我慢汁(カウパー腺液)・素股・外出しの妊娠確率について
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避妊をせずに性行為をした際、「安全日だったから大丈夫」「外出ししたから妊娠しない」といった声を聞くことがあります。
しかし、こうした考えには誤解も多く、実際には妊娠の可能性がゼロではありません。今回は、妊娠に至るケースについてわかりやすく説明します。
目次
性行為による妊娠確率
避妊せずに性行為を行った場合、妊娠する確率は約30%と言われております。妊娠は回数よりもタイミングにより大きく左右されます。特に排卵日付近に性行為が行われた場合、受精する確率は通常より高くなります。さらに排卵のタイミングは体調やストレスの影響で前後することがあり、自分では正確に予想することは難しいです。
安全日と危険日について
「安全日」や「危険日」という言葉を聞いたことがある方は多いかもしれませんが、実際にそれがどのように決まるのか、正しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。「危険日」と「安全日」について説明します。
危険日とは、妊娠の可能性が高い時期のことを指します。特に、排卵日(卵子が体の外に出る日)とその前後数日間が、もっとも妊娠しやすい「危険日」とされています。女性の体は、月経周期に合わせてホルモンのバランスが変化し、月に1回排卵が起こります。この排卵のタイミングで、もし精子と卵子が出会うと、妊娠が成立する可能性が高まります。
なぜ排卵の前後が妊娠する可能性が高いと言われている理由は、精子は女性の体内で3日〜5日ほど活動できるからです。排卵の数日前に性行為があっても、精子が体内で、受精ができる状態になっていることがあります。
一方、卵子の寿命は約24時間と短く、排卵日から1日〜2日が特に妊娠しやすいタイミングと言われています。このことから、排卵日の5日前〜排卵日の翌日までの約1週間は、妊娠の可能性が高まる「危険日」と言われています。
安全日とは、妊娠する可能性が比較的低いとされている時期のことを指します。一般的には、生理が終わった直後の数日間や、排卵後から次の生理が始まるまでの期間が「安全日」と言われています。ただし、「安全日」という言葉には注意が必要です。
その理由は、ストレスや体調、睡眠、食事の変化などによって、生理周期が簡単に乱れることがあるからです。排卵のタイミングは不安定になりやすく、「安全日だと思っていたのに妊娠した」というケースも実際にあります。また、精子は体内で3日〜5日ほど活動し続けるため、排卵が想定より早く起きた場合、安全日だと思っていた日でも妊娠する可能性があります。
我慢汁(カウパー腺液)の妊娠確率
我慢汁(カウパー腺液)によって妊娠する確率は高くありませんが、妊娠する可能性がゼロではありません。我慢汁(カウパー腺液)には精子が含まれている可能性があるため、我慢汁(カウパー腺液)が膣内に入ることで妊娠する可能性があります。そのため、「膣外に射精したから妊娠しない」というのは誤りです。
我慢汁(カウパー腺液)とは?
カウパー腺液は、射精の前に分泌される透明な体液で、量は少ないものの、活動可能な精子が含まれていることがあります。我慢汁(カウパー腺液)が膣内に入り、排卵期と重なった場合、妊娠につながる可能性があります。そのため、膣外射精だけに頼るのはリスクが高いといえます。
素股の妊娠確率
素股は、性器をこすり合わせる行為であり、膣内への挿入を伴わないため、妊娠のリスクは少ないとされています。しかし、膣外で射精した場合でも、精子が膣の近く(外陰部)に付着することで、精子が膣内へ入り込む可能性があります。そのため、素股であっても妊娠する可能性はゼロではありません。ただし、実際に妊娠する確率については明確なデータがないため不明です。
素股とは?
素股とは、膣内に挿入せずに、男女の外陰部を密着させてこすり合わせることで、性的な快感を得る性行為の一つです。一般的には、男性器を女性の外陰部や太ももの間に挟み、前後に動かすことで刺激を与えます。
また、素股は膣内挿入を伴わない行為ですが、性感染症に感染リスクがあります。性感染症は、粘膜や皮膚の接触によって感染するため、挿入行為がなくても感染が成立します。したがって、素股であっても性感染症のリスクを考慮し、適切な予防策を行うことが大切です。

外出しの妊娠確率
外出しは、避妊方法の1つとして認知されていますが、避妊効果は不完全であり、確実な方法とはいえません。外出しを適切に行ったとしても1回の性行為で妊娠する確率は約20%と言われております。
外出しをしても妊娠する可能性があるのは、射精前に分泌される我慢汁(カウパー腺液)に精子が含まれていることがあるからです。我慢汁(カウパー腺液)が膣内に入った状態で排卵時期と重なると、妊娠が成立する可能性があります。
外出しとは?
外出しは、性行為中に男性が射精直前に陰茎を膣から抜き、膣外で射精することで妊娠を防ごうとする避妊方法の一つです。膣への挿入はされますが、射精を体外で行うことによって、受精の可能性をできるだけ低くすることを目的としています。
予期せぬ妊娠を防ぐ方法
外出しや素股などの性行為では、射精前に分泌される我慢汁(カウパー腺液)によって、予期せぬ妊娠のリスクが生じることがあります。万が一、妊娠の不安がある場合は、早めにアフターピルを服用することを推奨します。性行為から72時間以内に服用することで90%以上の避妊効果が期待することができます。
当院ではアフターピルと低用量ピルの
両方を取り扱っています

当院では、患者様のライフスタイルや健康状態、ご希望に応じて、アフターピルおよび低用量ピルを医師の診察のもと適切に処方しております。
アフターピルは、避妊に失敗した場合や避妊を行わなかった性行為において、妊娠のリスクを下げるために使用される緊急的な薬です。
一方、低用量ピルは毎日服用することで排卵を抑制し、継続的に高い避妊効果が期待できる薬です。初めてピルを使用される方や、服用方法・副作用などに不安がある方にも医師が丁寧にご説明いたしますので、ご不明な点があれば気軽にご相談ください。

我慢汁(カウパー)・素股・外出しの妊娠確率について よくあるご質問
A.
1回の避妊なしの性行為で、妊娠する確率は約30%とされています。特に、排卵日の前後に性行為を行った場合は、妊娠の可能性がさらに高くなります。
A.
外出しをしていても、約20%の確率で妊娠する可能性があります。つまり、5人に1人は妊娠してしまう計算になり、「中に出していないから大丈夫」とは言い切れません。
A.
はい、あります。射精した精子が膣の近くに付着すると、精子が膣内に入り妊娠する可能性があります。しかし、素股による妊娠は稀です。
A.
安全日は妊娠しにくい時期ではありますが、排卵のタイミングは体調やストレスで簡単に変動するため、妊娠の可能性はゼロとは言い切れません。
A.
アフターピルを服用することを推奨します。当院では性行為から72時間以内に服用するアフターピルと120時間以内に服用することで高い避妊効果を発揮するアフターピルを取り扱っているため、患者様の状況に合わせたアフターピルを処方することができます。