尖圭コンジローマは性器や肛門、口の中など粘膜で覆われた場所やその周辺などに小さなイボができるウィルス性の性感染症です。

感染してからの潜伏期間が長く、初期の段階では症状がほとんど出ないため、感染してもしばらく気づかない場合もあります。

今回は尖圭コンジローマの症状について、詳しく解説致します。

性病の悩みは他人に相談しにくく、病院にも行きにくいものですが、放置してしまうと気づかないうちに感染を広げてしまう可能性もあります。、症状に思い当たる方は早めに医療機関に受診してください。

尖圭コンジローマは性行為の種類によって変わる症状

尖圭コンジローマが発症する原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染です。HPVには150種ほどの種類があります。尖圭コンジローマの原因となるHPVはローリスク型で、重症化するものではありません。

尖圭コンジローマの感染後数週間から8ヶ月程度の潜伏期間を経て発症し、感染した箇所にイボができはじめます。

HPVは粘膜や小さな傷口がある皮膚が接触した際に体内に侵入するため、多くの場合、性行為による感染が疑われます。感染し発症すると、性器やその周辺にイボができますが、痛みやかゆみはほとんど無いのが特徴です。

性行為の種類または男女によって異なる尖圭コンジローマの症状について、詳しく説明します。

膣性交による主な尖圭コンジローマの症状

膣性交によって尖圭コンジローマに感染した場合、陰茎部や陰部、尿道口に、トゲのように角化したイボができます。

色は白や薄いピンク色、赤茶系です。放置しておくとイボは徐々に大きくなっていき、数も増えていきます。

さらに症状が進むと成長したイボ同士がくっつきカリフラワー状になったり、鶏のとさかのような状態になり、違和感や不快感が生じる場合もあります。

尖圭コンジローマの症状(女性の場合)

膣性交によって女性が尖圭コンジローマを発症した場合、大陰唇や小陰唇などの外陰部、腟内や子宮頸部、尿道口やその周辺にイボができます。

女性が自分で目視できない箇所にイボができるため、症状がかなり進んでも感染に気づきにくいでしょう。性交時や排尿時に痛みや違和感があったり、おりものの量が増えるといった症状が続く、または徐々に悪化している場合は、尖圭コンジローマの発症を疑う必要があります。

女性が膣内や子宮頚部に尖圭コンジローマを発症したまま出産した場合、産道で新生児に感染することもあります。新生児が感染すると喉に腫瘍ができる「喉頭乳頭腫」を発症し、呼吸困難等になるリスクがあるので注意が必要です。

尖圭コンジローマの症状(男性の場合)

男性が膣性交によって尖圭コンジローマに感染した場合、亀頭や亀頭溝、亀頭を覆う皮や陰囊、尿道及びその周辺にイボができます。色は白や薄い赤または茶色が一般的です。

通常痛みは少ないですが、放置しておくと大きくなったり、イボの範囲が広がり、かゆみを感じることがあります。

男性は女性と違ってイボができたらすぐに目で確認できますが、違和感や不快感を感じることが少ないので、症状が出ても通常時と変わらず性交を続ける方も少なくありません。しかしパートナーに感染させるリスクは高いので、早めに治療しましょう。

肛門性交(アナルセックス)による主な尖圭コンジローマの症状

肛門性交によって尖圭コンジローマに感染した場合、イボができる部位は肛門とその周辺です。男性が既に肛門に尖圭コンジローマが発症している女性と肛門性交した場合は、亀頭や亀頭溝、亀頭を覆う皮や陰囊、尿道にイボができる場合もあります。

肛門に尖圭コンジローマが発症し、症状が進んでイボが大きくなると、排便時に痛みや違和感を感じるかもしれません。

肛門部は通常自分では見ることができない場所なので、感染しても気づきにくく、無自覚に感染を広げてしまう可能性があるので注意が必要です。

オーラルセックスによる主な尖圭コンジローマの症状

尖圭コンジローマは主に粘膜の接触や傷口から感染するので、口の中に小さな傷などがあった場合は、オーラルセックスによって感染し、唇や口腔内、舌、喉にイボができます。

口の中にイボができても、口内炎など他の原因によるものだと勘違いする人も多く、他の部位と同様に症状が出ても放置されがちです。

口内で尖圭コンジローマが発症している人と性交すると、直接的な性交だけではなく接吻だけでも感染する可能性があります。

心当たりがないのに、尖圭コンジローマの症状に当てはまった方へ

膣性交や肛門性交、オーラルセックスをしていないのに、または深くお付き合いしている相手がいないのに、性器や肛門、口内などにイボができて大きくなっていったり、イボの範囲が広がっていくといった尖圭コンジローマの症状が出て、人知れず悩んでいる方もいるでしょう。

尖圭コンジローマの感染経路は性交だけではありません。感染者が使用してウィルスが付着したバスタオルを使用した場合も感染することがありますし、風呂の椅子やウォシュレットにウィルスが付着していて、それが粘膜や皮膚の傷口に接触すれば感染することもあります。

尖圭コンジローマへの感染は日常生活の中でも有り得るということを認識しましょう。性病にかかってしまったことを必要以上に怖がったり恥ずかしがる必要はありません。

尖圭コンジローマの症状まとめ

尖圭コンジローマの症状について、男女別・感染経路別にイボができる場所などを中心に解説しました。

尖圭コンジローマの主な症状は、粘膜に覆われた部位やその周辺に突起状のイボができ、徐々にその数や範囲が広がっていくものです。

感染してから発症までに時間がかかり、感染経路が分かりにくいこと、またデリケートな部位に出る症状であることから、症状が悪化しても誰にも相談できず、病院にも行きにくいという方も多いでしょう。

しかし病院での適切な治療を受けなければ症状は快方に向かいにくく、一度イボがなくなったとしてもすぐにまた発症することが少なからずあります。性交したり同居する大切なパートナーに感染させてしまう可能性も否定できません。

妊娠している人が感染したら、出産時に母子感染して、新生児に呼吸器疾患のリスクを負わせてしまうこともあります。かゆみや痛みなどがないからと放置せず、尖圭コンジローマかもしれないと感じる症状が出たら、できるだけ早めに受診することをおすすめします。