【2026年4月|2週目】性病についてのトピックス
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「TMVII(性感染性白癬菌)」が
米国・欧州で拡大|日本へのリスク
TMVII(正式名称:トリコフィトン・メンタグロフィテス遺伝子型 VII、Trichophyton mentagrophytes genotype VII)は、近年特にヨーロッパや米国などで男性と性関係を持った男性(MSM)を中心に感染報告が増加しており、シアトルでも感染者が確認されました。
TMVIIとは

※写真はイメージです。
TMVIIとは、カビの一種で、主に性的接触を通じて人から人へ感染する新型の性感染症です。発症部位は、陰部、臀部、太もも、顔、体幹部に赤みや痛みを伴うかゆい発疹を引き起こします。
現在は、男性と性的関係を持った男性(MSM)を中心に感染者が広がっております。真菌の胞子は、表面付着して広がる可能性があるため、タオルやカミソリの共有は控えてください。
TMVIIについての
ペアライフクリニックの見解
TMVIIは、水虫が原因となり、皮膚症状を引き起こす性感染症です。現在は、ヨーロッパや米国が中心で感染者が確認されております。夏になるにつれ外国人の観光客が増えるため、TMVIIが持ち込まれる可能性があります。
また、夏は湿度が上がりやすい季節なのでカビが繁殖しやすい環境にあります。沖縄など湿度が高い観光地などは特に注意が必要かもしれません。また、日本への渡航者ではなく、海外へ行く方も注意が必要です。TMVIIの治療には、抗真菌薬を使用します。治療期間は、4週間~8週間とカンジダなどと比べて治療期間が長いです。
性感染症予防指針が
令和7年11月に改正
厚生労働省の性感染症対策は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき平成12年に策定されました。同指針は、性感染症の発生動向の変化、とりわけ梅毒の拡大や先天梅毒の増加を踏まえ見直しを重ね、直近では令和7年11月に改正いたしました。
指針の対象者の拡大とハイリスク層の設定
性感染症は、性的接触のあるすべての人に感染の可能性があり、特定の人だけの問題ではありません。そのため、リスクの高い層に対する実態の把握に加え、パートナーや家族も含めた正しい知識の普及と予防対策が重要とされています。
指針の改正内容
性感染症対策を効果的に進めるためには、特別な配慮が必要な方々を明確にしたうえで、それぞれの状況に応じた発生動向の把握が求められます。あわせて、パートナーや家族も含めた正しい知識の普及と予防対策の推進が重要であるとされています。
| 改正前 | 改正後 |
|---|---|
| 生殖年齢にある男女 | 性的接触のある全ての人々 |
実態把握等の継続・強化
既存のサーベイランスシステムに加え、多様な情報源を活用することで、より広範かつ実態に即した状況把握が可能となる環境の整備が重要です。
指針の改正内容
厚生労働省は、疫学的特徴を踏まえた対策を推進するために、学術団体や民間企業、NGOなど多様な主体との連携の重要性が示されています。
また、性感染症の実態把握をより精緻に進める観点から、NDB(ナショナルデータベース)などのデータを活用していく必要性についても言及しております。
予防、感染拡大防止の強化
保健所における検査体制の強化に加え、プレコンセプションケアの取り組みも含めた効果的な普及啓発を推進することで、行動変容を促し、感染予防および感染拡大の防止を図ることが重要とされています。
指針の改正内容
検査体制の強化に向けては外部委託の活用を推進するとともに、陽性判明時に確実に医療へつなぐ体制の整備が重要とされています。あわせて、学校・地域・家庭における教育の充実や関係機関の連携強化、専門家の積極的な関与による理解促進に加え、検査・治療・予防を含む研究開発の推進が求められています。
医療体制の充実
研修の充実や相談体制の整備を通じて医療提供体制の強化を図るとともに、薬剤耐性対策を踏まえた研究の推進に取り組むことが重要とされています。
指針の改正内容
