調査レポート
<第2弾>性感染症に関する意識調査
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- <第2弾>性感染症に関する意識調査
SNSなどの普及により多くの方とコミュニケーションすることが可能になりました。それに伴い「不特定多数の人と性的関係を持つ」ことも比較的安易となり、性病の感染者数が年々増加しております。今回、当院にご来院いただいた患者様の同意のもと、性病に関する意識調査を行いました。
調査目的 | 性感染症に関する意識調査 |
有効回答数 | 274人 (男性183人/女性91人) |
回答数の年代 | 20代 48.2%/30代 27%/40代 12.8%/50代以上 12% |
調査方法 | ご来院者様へのアンケート(任意) |
調査場所 | ペアライフクリニック |
調査期間 | 2025年2月〜2025年3月 |
性感染症に対しての知識は
どこで知りますか?

「性感染症について、どこで情報を得ていますか?」という質問に対し、実に88.7%が「WEB検索」と回答。一方で、「学校からの教育」は10.2%、「家族からの情報提供」はわずか2.2%という結果となりました。この結果は、性感染症に関する知識が自己判断による断片的な情報に依存している現状を示しており、家庭や教育現場での性教育が“機能していない”ことを明確に浮き彫りにしています。
回答者の9割が「自己検索」
本や動画、SNSも情報源として挙がってはいるものの、その多くが信頼性・網羅性・最新性に課題を抱えているケースも少なくありません。性感染症は、予防・検査・治療と段階的に対応が必要な疾患群であり、「正しい知識」の有無が健康状態に直結するにもかかわらず、性に関する話題が家庭や学校で「避けられる」「話しづらい」ままであることは、重大な健康リスクを見過ごしているとも言えます。
性病の知識について→ご来院前に知っていた、
性感染症を教えてください

今回のアンケートでは、「ご来院前に知っていた性感染症は?」という質問に対し、「クラミジア(90.9%)」や「梅毒(80.7%)」、「淋病(78.1%)」、「HIV(76.3%)」といった主要な性感染症は広く知られていることがわかりました。
一方で、「カンジダ(55.8%)」「ヘルペス(46.0%)」「尖圭コンジローマ(40.9%)」などのウイルス・真菌性感染症や、「マイコプラズマ(27.4%)」「トリコモナス(25.9%)」「ウレアプラズマ(13.1%)」などの細菌感染症の認知度は半数以下にとどまっています。
主要な性感染症の認知は8割超、
一方で細菌感染症の認知は半数以下
性感染症は一つの病気ではなく、さまざまな種類があり、それぞれ感染経路・症状・治療法が異なります。例えばクラミジアや淋菌には抗菌薬による治療が有効ですが、ヘルペスやコンジローマはウイルスが原因のため、根本治癒が難しく、再発リスクが高いといった特徴があります。
また、「マイコプラズマ・ジェニタリウム」が原因で尿道炎の症状が出ている患者様も多くご来院いただいております。淋菌・クラミジアのようなメジャーな性感染症が陰性でも「性病に感染していない」とは言い切れません。
梅毒についての知識は
どのくらい知ってますか?

「梅毒について、どのくらい知っていますか?」という質問に対し、「一通り理解している」と答えた人は全体のわずか22.3%。また、「感染経路は知っている(20.4%)」「症状は知っている(25.2%)」といった部分的な理解も含めても、深い知識を持つ人は過半数に届かない結果となりました。
一方で、「名前は聞いたことがある程度(21.5%)」「ほとんど知らない(6.2%)」「全く知らない(4.4%)」と答えた方も3割近くにのぼり、性感染症の中でも梅毒の「実態理解の遅れ」が浮き彫りとなりました。
梅毒の流行に知識が追いついていない
梅毒は、初期は無症状や軽いしこりなどに留まることがあり、放置されやすい疾患です。しかし進行すると、皮膚・粘膜・内臓・神経に深刻な合併症を引き起こす可能性があります。近年では感染者数が急増しており、早期発見と正しい知識の普及が急務です。
初期梅毒の場合、筋肉注射一回で治療することが可能です。また当院では最短15分で梅毒の検査結果をお伝えすることができます。少しでも梅毒についてご心配なことがありましたら、お近くの医療機関にご受診ください。