淋病の症状について
目次
淋病の症状は男性・女性により異なります。また、感染部位によっても症状が大きく異なります。淋病の症状を正しく理解することで早期発見に繋がります。
淋病はクラミジアやマイコプラズマなどの性病と複数感染している場合がございます。少しでも違和感や症状が当てはまる方は性病検査をすることをおすすめいたします。
淋病は性行為の種類によって
症状が異なる
淋病は一般的なセックス(膣性行)によってのみ感染すると思われがちです。淋病は原因となる菌が体の粘膜に付着することで感染するため、オーラルセックス(フェラチオ・クンニ)、アナルセックスによっても感染します。
淋病は性行為以外でも感染する?
淋病は理論上、性行為以外での感染率が0%とは断言できませんが、性行為以外で感染する可能性は低いです。サウナ、トイレ、公衆浴場、タオルなどの間接的な接触が感染経路となることはほぼ考えられません。
セックス(膣性行)による
淋病の症状
淋病は男女共に半数以上は無症状といわれております。無症状が出にくい感染症だからこそ少しでも下記のような症状に当てはまる方は、淋病の検査を受けましょう。
淋病の症状①尿道炎(男性)
淋病に感染した際に、男性の症状で最もよく見られる疾患は尿道炎です。潜伏期間は数日程度といわれており、クラミジアよりも症状が強い傾向にあります。
- 排尿時の激しい痛み
- 尿道から白っぽい膿が出る
- 尿道の痒みや不快感
一般的に無症状での感染が多くありますが、気づかずに放置してしまうと「精巣上体炎」などの疾患になる恐れがあります。
淋病の症状②精巣上体炎(男性)
前述の尿道炎が進行してしまうと、精巣上体まで広がっていきます。
- 発熱・悪寒
- 血尿や排尿時の痛み
- 尿意切迫
精巣上体の痛みで始まり、陰のう全体に痛みが広がっていきます。陰のうが赤く腫れ熱を持ち、全身の発熱も起こります。放置すると陰のうに膿がたまり、さらに悪化すると皮膚が破れて膿が出てくることもあります。
淋病の症状③子宮頸管炎(女性)
淋病に感染した際に女性の症状の中で最もよくみられる疾患は子宮頸管炎です。潜伏期間は基本的に10日前後といわれております。主に以下のような症状が現れます。
- オリモノの異常
- 下腹部の痛み
- 不正性器出血
- 性器周辺の痒み
一般的に無症状感染の場合が多く、感染に気づかずパートナーの感染源となってしまうケースが多いのが特徴です。放置してしまうと、子宮内膜炎や骨盤内感染症などに悪化する可能性があります。
淋病の症状④骨盤内炎症性疾患(女性)
骨盤内炎症性疾患は、子宮頸管から淋菌が確認された女性のうち、約10~20%程度が骨盤内炎症性疾患となる可能性があります。主に以下のような症状が現れます。
- 下腹部の痛み
- 発熱や悪寒
- 吐き気や嘔吐
3回以上の感染では50~80%で卵管閉鎖をきたし、不妊となる可能性があります。クラミジアに比べ淋菌の方が炎症が強く症状が出やすいため、早期に診断されることが多いです。
淋病の症状⑤肝周囲炎
骨盤内感染が重症化した際に、直接肝周囲にまで及ぶことで現れる症状です。主に以下のような症状が現れます。
- 下腹部の痛み
- 右上の腹部痛
稀ではありますが、男性にも発症する場合があります。
フェラチオ・クンニによる
淋病の症状
相手が淋病に感染している場合、オーラルセックス(フェラチオ・クンニ)を行うと病原菌が喉にうつり咽頭淋病に感染する可能性があります。主に以下のような症状が現れます。
- 喉の痛み
- 喉の腫れ
- 発熱
咽頭淋病に関しても、無症状や症状が軽いため気づきにくいです。また風邪のような症状なため耳鼻咽喉科などにかかって治療をしても薬の処方ではなかなか治らない場合は淋病の可能性が高くなります。
咽頭淋病に感染した場合は、一部の治療では完治しない場合がございます。
アナルセックスによる
淋病の症状
男性・女性共に肛門性交の経験がある方は淋病に感染している可能性がないとは言えません。主に以下のような症状が現れます。
- 肛門の痛みや違和感
- 排便時の痛み
- 血便
肛門性交による淋病感染も無症状である場合や症状が軽いため放置されている場合も多くあります。基本的に淋病の症状がある場合は、肛門性交経験がある方は同時に検査することをおすすめします。
淋病が不妊の原因に
前述した通り、淋病に感染しながらも放置してしまうと不妊の原因となります。初発患者の15%~20%、3回以上の感染では50~80%で卵管閉鎖をきたし不妊となる可能性がります。淋病の症状が確認された際はすぐに検査することはもちろんのこと、コンドームなどの避妊具をしっかりと着用し、感染をっ予防することが大切です。