エラ（エラワン）とは？120時間まで内服していい？効果や副作用を解説

エラは、性行為後120時間以内に服用することで90%以上の高い避妊効果が期待できるアフターピルです。

レボノルゲストレル錠よりも服用可能時間が長いことが特徴です。また、BMI数値30以上の方でも効果を維持することができるため幅広い方が服用することができます。

日本では未承認薬ですが、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどの国では正式に承認されているため国際的に安全性と品質は認められている薬です。

エラとは

エラはウリプリスタール酢酸エステルを服用アフターピルのことを言います。エラワンと呼ばれることもあります。エラの特徴としてレボノルゲストレル錠より服用可能期間が長いため幅広い方に服用していただけることができます。

避妊の成功確率

エラは、性行為後120時間（5日）以内に服用することで、高い確率で妊娠を防ぐことができるアフターピルです。ただし、服用が早ければ早いほど、避妊効果はさらに高くなります。

そのため、性行為からできるだけ早く服用することがとても重要です。エラは、時間が経過しても一定の避妊効果を維持できる特徴があるため、「避妊のタイミングが遅れたかも」と不安な方にも選ばれています。

アフターピルの避妊率について

避妊の仕組み

エラ（有効成分：ウリプリスタール酢酸エステル）は、緊急避妊薬の一種で、性行為後120時間以内に服用することで妊娠を防ぎます。排卵を遅らせる作用により受精のタイミングをずらし、また子宮内膜の着床環境を変化させることで、受精卵が着床しにくくなります。服用は早ければ早いほど効果が高く、正しいタイミングでの使用が重要です。

エラとレボノルゲストレル錠との違い

以下にエラとレボノルゲストレル錠の違いについてまとめました。当院では、患者様の状況によってエラまたはレボノルゲストレル錠のどちらかを処方いたします。

エラの服用方法

エラの服用方法は、性行為後120時間以内に1錠服用します。食事を摂らなくてもよろしいですが、胃が空の場合、吐き気などの副作用がでやすくなるため、食事を摂ってからエラを服用することを推奨します。

エラの副作用について

エラは、レボノルゲストレル錠と比較してホルモン作用が強いため、副作用が出現しやすい傾向があります。主な副作用には、悪心（吐き気）、頭痛、腹痛、倦怠感、不正出血などが挙げられます。これらの症状は一時的なことが多く、安静にすることで軽減するします。服用後はなるべく安静に過ごし、体を休めるようにしてください。

また、服用後2時間以内に嘔吐があった場合は、エラの成分が十分に吸収されていない可能性があります。この場合、再服用について医師の指示が必要ですので、速やかに医療機関へご連絡ください。なお、服用後2時間以上が経過してからの嘔吐に関しては、通常再服用の必要はありません。

アフターピルの副作用について

嘔吐した場合

服用後2時間以内に嘔吐があった場合、エラの有効成分が十分に吸収されていない可能性があります。その際は、再服用の要否について医師の判断が必要となるため、速やかに当院までご連絡ください。一方、服用から2時間以上経過している場合は、通常追加の服用は不要とされています。

避妊成功の目印

エラ服用後の避妊成功は、主に消退出血と次回の生理で確認します。服用後3週間以内または生理予定日付近にみられる少量の出血（消退出血）があれば、避妊が成功している可能性が高いサインです。一方、通常の生理予定日から1週間経過しても生理が来ない場合は、妊娠検査薬で確認し、陰性でも不安がある場合は受診してください。

エラを服用できる方・できない方

エラは多くの女性に服用可能ですが、持病や体質、併用薬などによって服用が適さない場合があります。

エラがおすすめな方

エラが服用できない方の特徴

エラは、妊娠している可能性がある方は服用できません。また、授乳中の方は服用後約1週間の授乳中断が必要です。さらに、ウリプリスタール酢酸エステルにアレルギーのある方は重篤な反応の恐れがあるため使用できません。

エラの服用に注意が必要な人

重度の喘息をお持ちの方は、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。また、重度の肝機能障害がある場合は、薬の代謝に影響が出る可能性があります。さらに、併用禁忌ではありませんが、一部の薬は本剤の効果を弱める場合があるため、服用中の薬がある方は事前に医師へ相談してください。

エラを併用する際の注意点

以下の薬剤はエラの効果を低下させる可能性があるため、服用前には必ず医師へ相談し、必要に応じて服用を避けるか別の避妊手段を検討する必要があります。

CYP3A4誘導薬（抗てんかん薬、結核治療薬、HIV治療薬、抗真菌薬、セント・ジョーンズ・ワート）は特に影響が大きく、エラの効果を著しく弱めることがあります。

また、低用量ピルなどのプロゲステロンを含む薬剤も効果を妨げるため、エラ服用前の使用に注意し、服用後5日間は再開を避けてください。さらに、制酸剤（オメプラゾールなど）は吸収を阻害する可能性があるため、服用時間をずらす必要があります。

