アフターピルと低用量ピルの違い
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アフターピルと低用量ピルの
違いについて

低用量ピルはアフターピルと同様に「避妊効果」を期待することができますが、服用するタイミングや作用、体に与える影響は大きく異なります。
アフターピルは避妊に失敗した後に服用する薬です。性行為後できるだけ早く服用することで高い避妊効果を発揮します。
一方で低用量ピルは毎日、決まった時間に服用することで避妊効果を得ることができます。また、低用量ピルは避妊効果だけでなく、生理痛を緩和したり、PMSの症状を改善する効果も期待できます。
目次

アフターピルと低用量ピルの
併用について
アフターピルと低用量ピルを併用して服用することは可能ですが、アフターピルを服用したあと、低用量ピルを飲み始めるタイミングには注意が必要です。低用量ピルの再服用のタイミングと服用を始めるタイミングについて説明します。
もともと低用量ピルを服用していた方が飲み忘れなどでアフターピルを服用した場合、アフターピルを服用した翌日から低用量ピルを再服用することは問題はありません。しかし、その周期の中で一時的に排卵が起きている可能性があるため、避妊効果が安定するまでの間は、コンドームなどの他の避妊方法と併用することをおすすめします。
また、アフターピル服用後に、継続的な避妊の目的として低用量ピルを服用開始する場合は、服用し始めるタイミングに注意が必要です。アフターピルの「消退出血」が始まってから5日以内に服用し始めるのが一般的です。この場合、服用開始直後は十分な効果が得られない可能性があるため、低用量ピルの効果が安定するまでの間は、コンドームなどの他の避妊方法と併用することをおすすめします。
消退出血について
アフターピルを服用すると、およそ2~7日後に生理に似た出血が見られることがあります。この出血を「消退出血」と呼ばれます。
消退出血は、アフターピルに含まれるホルモンを一時的に大量に摂取することで、体内のホルモンバランスが変化し、子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。消退出血が見られた場合、アフターピルが正しく作用した可能性が高いと考えられます。
ただし、出血がなかったからといって必ずしも妊娠しているとは限りません。個人差や体調によって出血が起きないこともあります。そのため、服用から3週間後を目安に妊娠検査薬で確認することをおすすめします。
アフターピルと低用量ピルの
適応の違い
アフターピルの代用として低用量ピル服用することはできません。同じ避妊の効果を期待することができますが、服用のタイミング・目的・作用が異なるため緊急時はアフターピルを服用する必要があります。
項目 | 低用量ピル | アフターピル |
---|---|---|
主な目的 | 日常的に避妊 | 緊急避妊 |
服用するタイミング | 決まった時間 | 性行為後72時間以内 |
排卵への作用 | 排卵を抑制(継続服用で効果) | 排卵を遅らせる・着床を防ぐ |
効果の即効性 | 即効性ない | 即効性あり |
目的に応じた避妊薬の選択について
避妊を目的とした服用の際には低用量ピルの服用を推奨します。低用量ピルはアフターピルよりホルモンの量が少ないため、副作用を引き起こす可能性が低いです。
また、低用量ピルは避妊効果以外にも生理痛の緩和や生理周期をコントロールすることができます。そのため、アフターピルは緊急時のみ服用してください。

アフターピルと低用量ピルの
違いについてのまとめ
アフターピルと低用量ピルは、いずれも避妊効果が期待できる薬ですが、服用するタイミングや目的、作用の仕組みが大きく異なります。そのため、それぞれの特徴を正しく理解したうえで服用しなければ、本来得られるはずの避妊効果が発揮されず、望まない妊娠につながるリスクがあります。避妊を確実に行うためには、状況に応じた正しい薬の選択と服用が重要です。
当院ではアフターピルと低用量ピルの
両方を取り扱っています

当院では、患者様のライフスタイルや健康状態、ご希望に応じて、アフターピルおよび低用量ピルを医師の診察のもと適切に処方しております。
アフターピルは、避妊に失敗した場合や避妊を行わなかった性行為において、妊娠のリスクを下げるために使用される緊急的な薬です。
一方、低用量ピルは毎日服用することで排卵を抑制し、継続的に高い避妊効果が期待できる薬です。初めてピルを使用される方や、服用方法・副作用などに不安がある方にも医師が丁寧にご説明いたしますので、ご不明な点があれば気軽にご相談ください。
アフターピルと低用量ピルの違いについて よくあるご質問
A.
アフターピルは「緊急避妊薬」で、避妊に失敗した後や避妊をしなかった性行為の後に服用します。一方、低用量ピルは毎日決まった時間に服用することで、安定した避妊効果が得られる薬です。効き始めるタイミングや服用方法に違いがあります。
A.
アフターピルは性行為後できるだけ早く服用する必要があります。低用量ピルは毎日同じ時間に服用し続けることで避妊効果が得られます。
A.
はい、服用することは可能ですが、服用のタイミングや服用方法に注意が必要です。もともと低用量ピルを服用していた方が飲み忘れなどでアフターピルを服用した場合、アフターピルを服用した翌日から低用量ピルを服用して問題ありません。また、アフターピル服用後に、継続的な避妊の目的として低用量ピルを開始する場合には、アフターピルを服用したあとに起こる消退出血が確認できたら、消退出血が始まって5日以内を目安に、低用量ピルの服用を始めることができます。