Low Volume Pill 低用量ピル(OC)
2024年12月1日〜処方を開始いたします。
ピルとは、月経・排卵の周期をコントロールしている女性ホルモンが含まれたホルモン剤のことを指します。ピルは「低用量ピル」「中用量ピル」「アフターピル」の3種類に大きく分けることができます。一般的にピルとして使用されているのが「低用量ピル」であり、月経不順や避妊、PMSなど様々な目的で使用されております。
低用量ピルの料金
当院では6種類(ラベルフィーユ・トリキュラー・アンジュ・ファボワール・マーベロン・シンフェーズ)の低用量ピルをご用意しております。患者さまに合った低用量ピルを処方いたしますので、ご不明点などありましたらお気軽にご相談ください。
当院の低用量ピルは全て、厚生労働省に認可された正規のピルを取り扱っております。より安全に服用していただくため、処方時に丁寧にご説明させていただきます。低用量ピルに関してご不明点がありましたら、お気軽にご相談ください。
- ラベルフィーユ
- 1,980
- トリキュラー
- 2,500
- アンジュ
- 2,500
- ファボワール
- 1,980
- マーベロン
- 2,500
- シンフェーズ
- 2,500
継続して服用する低用量ピルだからこそ、患者さまが継続して服用できるよう、お薬代以外の費用はいただいておりません。(初診・再診料0円)となっております。初めて低用量ピルを服用する方、他院で処方されたことがある方など様々な方にご来院いただいております。
予約不要で夜21時まで診療しておりますので、すぐに低用量ピルが必要な方もお気軽にご来院ください。
低用量ピルの種類
種類 | プロゲステロンの種類 | 効果 |
---|---|---|
ラベルフィーユ トリキュラー アンジュ | レボノルゲストレル | 避妊 |
ファボワール マーベロン | デソゲストレル | ニキビ 避妊 |
シンフェーズ | ノルエチステロン | 避妊 |
低用量ピルには、女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」が含まれております。ピル1錠に含まれる「エストロゲン」の量の違いにより、「低用量ピル」「中用量ピル」「超低用量ピル」に分けられます。
日本では現在、第1世代〜第4世代と呼ばれるものがあります。発売された時期の順番に番号が振られているだけですので、第1世代は昔に出たから効果が弱いというわけではありません。第1世代〜第4世代の違いは「プロゲステロン」の種類の違いです。それぞれに違った「プロゲステロン」が含まれているため、ご自身の身体に合った種類をお選びいただけます。
低用量ピルは大きく「プロゲステロンの含有量」と「プロゲステロンの種類」の2軸で分類することができます。
プロゲステロンの含有量
プロゲステロンの含有量によって「1相性」と「3相性」の2種類に分かれます。プロゲステロン(排卵後、黄体から分泌される黄体ホルモン)には子宮内膜の増殖効果がありますが、低用量ピルを服用することで卵胞刺激ホルモンが放出されません。そのため、卵子が発育しないため、排卵も起こりません。
1相性
1シートのうちエストロゲンとプロゲステロンの配合量が一定になっています。そのため、生理から生理までの期間をコントロールすることに優れております。
3相性
1シートのうち段階ごとにエストロゲンとプロゲステロンの配合量が異なっており、段階的に量が増えていきます。そのため、自然なホルモン動態に近くなります。
プロゲステロンの種類
プロゲステロンの種類により、第1世代〜第4世代までと様々な種類があります。前述した通り、発売された順番に番号が振られているだけですので、新しいから良いというわけではございません。
それぞれ特徴がありますので、ご自身の身体に合った低用量ピルをお選ぶください。
第1世代ピル(ノルエチステロン)
他と比べ一番マイルドな薬剤となっており、昔から長く使用されている低用量ピルです。出血量が減りやすく、月経困難症のコントロールに優れていることが特徴です。子宮内膜症の治療効果も高いと言われております。
第2世代ピル(レボノルゲストレル)
3相性ピルとなっており、女性の生理的なホルモンの動きに対応するように調整されているものがあります。ピルを内服している際の不正性器出血が少ないのが特徴です。安定した周期を作りやすくなっております。
第3世代ピル(デゾゲストレル)
アンドロゲン活性が抑えられることからニキビ治療や多毛症の改善としてもとても効果的であるといわれております。副作用が少なく肌や気分への影響が軽減されております。
第4世代ピル(ドロスピレノン)
成分が入っているものを飲む期間が長いため、休薬期間が短くなります。ホルモンの変動が少なくなることにより、下腹部痛や頭痛を軽減することができるのが特徴です。
高用量ピルとは?
