カンジダ
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「カンジダ」は性行為でも感染することはありますが、免疫力の低下などによっても症状を発症するケースがあります。
当院はカンジダ検査実績7,396件。淋菌・クラミジアやマイコプラズマなどの尿道炎の原因となる性病を一通り検査しても陰性だった方が、カンジダが原因であったケースが多くございます。
カンジダ治療実績1,204件と多くの方の治療も行なってまいりました。一般的な性病とまとめて検査することを当院ではおすすめしております。
目次
この記事の監修ドクター
百束 全人 ペアライフクリニック横浜院
平成30年 日本医科大学医学部 卒業
▼資格
日本性感染症学会 会員
日本感染症学会 会員
直接人の役に立ちたいと医学の道を志し、泌尿器科・皮膚科での経験を経て、ペアライフクリニック院長に就任。
カンジダとは
カンジダとは真菌と呼ばれるカビの一種で、皮膚や口の中、食道など、身体のいたるところに普段から存在しています。健康な人では特に症状はありませんが、体力が低下したり、抗菌薬を使って体内の菌のバランスが崩れたり、ステロイドなどといった免疫の力を下げる薬を使うと、様々な症状を起こす感染症となります。
ピルの飲みはじめや中止などでホルモンバランスが乱れる時期に発症することもあります。
膣やその周辺の外陰部でも増殖しやすく、カンジダ症と呼ばれます。男性の場合は亀頭包皮炎と呼ばれる、亀頭やその包皮の赤み、痛みなどを起こすことがあります。
カンジダの感染者数
正確な患者さんの数は不明ですが、腟内カンジダは非妊婦の女性のうち約15%、妊婦の約30%の方に存在するとされます。その中で、治療が必要な例は非妊婦のうちの約50%、妊婦のうちの約30-50%とされます。
妊婦ではエストロゲンの影響により膣内環境が変化し、カンジダ感染のリスクが増加します。非妊婦でも膣カンジダ症は一般的であり、女性の約75%が一生に一度は経験し、40%〜45%が複数回の感染を経験します。10〜20%の女性は複雑性の膣カンジダ症と診断され、特別な治療が必要とされます。
カンジダの感染経路
カンジダは常在菌であり、性行為だけでなく自己感染することが多いのが特徴です。その中でも性器などの体の表在部に感染するものと、尿道や膣内など身体の深部に感染する場合があります。
カンジダが感染する部位
カンジダに感染する行為
カンジダの感染経路は自分自身?
基本的には人から人へ伝染ることは少ないとされ、内因性感染という体の中の菌が何らかのきっかけで増殖し、悪さをすることで感染症を発症します。
カンジダに感染する行為
妊婦や糖尿病患者さんは感染を起こしやすくなります。また、薬剤(ステロイド、免疫抑制薬など)の使用やHIVなどの病気によって免疫系の働きが抑制されている状態もリスクが高くなります。
子宮内避妊器具も感染リスクとなります。また、抗菌薬は真菌の増殖を抑えている腟内の善玉の細菌を殺してしまうことがあり、このため真菌が増殖することで症状を起こしやすくなります。膣内環境の乱れがカンジダの増殖につながります。
カンジダの症状

カンジダの主な症状は、性器周辺の痒みや赤み・腫れ、白っぽいおりものなどがみられます。排尿時や性交時に痛みが出たりと症状は様々です。症状の原因としては風邪や疲労、ストレス、他の性病の感染などがあります。
男性の症状
包茎の場合、通気性が悪く菌も溜まりやすいため、カンジダの症状が強く出る場合があります。男性がカンジダの症状が出るケースは少ないといわれております。
男性のカンジダについて→女性の症状
女性で多い症状は「性器の痒み」と「おりものの異変」が多くを占めます。症状は月経の前の週に悪化することが多いです。
膣カンジダについて→
カンジダの検査方法

鏡検法といって分泌物を顕微鏡で観察することで、カンジダを直接確認したり、特徴的な膣分泌物を確認することでも診断が可能です。また、カンジダを検査室で培養することで、カンジダの菌種を特定したり、抗真菌薬の効果を予測することもできます。
カンジダの治療について
カンジダは性行為がなくても症状を発症するため、性病ではありません。カンジダ菌は常在菌であるため健康な状態でも菌時代は潜んでいます。
通常は乳酸菌などの良い菌がカンジダの動きを抑えていますが、体調の変化でバランスが崩れるとカンジダの症状を引き起こします。その際に、適切な治療を行い症状を改善いたします。
カンジダの治療方法
当院では、4種類のカンジダの治療薬をご用意しております。



