性器にぶつぶつしたできものが現れたり、かぶれてかゆみが出たりすると「何か病気がうつったのかもしない…」と不安になってしまいますよね。

恥ずかしくてなかなか相談できず、不安を抱きつつも放置してしまう方もいらっしゃいます。

しかし、陰部のできものは毛穴のつまりや細菌感染など、性病以外が原因のことも十分に考えられます。

いずれにしても、放置しておくと痛みや腫れによって日常生活に支障がでることがあるため、早めに受診することが大切です。

今回は、陰部にかゆみ・ぶつぶつ・しこりなどをもたらす原因や解決策について詳しく解説します。

性器のできものについて

性器にできものができると、一番に「性病」を疑う方も多いのではないでしょうか。しかし、性器にできものができる原因は性病以外にも考えられます。

しかし、中には性病によく似た症状のものもあり、ご自身で判断するのは非常に難しい場合もあります。

そのまま放置してしまえば、病気によっては痛みが増してしまったり重篤化してしまったりすることも考えられます。

不安に感じるようであれば、専門機関で早めに検査を受けることが大切です。

性器にできものができる病気

では、性器にできものができる病気にはどのような種類があるのでしょうか。ここでは、性器にぶつぶつができる病気について解説します。

なお、性器にぶつぶつができていても病気ではなく生理的なものもあります。ご自身の症状に当てはまるものがあるかチェックしてみてください。

【痒みがある方】①接触性皮膚炎

接触性皮膚炎とは、その名の通り肌に触れたものの刺激によって皮膚が炎症を起こすことを指します。いわゆる「かぶれ」です。

女性の場合は、月経中のナプキンによる接触やムレなどによって肌がかぶれてしまうことがあります。

その他にも、脱毛クリームや陰部用の石鹸による刺激でぶつぶつが現れることもあります。

男性の場合も女性と同様に、衣服の中が蒸れることにより痒みやぶつぶつがみられることもあります。

その他、コンドームの使用によって痒みや赤みが出るゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)も考えられます。

【痒みがある方】②性器ヘルペス

性器ヘルペスは、オーラルセックスを含む性行為による性感染症です。陰部に小さな水泡性のぶつぶつができ、はじめは痒みを伴います。

その後、水疱が破けることによってじゅくじゅくとした潰瘍ができ、痒みから痛みへと変化します。

女性の場合には外陰部に、男性の場合には亀頭・包皮・亀頭と包皮の間にある冠状溝などに病変がみられます。

潰瘍ができると、排尿の際に尿が触れるだけでも強い痛みを感じるのが特徴です。

【痒みがある方】③尿道カルンクル

尿道カルンクルとは、更年期以降の女性に多くみられる良性のできものです。

外尿道口(尿の出口)付近にできやすく、大きさは数mm〜2cm程度です。無症状のこともありますが、痒みや痛み、異物感などで気付く方もいます。

単発でできることが一般的で、広がったり数が増えたりするようなことはありません。

【ぶつぶつがある方】①毛嚢炎(毛包炎)

毛嚢炎(毛包炎)とは、毛根を包んでいる毛嚢(毛包)の部分に炎症を起こした状態のことです。ニキビをイメージすると分かりやすいでしょう。

毛嚢炎は傷口から黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの細菌が侵入することが原因で発症します。

陰部の毛を処理した後などに起こりやすく、放っておくと膿を含んで大きなしこりのような状態になることもあります。

【ぶつぶつがある方】②フォアダイス

フォアダイスとは、男性の陰茎や女性の小陰唇などにみられる1mm程度の白いぶつぶつのことです。

この正体は皮脂ですので病気ではありません。成人男性であれば60〜70%の割合でみられます。

しかし、陰部にぶつぶつができる尖圭コンジローマという性感染症もあります。違いが分かりにくいため、不安であれば病院で検査を受けるようにしましょう。

【ぶつぶつがある方】③真珠様小丘疹

真珠様陰茎小丘疹は、亀頭の縁や亀頭と包皮の間にある冠状溝に1〜2mm程度の小さなぶつぶつが並んでみられる状態のことです。

真珠様小丘疹も尖圭コンジローマとよく似ていますが、毛穴の皮脂や血管などが盛り上がって見えているだけの状態で性感染症ではありません。

しかし、放っておけばさらにぶつぶつ増えていき、汚れが溜まりやすくなることもあります。

臭いの原因になったり、その見た目から性病と勘違いされてしまったりすることも考えられるため、気になるようであれば医療機関へ相談してみてください。

【ぶつぶつがある方】④尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマとは、性行為によってHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することで発症する性感染症です。