昔は「エストロゲン」が多く含まれる「高用量ピル」がありましたが、エストロゲンの量が多く血が固まりやすくなり、血栓症を引き起こしやすくなるという理由で、現在は使用されておりません。
当院の低用量ピルについて
当院では6種類のピルを取り扱っております。初めて低用量ピルを服用する方は、各低用量ピルのご不明点などありましたら、ご相談ください。
ラベルフィーユ
ラベルフィーユは、配合されるホルモンの量が3段階に変化する「3相性」タイプのピルです。また、レボノルゲストレルという種類の黄体ホルモンが含まれる「第2世代」に該当するピルです。
ラベルフィーユはトリキュラーの後発医薬品(ジェネリック)となっています。基本的な効果や安全性はトリキュラーと同様であります。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
トリキュラー
トリキュラーは、配合されるホルモンの量が3段階に変化する「3相性」タイプのピルです。また、レボノルゲストレルという種類の黄体ホルモンが含まれる「第2世代」に該当するピルです。
トリキュラーは高い避妊効果が期待できる薬のみならず、生理痛の緩和、PMSの改善が期待できます。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
アンジュ
アンジュは、配合されるホルモンの量が3段階に変化する「3相性」タイプのピルです。また、レボノルゲストレルという種類の黄体ホルモンが含まれる「第2世代」に該当するピルです。
アンジュは高い避妊効果が期待できる薬のみならず、生理痛の緩和、PMSの改善が期待できます。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
ファボワール
ファボワールは、配合されるホルモンの量が全て一定となっている「1相性」タイプのピルです。デソゲストレルやゲストデン、エチニルエストラジオールの新しい黄体ホルモン剤を有効成分とした避妊薬です。「第3世代」に該当するピルです。
ファボワールはマーベロンの後発医薬品(ジェネリック)となっております。基本的な効果や安全性はマーベロンと同様であります。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
マーベロン
マーベロンは、配合されるホルモンの量が全て一定となっている「1相性」タイプのピルです。デソゲストレルやゲストデン、エチニルエストラジオールの新しい黄体ホルモン剤を有効成分とした避妊薬です。「第3世代」に該当するピルです。
第3世代は第2世代で強くなってしまった男性ホルモンの作用を低減させるために開発されたもので、黄体ホルモンの作用をさらに強くすることで男性ホルモンの働きを抑えています。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
シンフェーズ
シンフェーズは、配合されるホルモンの量が全て一定となっている「3相性」タイプのピルです。他と比べ一番マイルドな薬剤となっており、昔から長く使用されている「第1世代」に該当するピルです。
自然に近い月経周期を作ることができ、日曜日から飲み始める(サンデースタート)お薬です。週末に生理が重ならないことや、飲み始めが常に日曜日に固定されるので飲み忘れが起きにくいメリットがあります。
当院では28錠タイプをご用意しております。生活に合ったタイプでご使用ください。
低用量ピルの効果
日本では、【低用量ピル=避妊】という認識が強いですが、避妊効果以外にも生理痛の軽減、月経困難症の緩和、生理周期の安定、子宮内膜症の治療などの目的で使用されます。
また、副効果と言って低用量ピルの種類によって、貧血の改善、ニキビの改善、多毛の改善、卵巣がん・子宮体癌のリスク減少などのさまざまな効果があります。
- 高い避妊効果
- 生理痛や貧血、PMSの改善
- 生理不順の改善
- ニキビ・多毛の改善
- 子宮に関する病気の低減
日本での、低用量ピルの内服率は約3%前後と他の諸国と比べて低いのは、低用量ピルへの理解が低いからだと考えております。
高い避妊効果
低用量ピルに含まれる黄体ホルモンと卵胞ホルモンの刺激により体内でこれらの女性ホルモンが正常量生成されなくなります。
排卵を押さえることで得られる避妊効果は、正しく服用すれば約99%程度と報告されています。基本的に、月経がはじまった日から服用を開始することで、その日から避妊効果を得られるとされています。月経周期の5日目以内に開始すれば他の避妊法を併用する必要はなくなります。
「排卵を抑える」「粘液の質を変える」「子宮内膜の増殖を抑える」この3つの効果により妊娠しにくい状態となります。
生理痛や貧血、PMSの改善
