淋病(淋菌)とは?原因・症状・感染経路・治療について解説
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目次
この記事の監修ドクター
百束 全人 ペアライフクリニック横浜院
平成30年 日本医科大学医学部 卒業
▼資格
日本性感染症学会 会員
日本感染症学会 会員
日本エイズ学会 会員
日本泌尿器科学会 会員
直接人の役に立ちたいと医学の道を志し、泌尿器科・皮膚科での経験を経て、ペアライフクリニック院長に就任。
淋病(淋菌)とは

参照:jmedmook58 あなたも名医!外来でどう診る?性行為感染症
淋菌感染症(淋病)とは、淋菌という細菌によって引き起こされる性感染症の一つであり、潜伏期間は男性で2~7日間、女性では7~10日間ほどで、性器やのど、肛門、眼(結膜と角膜)に感染します。
クラミジア同様、日本でも感染者数が多くクラミジアよりも症状が強く出るケースが多いです。15〜19歳の女性と20〜24歳の男性の感染者が多いと言われており、若年層では性感染症(STI)のスクリーニング率が低いため、感染拡大のリスクが高いです。男性の方が淋菌感染症(淋病)の感染者が多いというデータがあります。
淋菌感染症(淋病)に感染している方と、性行為(セックス・フェラチオ・クンニ・アナルセックス)をすることで感染します。淋菌は男性では自覚症状が出ることが多いですが、女性では自覚症状が出にくいのが大きな特徴で、自身の感染に気づかずブライダルチェックや不妊治療の際に感染に気づくケースもあります。
女性から男性に対しては1回の性行為につき20%程度、4回以上で60~80%程度といわれております。
男性から女性に対しては1回の性行為につき50~70%程度とされております。一回の性行為での感染伝達率は30%程度と高いため、感染者数が多くなっているのが現状です。
また、「ピンポン感染」の場合は、固定のパートナーと感染を繰り返すために、パートナーだけ治療しても再発するリスクが高くなります。そのため淋菌感染症(淋病)に感染した場合、再感染予防の観点からパートナーに感染を伝え医療機関への受診を促しましょう。
淋菌の特徴
人間の粘膜にいる間は生存できるという特性があります。淋菌自体はとても弱い菌なので、日光や温度差、乾燥によって死滅してしまいます。そのため、性行為以外での感染はほとんどありません。温泉・プール・便座・タオルなどからの感染は極めて稀と言えます。一方で、粘膜接触で淋菌に汚染された手指で目をこすって結膜感染を引き起こすケースは報告されています。

ペアライフクリニックの淋病(淋菌)の患者数の推移

ペアライフクリニックにおける2025年の淋菌感染症の年間患者数推移をグラフにしたものです。
前半(1月〜4月)は月間86〜120人程度で推移していましたが、5月(142人)から増加傾向となり、7月以降は月間200人前後(200〜211人)と高水準で推移しています。
年間で最も患者数が多かったのは8月(211人)で、最も少なかった4月(86人)と比較すると約2.5倍に増加しています。夏場から秋口(7月〜10月)にかけて患者数が200人を超える高い水準を維持している点が特徴的です。
当院で診断した淋病の症例→淋病(淋菌)の感染経路と原因
淋菌感染症(淋病)は基本的に性行為のみで感染する感染症です。病原菌が存在する場所から、粘膜(目・口腔・性器・肛門)に接触することで感染します。
淋菌は男女ともに主に性器に感染しますが、のどや目、肛門に感染して、咽頭痛(腫大)・結膜炎(膿)・肛門不快感(痒み)などを引き起こすこともあります。
淋菌はオーラルセックス(フェラチオ・クンニ)などの性行為により、口の粘膜にも感染する場合があります。
心当たりがないのに淋菌に感染している場合は、オーラルセックス(フェラチオ・クンニ)による無症状感染が原因となるケースが多いです。
しかし、淋菌は乾燥や高温に弱く水中での生存時間も短いため、飲み物の共有や公衆浴場などで感染するリスクは極めて低いのでご安心ください。
淋病は母子感染します
出産時に淋菌に感染していると、分娩時の「産道感染」で赤ちゃんに母子感染してしまうリスクがあります。赤ちゃんに感染した場合、化膿性結膜炎や関節炎を発症するだけでなくひどい場合、失明してしまう可能性もあるので、必ずブライダルチェックを受けましょう
淋病(淋菌)の潜伏期間
淋病の潜伏期間は一般的に男性で2~7日間、女性では7~10日間程度といわれております。しかし、淋病は無症候性のことが多いため、正確な潜伏期間がデータとして残っていないことが多いです。
潜伏期間を経て症状が発症しますが、個人の免疫力などに影響されるため、症状発症までの日数は個人差があります。
また、何度もお伝えしている通り淋病は大半の方が無症状で感染しております。リスクのある行為後に数週間経って、症状が出ない場合でも淋病に感染している可能性は大きくあります。
リスク行為後、すぐに淋病の検査は可能です。当院は精密検査機器(PCR法)を導入しているため、症状が発症していなくても淋病の病原菌は存在しますので、感染の有無を検査することができます。
潜伏期間でもパートナーに感染するリスクがあります
潜伏期間とは感染してから、症状を発症するまでの期間を指します。リスク行為後潜伏期間だからパートナーに感染することがないわけではありません。
淋病の症状