女性の場合には外陰部や膣内に、男性の場合には亀頭や包皮の部分にイボがみられます。

このイボは鶏のトサカ状やカリフラワー状と表わされ、尖ったような形状をしているのが特徴です。

痒みや痛みはなく、放っておくとイボが増えて大きくなっていきます。

また、オーラルセックスによって口腔内や唇に感染した場合、それらの部位にも同様のイボが現れます。

【しこりがある方】①粉瘤

粉瘤とは、皮下に袋状の組織ができ、古い角質や皮脂などが溜まってしまった状態のことです。

陰部での粉瘤は女性に多く、外陰部や鼠径部(足の付け根)などにできることがあります。

はじめは小さくて痛みを感じないことがほとんどですが、粉瘤は放っておくと大きく腫れて強い痛みを伴うこともあります。

放っておいた場合、貯留物を取り除くために切開が必要になることもありますので、しこりが触れるようであれば早めに受診しましょう。

【しこりがある方】②バルトリン腺嚢胞

バルトリン腺とは女性器に存在し、粘液を分泌する役割を果たしています。このバルトリン腺が詰まって、中に分泌液が溜まってしまった状態をバルトリン腺嚢胞と呼びます。

バルトリン腺の位置は左右一対で存在し、そのどちらかにできることが多いです。また、大きさには個人差があります。

通常、液が中に溜まっただけの状態では痛みなどの症状はみられません。しかし、貯留部分が細菌感染を起こすと腫れや痛みなどの症状が現れることもあります。

【しこりがある方】③梅毒

梅毒とは梅毒トレポネーマという細菌によって引き起こされる性感染症です。梅毒は感染からの経過によっていくつかの特徴的な症状がみられます。

初期では感染した部位(性器・肛門・口など)がただれたりしこりができたりしますが、時間が経過すると消失してしまいます。

その後、数か月から数年を経て、全身にバラ疹と呼ばれる赤い発疹が現れます。この発疹もしばらくすると消失します。

しかし、梅毒に感染していた場合、数年から数十年という長い無症状期間を経て、身体に病変が現れます。

筋肉や骨にゴム腫と呼ばれる腫瘍が現れたり中枢神経や心血管系の病変が現れたりするため、早期発見が重要です。

性器のできものができる原因や感染経路

性器にできものができる原因は様々です。女性の場合であれば、ムダ毛の処理・月経中による衛生状態の悪化・下着やナプキンによる刺激などが挙げられます。

男性であれば、衣服内のムレ・コンドームによるアレルギーなども考えられるでしょう。

その他、オーラルセックスを含む性的な接触による感染が原因で性器にできものができることがあります。

また、特に原因がなくても皮脂のつまりなどによって陰部にぶつぶつが現れることもあります。

感染経路が不明で不安に感じている場合には、一度専門機関へ相談してみてください。

性器のできものを特定する検査

陰部にできたぶつぶつは性病であるとは限らず、様々な原因が考えられます。まずは視診にて確認し、必要に応じて性感染症の検査を行います。

女性であれば婦人科・産婦人科、男性であれば皮膚科、泌尿器科などで検査が受けられます。

なお、不特定多数との性的な接触がある方やパートナーにも同様の症状がみられる方などは、性感染症専門の外来に受診するのがおすすめです。

性器のできもののまとめ

性器にぶつぶつができると、「性病に感染したのでは…」と不安に思う方は少なくありません。

しかし、性病以外でも性器にぶつぶつが現れることは考えられます。

また、痛みや痒みなどの症状がみられなくても、性感染症に感染している可能性もあります。

いずれにしても、放っておくと痛みや腫れが強くなったり重篤化したりすることもありますので、できるだけ早めに検査をするようにしましょう。