梅毒に関しては、包括的かつ専門的な手引きの作成・普及を進めるとともに、専門家や医療従事者に対する研修の充実、相談体制の整備、継続的な治療が可能な体制づくりの推進が重要とされています。あわせて、薬剤耐性対策の観点から、疫学研究の充実や診断方法の開発が求められています。
ペアライフクリニックの2026年3月の
梅毒の検査数に対して陽性者率について
| 検査数 | 治療数 | 陽性者率 | |
|---|---|---|---|
| 2025年3月 | 748 | 36件 | 2.42% |
| 2026年3月 | 2,104 | 51件 | 4.81% |
上の表は、ペアライフクリニック6院における梅毒の検査数に対する陽性率をまとめたものです。2025年3月と2026年3月を比較すると、今年は陽性率が低下する傾向が見られます。
一方で、厚生労働省が梅毒の感染予防を呼びかけている背景には、日本の感染症法における報告制度の違いがあります。梅毒は全数把握対象疾患であり、診断したすべての医師に保健所への届出義務があります。
これに対して、クラミジアは定点把握対象疾患であり、一部の医療機関からの報告に基づいて集計されます。そのため、統計上は梅毒の感染者数が目立ちやすい傾向があります。
しかし実際には、クラミジアは無症状で経過するケースが多く、検査を受けないまま感染に気づかない方も少なくありません。このような背景から、潜在的な感染者数は梅毒よりも多い可能性があります。
梅毒の感染経路|SNS経由が
主要ルートとして定着
梅毒の感染者増加の背景には、マッチングアプリ利用者の増加により、これまで接点のなかった相手と出会う機会が増えたことや、性産業の拡大などが影響している可能性が指摘されています。
上のグラフは、東京都感染症情報センターが公表している2026年1週目から13週目(〜3月29日)までのデータをもとに、梅毒感染者の年齢・性別をまとめたものです。
このグラフからは、20代〜30代の感染者が多い傾向が見られます。これらの年代はマッチングアプリの利用者層とも重なることから、出会いの多様化が感染拡大の一因となっている可能性も考えられます。
ペアライフクリニックの来院者の年齢層

上の図は、ペアライフクリニックにおける年代別の来院者数をまとめたものです。厚生労働省が公表している梅毒の年代・性別別データと比較すると、当院においても20代の来院者が多い傾向が見られます。
このことから、20代は行動特性として出会いの機会や性行動の頻度が比較的高い層であることが影響し、梅毒の感染者数が多い傾向にある可能性が考えられます。
「STI Awareness Week 2026」が
4/13〜18に開催
CDC(米国疾病予防管理センター)は、性感染症に関する意識向上を目的として、「#STIweek」を用いたSNSキャンペーンを実施しています。このキャンペーンでは、検査・治療・予防に関する正しい知識の普及を目的とした情報発信が行われており、公式ホームページではSNS投稿に活用できる画像素材も公開されています。
CDC|キャンペーンページ→2026年4月|性病のトピックスのまとめ
今回のトピックスでは、新たに報告されているトリコフィトン・メンタグロフィテス感染症(TMVII)をはじめ、梅毒の感染動向や対策の変化について解説しました。
TMVIIは欧米を中心に報告が増加しており、日本への流入リスクも否定できません。特に人の往来が増える時期や、高温多湿な環境では注意が必要です。
また、梅毒については当院データでは一部改善傾向が見られるものの、厚生労働省が引き続き注意喚起を行っているように、依然として対策が重要な状況です。さらに、クラミジアのように無症状で進行するケースも多く、実態としては見えにくい感染も存在しています。
特に20代〜30代は感染リスクが高い傾向があり、出会いの多様化に伴い、誰にとっても身近な問題となっています。
性感染症は「知らないこと」が最大のリスクです。症状がなくても定期的に検査を受けることが、早期発見・早期治療、そして大切なパートナーを守ることにつながります。
ペアライフクリニックでは、プライバシーに配慮した環境で検査・治療・予防を行っております。気になる症状がある方はもちろん、不安がある方もお気軽にご相談ください。