淋病に感染すると男性で2~7日間、女性では7~10日間程度の潜伏期間といわれており、性器やのど、肛門、眼(結膜と角膜)に感染します。男性では約90%に主に尿道炎の症状がでます。一方で、女性の約50~80%は無症状です。リスク行為後は罹患している可能性があります。
| 部位 | 症状 |
|---|---|
| 男性器 | 排尿痛・黄色い膿・痒み・不快感など |
| 女性器 | おりものの増加・不正出血・下腹部痛・排尿痛など |
| のど(喉) | のどの痛み・のどの腫れ・発熱など |
| 肛門 | 痒み・違和感・下痢・出血など |
| 目 | まぶたが腫れる・結膜充血・浮腫・クリーム状の目やに |
男性の症状
淋病に感染しており、症状が出ている方は自覚症状がはっきりしており、尿道炎による激しい排尿痛を訴えます。
また、尿道から膿が出ることが大きな特徴の一つとなっているため、下着に分泌液が付着していることが多々あります。但し、最近は症状がはっきりしないこともあります。
女性の症状
女性の場合、男性より無症状で感染しているケースが多くあります。
感染に気づかず放置してしまうと、子宮頸管炎、卵管炎、卵巣炎、骨盤内炎症性疾患(PID)と不妊の原因や重篤な病気になる恐れがありますので早期発見・早期治療が大切です。
重篤な疾患・不妊リスク
淋病を放置すると、男女ともに不妊症の原因となる可能性があります。さらに重症化すると、感染が全身に広がり、敗血症や関節炎など命に関わる合併症を引き起こすこともあります。詳しくは下図でご確認ください。
そのため、淋病の疑いがある場合は、早めに検査を受けて適切な治療を始めることが大切です。

淋菌(淋病)の検査方法

淋菌は感染機会より24時間以上経過した後に検査可能です。また、当院は院内に精密検査機器を導入しているため、淋病の精密検査を最短90分でご報告いたします。
男性器の場合
尿を検査します。採尿時にコップをお渡ししますので、そちらに尿を採取してください。検査精度を保つために、来院の2時間前から排尿はお控えください。
女性器の場合
膣分泌液を検査します。綿棒を使用して分泌物を採取します。当院の採取用トイレにてご自身で採取を行なっていただくため、デリケートゾーンを他人に見られる心配はございません。
咽頭の場合
うがい液を検査します。コップに入った生理食塩液を15秒間、うがいしていただきます。そのままうがい液をコップに戻して検体をご提出ください。
咽頭淋病について→肛門の場合
肛門分泌液を検査します。細い綿棒を数センチ肛門に入れて分泌物を採取します。ご自身で採取していただきますので、身体へのお負担は軽減できます。
ペアライフの性病検査について→淋病(淋菌)の治療方法
淋病はかつては内服薬で簡単に治る感染症でした。しかし、耐性菌の影響が世界的に問題となり治療方針は昔とは異なります。現在は、点滴または筋肉注射による治療が第一選択となっております。「耐性菌」についての話は淋菌の治療をする上で欠かせない要素となります。ペアライフクリニックでは淋菌に感染した場合、下記の方法で治療します。
当院では点滴治療を第一選択としておりますが、患者様に合わせて筋肉注射での治療も可能です。ただし、咽頭淋菌には筋肉注射は治癒効果が無いため、喉に感染した場合は点滴のご案内となります。ペアライフクリニックでは基本的に内服薬での治療は案内しておりません。
淋菌の治療について詳しくはこちら→治療後の予防方法
性病は症状が消失したから完治したというわけではありません。症状が治っても原因菌はまだ生存している可能性があります。ご自身で判断することで大切なパートナーにピンポン感染をさせてしまうケースがありますので、必ず治癒確認(治ったかどうか判断する)検査をしましょう。
当院では、症状が消失しており治療から3週間後に治癒確認検査をして陰性であれば治療完了といたします。当院で採用している淋菌のPCR検査は非常に感度が高いため、完治していても死滅した菌を検出してしまう場合がございます。
また、淋病の感染を100%予防することは、難しいですが感染リスクを下記の方法で抑えることはできます。
淋病は免疫が付かないため、繰り返し感染します。
前述の通り、淋病に感染すると重篤な病気や不妊の原因となりますので、感染予防に努めましょう。
ドキシペップ|淋病予防薬
当院では淋病の予防薬である、ドキシペップを処方しております。ドキシペップは淋病などの感染リスク行為後72時間以内に服用することで感染リスクを下げることができる予防方法です。
しかし、100%淋病に感染するわけではないため、複数の予防方法を併用することで高い予防効果を得ることができます。
詳しくは下記のバナーをクリックしてご確認ください。
ペアライフクリニックの淋病(淋菌)の診療について
淋病の料金・プラン
淋病に感染している方は、クラミジア・梅毒など他性感染症も発症している可能性が高いため、セットプランもご用意しております。症状や既往歴などをもとに検査プランをご提案いたしますので、お困りの方は一度当院にご来院ください。
「感染行為を行いすぐにでも検査を受けたい方」「先の予定がたてにくく予約を取ることが難し方」「予約を取ることがめんどくさい方」など
性感染症は誰にも感染するリスクがあるのにも関わらず受診しずらい感染症だからこそ予約不要で手軽にご来院いただける体制を整えています。検査を受けたその日に検査結果がわかり、陽性だった場合には当日に治療を開始することができます。
また、性感染症・感染症学会に所属している医師が常駐しております。ご不安なことがありましたらお気軽にご相談くださいませ。
即日検査
ペアライフクリニックで行う淋病の検査は全て精密検査(PCR法)です。当院は院内に精密検査機器を導入しているため、淋病の精密検査を最短90分でご報告いたします。
当院では、抗原検査による淋菌感染症の診断は行っておりません。抗原検査はPCR検査と比較して精度が劣るため、特に感染初期症例では偽陰性となり、診断を見逃す可能性があるからです。
そのため、検査当日に陽性であればそのまま治療を開始することができます。性感染症専門のクリニックだからこそ「精度」「速さ」「伝える」をどこよりも徹底して行なっております。
当院の検査・治療実績

