男性のトリコモナス症について

トリコモナスは、男性では約7割が無症状で経過する性病です。女性の性感染症と思われがちですが、男性でも感染する可能性があります。
一見治ったように見えても、感染が続いていることがあり、気づかぬうちにパートナーにうつしてしまうケースもあります。
男性におけるトリコモナス感染の症状や感染経路、検査・治療方法、予防策について詳しく解説します。
目次
男性のトリコモナスの症状
男性のトリコモナス感染では、約70%の方が無症状の状態で感染しているといわれております。そのため、自覚症状がなくパートナーに感染を広げてしまうリスクがあります。
下記のような症状が現れる場合があります。
- 排尿時の痛みや違和感
- 粘液膿性の尿道分泌物
- 性交後の軽度のかゆみや灼熱感
放置すると前立腺炎や精巣上体炎などより身体の奥への感染へと進行する可能性もあります。たとえ症状がなくても、感染リスクのある行為や少しでも違和感がありましたら早めの検査と治療が必要です。
男性のトリコモナスの感染経路
トリコモナスの感染経路のほとんどは、セックス(膣性交)によるものです。トリコモナスに感染しているパートナーとの性行為により、粘膜同士の接触を通じて原虫が体内に侵入します。
一般的に、オーラルセックスやアナルセックスによる感染は少ないとされていますが、粘膜の接触がある限り、完全に感染リスクがゼロとは言い切れません。特に、コンドームを使用せずに性行為を行った場合、感染のリスクは大きく高まります。
男性のトリコモナスの潜伏期間
トリコモナスの潜伏期間は、一般的に5日から28日程度とされています。つまり、感染機会から数日〜数週間後に症状が現れる可能性がありますが、前述のとおり男性は無症状であることが多いため、潜伏期間中でも感染に気づかないことがほとんどです。
この間にも他者への感染力は持続しているため、感染の可能性がある場合は、症状の有無にかかわらず検査を受けることをおすすめいたします。
男性のトリコモナスの検査方法

当院で行う男性のトリコモナスの検査は、全て高精度のPCR検査によるものです。感染機会から24時間以上経過していれば正確に検査することが可能です。
核酸増幅による精密検査ですので、症状がない方や感染初期の方でも検査が可能です。
トリコモナスの検査方法
男性がトリコモナスの検査をする際は、院内の採取用トイレにてご自身で「尿」「肛門ぬぐい」を自己採取していただきます。医師や看護師に性器を見せる必要はございません。ご安心してご来院くださいませ。
男性のトリコモナスの治療方法

原則、症状の有無に関わらずトリコモナス症は全例治療対象です。当院では飲み薬を服用することでトリコモナスの治療を行います。
- フラジール内服錠
耐性がついている場合、一度の治療で完治しない場合がございます。その際は改めて医師の診察のもと治療薬を処方いたし
<フラジール内服錠250mg>
費用 :4,980円
副作用:吐き気、下痢、発疹、味覚異常、着色尿、神経障害、膵炎、肝障害など
男性のトリコモナスの予防方法
- コンドームを使用する
- 不特定多数との性行為を避ける
- 定期的な性病検査
トリコモナスに限らず男性が性感染症の予防を行うためにはコンドームを使用することが一番効果的です。
陽性の場合は正しい治療を受け、陰性確認検査を受けましょう。陰性確認検査は2~3週間以上空けてください。
男性のトリコモナス よくあるご質問
A.
一時的に症状が軽くなることはありますが、自然治癒することはほとんどありません。無症状でも感染は持続しており、他者への感染源になることがあります。確実に治すためには、適切な薬による治療が必要です。
A.
トリコモナスは性行為で感染するため、パートナーが感染している場合、ご自身も感染している可能性が高いです。症状の有無にかかわらず、検査を受けて確認し、必要に応じて治療を行いましょう。
A.
当院では男性のトリコモナス検査は尿を用いて検査を行います。尿道に器具を挿入することはありませんので、ご安心ください。
A.
はい、クラミジアや淋菌など他の性感染症と同時に感染しているケースもあります。トリコモナスが見つかった場合は、他の性感染症もあわせて検査することをおすすめいたします。