺の紅斑・腫れ
- 皮膚や粘膜の亀裂
- ヨーグルト状のおりもの
- 皮膚のヒリヒリ感
- 排尿時の痛み
- 軽い性交痛
女性で多い症状は「性器の痒み」と「おりものの異変」が多くを占めます。症状は月経の前の週に悪化することが多いです。
カンジダの検査方法
鏡検法といって分泌物を顕微鏡で観察することで、カンジダを直接確認したり、特徴的な膣分泌物を確認することでも診断が可能です。また、カンジダを検査室で培養することで、カンジダの菌種を特定したり、抗真菌薬の効果を予測することもできます。
カンジダの治療方法

抗真菌薬というカビを殺すお薬を、錠剤として直接膣深部に挿入することで治療を行います。改善に乏しい場合は内服薬も検討されます。
- クロトリマゾール膣錠100mg 1日1回6日間
また、湿気の過剰な蓄積を避け、外陰を清潔に保ち、風通しの良いゆったりした服を着ることで、外陰の湿潤が無くなり、真菌が育ちにくくなるので有効です。
<クロトリマゾール膣錠100mg>
費用 :2,980円
副作用:局所の軽度刺激感、発疹など
カンジダの予防方法
- 通気性の良い下着を選ぶ
- 洗いすぎないようにする
- 皮膚をかかない
- 食生活を見直す
- 蒸れた状態を避ける
カンジダ菌は体内に存在する常在菌の一種で通常の場合も菌を持っています。性行為だけでなく日常生活を見直すだけで改善される場合もあります。
カンジダ症に関して不安の方は是非一度当院にご来院ください。専門の医師がご説明いたします。
カンジダの検査・治療料金
カンジダのような症状を感じた方は、他の性感染症の影響によるものかもしれません。症状が強く性感染症が不安な方は是非当院にご来院ください。
- 検査
- 2,980
- 治療
- 2,980
- セットオプション
- 1,000
Candida faq カンジダのよくある質問
A.
原因が除去されれば、自然治癒することがあります。しかし、自然治癒するからといって放置することは危険です。慢性化する前に医療機関にて検査・治療を行なってください。
A.
カンジダが増殖した原因を探り、治療します。カンジダは元々体内に存在する真菌の一種ですが、増殖すると発疹や痒み不快感などの症状だがでます。性感染症の1つである、トリコモナスという原虫が原因のこともあります。
A.
通常1週間ほどで改善します。体調などが特に問題ない場合は1週間ほどで症状は落ち着きます。改善しない場合は改めて医師の診察をお願いいたします。
A.
カンジダの異常増殖によって発症します。 なので、カンジダの症状が一度治ったとしても、日々の生活の中で、疲れやストレスがたまったり、寝不足が重なったりして、体の免疫力が落ちてしまったら、カンジダが再び異常増殖し、腟カンジダ症や亀頭包皮炎が再発してしまう可能性があリます。
A.
カンジダは性器だけでなく、口の中やのど、皮膚などにも感染する可能性があります。 カンジダはさまざまな部位に感染する恐れがあり、その原因の多くは抗菌薬使用、糖尿病、免疫力低下、妊娠、ピル使用、頻回の性行為、ストレスです。
A.
通気を良くすることが大切です。また、肉体的や精神的なストレスにより身体の免疫力が落ちるとカンジダが増殖しやすくなります。性行為後に会陰部を清潔に保つことも大切です。
A.
女性の場合は「クロトリマゾール膣錠」男性の場合は「ラミシールクリーム」を処方いたします。生理などで膣錠での治療が難しい場合はお申し付けください。難治性の場合は飲み薬もあります。
A.
カンジダは性行為で感染する場合もありますが、身体の免疫が弱くなることで症状を発症することがあります。他には、抗菌薬やホルモン剤、他の性感染症への感染状態が原因であることもあります。感染というよりも、再発を繰り返したり、増殖して症状を引き起こすことが問題です。