女性のクラミジア

クラミジア感染症は、日本で最も報告数の多い性感染症です。特に女性では無症状のまま感染が進行することが多く、気づかないうちに子宮や卵管などの内部に炎症が広がり、不妊や子宮外妊娠のリスクにつながることもあります。
20代の女性の間で感染が広がりやすいため、定期的な検査と早期治療が重要です。女性がクラミジアに感染した際に考えられる症状などを正しく理解し、ご自身とパートナーを守りましょう。
目次
女性のクラミジアの症状
クラミジアに感染した女性の多くは、自覚症状がほとんどありません(無症状が約80%以上)。そのため感染に気づかず、放置されるケースも少なくありません。症状がある場合には、以下のような変化がみられることがあります。
- おりものの増加やにおいの変化
- 下腹部の痛み、性交時の痛み
- 不正出血(生理以外の出血)
- 排尿時の違和感や軽い痛み
女性はクラミジアに感染しても症状が軽いことが多いため、クラミジアの感染に気づかずブライダルチェックなどをきっかけに感染に気づくケースがあります。
感染が長期化すると子宮頸管炎や卵管炎、骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こし、将来的な不妊の原因となる可能性もあるため、不特定多数の方と性行為する方は特に定期的なクラミジア検査が必要です。
女性のクラミジアの感染経路
クラミジアは主に、セックス(膣性交)による粘膜同士の接触を通じて感染します。感染者との性行為で、膣・子宮頸部の粘膜にクラミジア菌が侵入し、感染が成立します。
また、オーラルセックスによる咽頭への感染、アナルセックスによる直腸感染も報告されており、性行為の形態を問わず感染のリスクはあります。コンドームを使用しない性行為や、パートナーの感染歴が不明な場合は、特に注意が必要です。
女性のクラミジアの潜伏期間
クラミジアの潜伏期間は感染から1週間〜3週間程度とされていますが、明確な症状が出ないことも多いため、発見が遅れることがあります。症状がない=感染していないというわけではなく、無症状のままでも感染は持続し、子宮や卵管に炎症が進行していく場合もあります。
そのため、「感染リスクのある性行為があった」「パートナーがクラミジアに感染していた」といった心当たりがある場合には、自覚症状がなくても検査を受けることが推奨されます。
女性のクラミジアの検査方法

当院で行う女性のクラミジアの検査は、全て高精度のPCR検査によるものです。検査結果は最短90分で判明するため、検査当日に治療を再開することができます。
核酸増幅による即日精密検査ですので、症状がない方や感染初期の方でも検査が可能です。
クラミジアの検査方法
女性がクラミジアの検査をする際は、院内の採取用トイレにてご自身で「膣ぬぐい液」「うがい液」「肛門ぬぐい」を自己採取していただきます。医師や看護師に性器を見せる必要はございません。ご安心してご来院くださいませ。
女性のクラミジア治療方法

女性のクラミジアの治療は内服で行います。当院では3種類の治療薬をご用意しております。
- ビブラマイシン
- アジスロマイシン
- レボフロキサシン
患者様に合わせた治療薬を処方いたしますので、クラミジアの治療や副作用などに関して、ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
<ビブラマイシン錠100mg>
費用 :4,980円
用法・用量:通常成人は初日ドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量200mg(力価)を1回又は2回に分けて経口投与する。
副作用:悪心、吐き気、嘔吐、下痢、口内炎、発疹、舌炎など
<アジスロマイシン錠250mg>
費用 :4,980円
用法・用量:成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1日1回、1日間で合計1.5g(力価)を経口投与する。
副作用:食欲不振、吐き気、頻脈、下痢、口内炎、発疹、舌炎など
<レボフロキサシン錠500mg>
費用 :4,980円
用法・用量:通常、成人にはレボフロキサシンとして1回500mgを1日1回7日間で経口投与する。
副作用:発疹、不眠、せん妄、頭痛、吐き気、痙攣、腱断裂等の腱障害など
女性のクラミジアの予防方法
- コンドームを使用する
- ドキシペップを服用する
- 不特定多数との性行為を避ける
- 定期的な性病検査
クラミジアに限らず女性が性感染症の予防を行うためにはコンドームを使用することが一番効果的です。
当院では「ドキシペップ」と呼ばれる、性病の予防薬を処方しております。梅毒の感染を約87%、クラミジアの感染を約88%、淋菌の感染を約55%低下させると言われております。