当院は淋菌検査実績99,556件。検査は全て高精度のPCR検査にて行なっております。最短90分で検査結果をご報告いたします。
淋菌治療実績5,038件と多くの方の治療も行なってまいりました。当院では点滴・筋肉注射の2種類の治療方法をご用意しており、耐性菌に配慮した治療を行なっております。
淋菌は正しく理解をすることで感染を予防することができます。淋菌でお悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。
| 淋病の実績 | |
|---|---|
| 検査実績 | 99,556件 |
| 治療実績 | 5,038件 |
※2024年5月~2026月9月までの実績数
淋病についてのまとめ
淋病は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)によって起こる感染力の強い性感染症です。クラミジアとの同時感染が約30%みられ、症状が似ているため検査での判別が必要です。
主な感染経路は性行為(膣・口・肛門)で、男性は排尿時の痛みや膿、女性は自覚症状が少なく不妊症の原因になることもあります。放置すると敗血症や関節炎など全身に感染が広がる恐れがあります。
治療は抗菌薬(セフトリアキソンなど)の点滴または注射で完治が可能です。妊娠中は薬の制限があるため、パートナーのコンドーム使用や性行為を控えるなどの感染予防が重要です。
よくあるご質問
A.
自然治癒することはありません。症状がおさまっても病原菌は存在し続けます。淋病を治すためには必ず治療しましょう。
A.
感染している可能性が高いです。すぐに淋病の検査を受けましょう。同時に他の性病に感染している可能性もあります。医師と相談して他の性病の検査も同時に受けましょう。検査結果に応じて、必要な治療を受けてください。
A.
治療中の性行為はお控えください。治療完了から2週間以降に治癒確認の検査をしてください。淋病は一度の治療でほとんどが完治しますが、耐性がついている淋菌も多く存在します。
A.
いいえ、何度も感染します。淋病には免疫がつきません。そのため感染者と性行為をする度に感染する可能性があります。
A.
治療が必要です。のどの感染は無症状である場合がほとんどです。
しかし、オーラルセックスなどでパートナーに感染してしまうことはもちろんありますので、治療をしましょう。
A.
淋病の菌が無くなってからも炎症の瘢痕として症状が残る場合がございます。2週間以上様子を見ても症状がかわらない場合は改めてご来院ください。
また、その他の性病に感染している場合がございますので、他の項目の検査もご案内いたします。
A.
当院では数種類の治療方法をご用意しております。当院では治癒能力の高い「セフトリアキソン」の点滴を推奨しております。他院で効果の出なかった方もお気軽にご相談ください。
A.
性行為以外で感染することはほとんどありません。
淋病に感染した際はリスク行為のあったパートナーも感染している場合がございますので、必ずパートナーにお伝えしましょう。