月経量が約1/3程度に減る(ナプキンで約10枚分の減量)ため、月経痛のコントロールに優れ、結果的に、子宮内膜症の進行抑制や貧血の改善にもつながります。
排卵抑制してホルモン変化をコントロールするため、PMS(月経前症候群)の症状緩和につながります。
生理不順の改善
低用量ピルにより、生理周期が安定し決まった日に月経を起こすことが可能となります。そのため、生理不順が改善され予定を立てやすくなります。
ニキビ・多毛の改善
黄体ホルモン作用で、抗アンドロゲン(男性ホルモン作用)を有するため、にきびのコントロールに優れます。
子宮に関する病気の低減
若い女性が低用量ピルを定期的に内服することで、卵巣がんや子宮体がん、大腸がんなどの発症リスクを下げることが分かり、近年注目されています。
卵巣がんは繰り返される卵巣刺激により誘発されると考えられています。低用量ピルの内服により卵胞ホルモンの体内での生成量が減少し、これにより卵巣への排卵刺激が起こりにくくなるため卵巣がんの発症リスクが下がるとされています。
また子宮体がんも同様に、卵胞ホルモンの過剰分泌による子宮内膜の肥厚が原因で子宮内膜症から子宮体がんに進展するとされていますので、低用量ピルの内服により子宮体がんの発症リスクが下がるとされています。
低用量ピルの副作用
低用量ピルを服用することで、下記のような副作用が起きる場合がございます。
- 吐き気
- 頭痛
- 眠気
- 不正出血
- 下腹部痛
- 胸のハリ・痛み
- 血栓症
ピルを服用し初めてから2〜3ヶ月は副作用が起こりやすくなっております。大半は徐々におさまりますので、まずは3ヶ月継続して服用することをおすすめいたします。
血栓症のリスクについて
低用量ピルに含まれるエストロゲンには血栓を作る作用があり、エストロゲンの含有量が多いと血栓症のリスクが高くなります。世代が新しくなればなるほど、エストロゲンの含有量は少なくなるので、血栓症のリスクは少なくなります。
ピルを服用していない女性における血栓症の発生頻度は10,000人中1~5人。それに対してピル服用者の場合は、10,000人中3~9人と、非服用者と比べて血栓症の発生リスクが約2~3倍になります。
低用量ピルを服用すると太る?
ピルの内服で体重増加が起こることは非常に少なく、1%未満とされています。ピル服用後に体重が増加したと感じる理由は、「むくみ」と「食欲増進」の2つが考えられます。ただし一時的なものであり、低用量ピルを服用し続けることで落ち着きます。
FAQ 低用量ピルのよくあるご質問
A.
いいえ、予約は必要ありません。事前問診を行なっていただくことでよりスムーズにご案内できます。
A.
はい、安心して服用いただくため医師による問診と血圧測定を行う場合がございます。同時に性感染症の検査をお勧めしております。
A.
低用量ピルは誰でも飲んでよいお薬ではありません。年齢や喫煙の可否、過去の病気など条件によって処方できない場合がございます。不安な方は診察時に医師にご相談ください
A.
はい、問題はありません。健康な女性が安全に長期間飲めるように作られた薬ですので、極めて安全性は高いです。
A.
■1日(1錠)飲み忘れてしまった場合
低用量ピルを1日飲み忘れてしまった場合は、気づいた時点で飲み忘れた分(1錠)を服用し、その日の服用時間に再度1錠服用します。もし飲み忘れに気づいたのがいつもの時刻に近ければ、2錠を一緒に服用しても問題ありません。
■2日(2錠)飲み忘れてしまった場合
服用を中止し、出血を待ってから服用を再開します。 2日飲み忘れた場合には排卵が再開してしまい、避妊効果が下がることが懸念されます。次の出血の1-5日目から低用量ピルの服用を再開し、7日間連続で服用するまではコンドームなど他の避妊方法を使用しましょう。 なお、1シート28錠タイプの低用量ピルの場合、プラセボ(偽薬)は飲み忘れても問題ありません。飲み忘れ分は廃棄し、翌日から通常通り服用を続けましょう。
A.
妊娠に気づかずに低用量ピルを飲んでいても、赤ちゃんへの影響はほとんど知られていません。 ただ、低用量ピルは妊婦さんが飲む薬ではないので、妊娠が判明次第すぐに飲むのをやめましょう。
A.
低用量ピルを飲み始めて最初の1シート目は、軽い不正出血が起こったり、軽い吐き気・頭痛・乳房の張りなどを感じる方がいらっしゃいます。飲み続けるうちにこれらの症状は減り、3シート目にはほとんど気にならなくなることが多いです。
A.
低用量ピルを飲んでから2時間程度で薬の効果が得られるといわれています。そのため、ピルを飲んですぐに嘔吐・下痢してしまった場合は「明日の分」をすぐにお飲みください。ピルを飲んでから2時間以上たっていれば、追加でお飲みいただく必要はありません。残りの薬は予定通りお飲みください。