エラを服用する際の注意点

エラを安全かつ確実に使用するためには、いくつかの重要な注意点があります。まず、性交後120時間を超えないよう、できるだけ早く服用することが何より大切です。服用後2時間以内に嘔吐があった場合は薬が吸収されていない可能性があるため、速やかに当院までご連絡ください。

また、エラは服用後の性行為に対する避妊効果はないため、次の生理が来るまではコンドームなどの確実な避妊法を併用する必要があります。

さらに、服用後3週間経っても生理が来ない場合は、必ず妊娠検査を行いましょう。エラは緊急避妊専用の薬であり、頻繁に使用するものではないため、継続的な避妊には低用量ピルの使用を検討することが推奨されます。

エラの価格について

エラは、保険診療の対象にはなっておらず、すべて自由診療（自費）での対応となります。

そのため、エラの処方はあくまでも医師の判断による自由診療という形で行われます。自由診療では健康保険を使用しないため、基本的に保険証の提示は必要ありません。

診察や処方にかかる費用はすべて自己負担となりますが、記録が残ることもなく、プライバシーを守ることができます。

ペアライフクリニックは保険証不要、匿名で
エラを処方することができます

当院では、エラの処方に際し、予約不要で保険証不要の匿名処方することができます。そのため、突然のトラブルやお急ぎの場合でも、ご来院いただいてから最短5分で処方することが可能です。

また、「誰にも知られずに処方を受けたい」「保険証を使わずに相談したい」といったご事情をお持ちの方にも、安心してご利用いただけるような環境づくりに努めています。

院内のすべての待合室が個室となっており、他の患者様と顔を合わせることがないよう、通路は一方通行となっております。受付から診察、会計までの間で他の患者様と顔を合わせることがありません。プライバシーに十分に配慮した環境でエラを処方することが可能です。

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エラを処方してもらう方法

エラを処方してもらう主な方法は、対面診療を行うクリニックと、オンライン診療の2つがあります。アフターピルは緊急性が高いため、なるべく医療機関に来院することを推奨します。

病院・クリニック

アフターピルの受診から処方までの流れは、以下のように進みます。まず、予約不要のクリニックもありますが、確実に受診するためには事前に電話で確認しておくと安心です。来院後は受付を済ませ、問診票に記入します。

その後の医師の診察では、最終性交日、生理周期、持病、アレルギー、併用薬などを伝え、適切な処方が行われます。診察後は処方と会計を済ませ、多くのクリニックでは薬を院内で受け取ることができます。

オンライン

オンライン診療は、自宅からスマホやPCで医師の診察を受け、薬を郵送してもらえる便利な方法です。予約から問診まではウェブ上で行い、診察はビデオ通話で受けます。

会計はオンライン決済で完了し、その後薬が自宅または指定先へ発送されます。緊急性のある薬の場合は到着時間に注意が必要です。

問診の内容

診察では、緊急避妊薬の処方に必要な情報として、最終性交日や最終月経開始日、普段の月経周期や体調の変化、既往歴（肝疾患・喘息・血栓症など）、薬や成分に対するアレルギーの有無、日常的に服用している薬やサプリメントについて確認されます。

アフターピル｜エラが日本で
承認されていない理由

エラはアフターピルとして高い避妊効果がある薬で、すでに多くの国で使用されています。しかし現在、日本ではまだ承認されていません。その背景には、大きく2つの理由があります。

まず一つ目は、「安全性と有効性の審査に時間がかかっていることです。」日本で医薬品が承認されるためには、「安全性」「有効性」「品質」の三つの基準に基づいた審査が必要です。たとえ海外で広く使用されている薬であっても、日本国内での臨床試験やデータ収集が求められるため、承認までには時間を要します。エラに関しても、日本の医薬品承認プロセスに沿った検証が行われており、その途中段階にあると考えられます。

2つ目の理由として、「ホルモン量の違いによる安全性の懸念です。」エラは、現在日本で承認されているレボノルゲストレル錠と比べて、ホルモン量が多いです。そのため、副作用が出やすく、慎重な評価が進められています。特に、持病を持つ女性や、他のホルモン治療薬を使用している方に対して、どのような影響があるかについても調査が必要です。

以上のように、安全性や効果に関する国内基準での十分な検証が完了していないこと、そしてホルモン量の多さによる影響を慎重に見極めていることが、エラが現在も日本で承認されていない理由となっています。

まとめ

エラ（ウリプリスタール酢酸エステル）は、性交後120時間（5日）以内まで服用可能で、高い避妊効果が期待できる緊急避妊薬です。従来のレボノルゲストレル錠よりも服用可能時間が長いことが最大のメリットです。

不妊の原因にはなりませんが、吐き気、頭痛、不正出血などの副作用はあります。特に服用後2時間以内の嘔吐には注意が必要です。エラは緊急時の最終手段であり、継続的な避妊には低用量ピルなどの確実な方法を選びましょう。