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カンジダは自然治癒することもありますが放置すると、痒みや皮膚のただれなどの強い症状が出る場合があります。適切な治療をすることで早ければ、翌日〜数日で改善するため治療をおすすめいたします。
カンジダの治療薬一覧
当院では複数のカンジダの治療薬をご用意しておりますので、わかりやすく表にまとめました。
| 薬品名 | 種類 | 使用方法 | 役割 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| クロトリマゾール膣錠 100mg | 膣錠 | 1日1回 1錠 (6日間連続) | 膣の中の菌を殺す。根本治療。 | 最もスタンダードで確実 | 6日間通うか、自分で入れる手間がある。 |
| ルリコン軟膏1% | 外用薬 | 1日1回(かゆい時) | 外陰部のかゆみ・赤みを抑える。 | かゆみ止めとして優秀 | ・これだけでは膣の中は治らない。・膣の中には塗れない。 |
| ラミシールクリーム | 外用薬 | 1日1回(かゆい時) | 外陰部(ヒダや入口)のかゆみ・赤みを抑える。 | 殺菌力が強い。 | 中までは治らない。 |
| フルコナゾール | 内服薬 | 1回3錠1日間 | 全身から菌を抑える。膣の中も外も治す。 | 膣に薬を入れなくていい。 | 妊婦は絶対NG。 |
男性のカンジダ治療
カンジダ=女性というイメージを持っている方も多いかと思いますが、男性もカンジダが原因で症状を発症するケースがあります。男性の性器(特に亀頭や包皮)に、「カンジダ菌」が増殖して炎症を起こす「亀頭包皮炎」という名称で認知されています。
亀頭包皮炎について→クロトリマゾール膣錠
現在、カンジダ症に対しての薬として一番メジャーな治療薬となっております。当院でもカンジダ症に悩む方には、まずクロトリマゾール膣錠を処方いたします。
膣の中にいるカビに直接効果を発揮します。6日間連続で投与するため、常に新鮮な薬の濃度が保たれ、初めての方、確実に治したい方にご案内しております。
ルリコン軟膏、ラミシールクリーム
どちらも外側の痒み止めとして使用する外用薬です。これらは痒いところに塗布した箇所のみ効果を示すため、膣の中の菌には影響を与えません。当院では痒みが強く我慢できない方にご案内しております。
フルコナゾール
膣錠が苦手な方、生理中の方、膣錠では効果を感じられない方にはフルコナゾールをご案内しております。こちらの内服薬で1日で完結します。
しかし、妊婦や授乳婦には禁忌となっております。また、ピル内服時は効果が強くなるため注意が必要です。併用禁忌の薬剤が多いため、服用する際には注意が必要です。
治療後カンジダの症状が治るまで
カンジダは複数種類の治療方法があるため、ご自身に合った治療方法で服用することで症状を改善することができます。症状の緩和まで個人差がありますが、当院にご来院いただいた患者様を例にご紹介いたします。
治療開始から1日~3日目
ピーク時の痛みや痒みは徐々に和らぎます。水っぽいおりものやボロボロした白い塊が大量に出てくる場合があります。これらは「溶けた薬」であるケースがほとんどで薬が効いている証拠ですのでご安心ください。
治療開始から4日~1週間
多くの方が症状の改善を感じます。むずむず感は若干残りますが、おりものも徐々に通常に戻り始めます。痒みやおりものの異常が消えれば完治となります。一般的に1週間で治療が完了するケースが多いです。
カンジダの自然治癒について→カンジダの予防方法
カンジダ菌は体内に存在する常在菌の一種で通常の場合も菌を持っています。性行為だけでなく日常生活を見直すだけで改善される場合もあります。
カンジダ症に関して不安の方は是非一度当院にご来院ください。専門の医師がご説明いたします。
カンジダの検査・治療料金
カンジダのような症状を感じた方は、他の性感染症の影響によるものかもしれません。症状が強く性感染症が不安な方は是非当院にご来院ください。
カンジダ よくあるご質問
A.
原因が除去されれば、自然治癒することがあります。しかし、自然治癒するからといって放置することは危険です。慢性化する前に医療機関にて検査・治療を行なってください。
A.
カンジダが増殖した原因を探り、治療します。カンジダは元々体内に存在する真菌の一種ですが、増殖すると発疹や痒み不快感などの症状だがでます。性感染症の1つである、トリコモナスという原虫が原因のこともあります。
A.
通常1週間ほどで改善します。体調などが特に問題ない場合は1週間ほどで症状は落ち着きます。改善しない場合は改めて医師の診察をお願いいたします。
A.
カンジダの異常増殖によって発症します。 なので、カンジダの症状が一度治ったとしても、日々の生活の中で、疲れやストレスがたまったり、寝不足が重なったりして、体の免疫力が落ちてしまったら、カンジダが再び異常増殖し、腟カンジダ症や亀頭包皮炎が再発してしまう可能性があリます。
A.
カンジダは性器だけでなく、口の中やのど、皮膚などにも感染する可能性があります。 カンジダはさまざまな部位に感染する恐れがあり、その原因の多くは抗菌薬使用、糖尿病、免疫力低下、妊娠、ピル使用、頻回の性行為、ストレスです。
A.
通気を良くすることが大切です。また、肉体的や精神的なストレスにより身体の免疫力が落ちるとカンジダが増殖しやすくなります。性行為後に会陰部を清潔に保つことも大切です。
A.
女性の場合は「クロトリマゾール膣錠」男性の場合は「ラミシールクリーム」を処方いたします。生理などで膣錠での治療が難しい場合はお申し付けください。難治性の場合は飲み薬もあります。
A.
カンジダは性行為で感染する場合もありますが、身体の免疫が弱くなることで症状を発症することがあります。他には、抗菌薬やホルモン剤、他の性感染症への感染状態が原因であることもあります。感染というよりも、再発を繰り返したり、増殖して症状を引き起こすことが問題です。





