性器ヘルペスの感染経路について
- TOP
- >
- 性感染症の種類
- >
- 性器ヘルペス
- >
- 性器ヘルペスの感染経路について
- 空気感染
- 手を繋ぐ
- お風呂やプール
目次
性器ヘルペスは性行為により感染する性病です。性感染症の一つですが、感染経路はセックス(膣性行)だけではありません。心当たりがないのに淋病に感染している場合は、セックス(膣性行)以外で感染している場合があります。
性器ヘルペスの原因と感染経路を正しく理解することで感染を予防することができます。

性器ヘルペスの原因
性器ヘルペスになる原因は、「単純ヘルペスウイルス(HSV)」に感染することです。このウイルスは、セックス(膣性交)・アナルセックス・フェラチオ・クンニリングスなどの性行為を通じて、感染している人の皮膚や粘膜に触れることでうつります。たとえ症状が出ていなくても、ウイルスが体の外に出ていることがあり、その状態で接触することで感染することもあります。
また、性器ヘルペスは一度感染するとウイルスが体内に潜伏し、ストレスや疲労、風邪などで免疫力が下がったときに再発することがあります。再発をくり返す方も少なくありません。
性器ヘルペスの主な感染経路
性器ヘルペスは、感染すると性器に水ぶくれができたり浅くただれたりして、つらい症状に悩まれる方も多い性感染症です。
ヘルペスウイルスには、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または、2型(HSV-2)の2つの型があります。なかでも、性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス2型に分類され、性感染症の1つとされています。
性器ヘルペスには2つの感染経路があります。1つ目は性器から性器への感染。2つ目はヘルペスウイルスが付着した物品との接触による感染です。ここからは、それぞれの感染経路についてくわしく解説していきます。
①男性器↔︎女性器
性器ヘルペスの感染において、高い割合を占める経路が、性器同士の接触によるものです。
性器ヘルペスをはじめとする単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると生涯持続し、完治することはありません。症状が出ていない場合でも、単純ヘルペスウイルスは神経節に潜伏し続けます。また、感染しても無症状の場合があり、気づかずに性器同士が接触することでもう一方の性器にも感染してしまうのです。
性器ヘルペスは性行為を通して、男性器から女性器、女性器から男性器へと感染します。単純ヘルペスウイルスが性器や性器周辺の皮膚に付着することにより、複数の水ぶくれやただれを起こします。そのほか、初期感染では発熱や全身痛、リンパ節の腫れなどの症状を引き起こします。初期感染のあとは、軽度な症状を再燃させることがあり、再燃する頻度は時間とともに減少するのが特徴です。
性器同士による感染を予防するためには、HSV-2を保有する相手との直接的な性的接触を避けることが一番です。しかし、保有していても無症状である場合は、感染に気づくことが困難でしょう。その場合は、確実にHSV-2を保有していないことが分かる場合以外、性器を直接的に接触させないよう、コンドームの使用やオーラルセックスを避けることが大切です。

②ウイルスとの接触
性器ヘルペスである単純ヘルペスウイルス2型は、症状が出現している皮膚や体液との接触で伝播します。そのため、ウイルスが付着した便座やタオル、浴室の椅子などの物品を介して感染することもあるのです。
また、性器ヘルペスの症状は性器以外にも、お尻や太ももに症状が出現することがあるため、接触した物品を適切に処理することが重要です。感染拡大を予防するための方法としては、症状が出現しているときは、接触した物品をエタノールで消毒するようにしましょう。
ほかにも、性器ヘルペスの症状がある場合、下着に付着している可能性もあります。下着を洗濯する際は、15分以上煮沸消毒するかエタノールで消毒してください。これらの感染拡大予防は、症状が出現していないときには不要です。

性器ヘルペスの原因として
可能性がかなり低い感染経路
性器ヘルペスは性器の接触もしくは感染した皮膚や体液の接触により伝播する感染症です。そのため、以下のような原因で感染する可能性はかなり低いです。
このような日常生活レベルでの行為において感染するリスクは低いと考えられています。しかし、無症状でも感染していたり再燃していたりする場合もあるため、上記のような行為以外で患部が直接触れるような行為は避けることが避けるようにしてください。
また、初期感染や症状の再燃がある場合には、免疫力の低下や症状悪化のリスク、また感染拡大のリスクがあるため、公衆浴場やプールなどの利用は控えるようにしましょう。思わぬ感染症を合併することにも繋がりかねないため、症状が出現している場合には安静にし休息を取るように心がけてください。
心当たりないのに
性器ヘルペスの症状がある方へ
性器ヘルペスは、ウイルスが身体から完全になくなることがないため、症状が再発する場合があります。そのため、一度性器ヘルペスに感染したことがある方は、日頃から注意深く観察する必要があります。
症状が出ているとき
症状が出現している際は、ヘルペスウイルスが大量に排出されています。性器ヘルペスの初期感染や症状の再燃がある場合には、まず性行為は控えることが大切です。相手への感染拡大リスクはもちろん、性器粘膜が炎症を起こした状態であり、症状の悪化をきたす恐れがあります。
このほか、口唇ヘルペスで知られるHSV-1型に感染している方が、口唇ヘルペスを手で触れた後に性器に触れると感染することもあります。症状が出現している場合には、感染拡大予防のために性行為を控え、患部が接触した物品の消毒や手指の清潔を心がけましょう。
症状が出ていないとき
症状が出現していない場合も、性器の皮膚表面や粘膜にウイルスが出現していることがあります。性器ヘルペスは会話や手をつなぐ等、日常生活レベルの行為で感染する可能性は低いと考えられています
しかし、一度感染したらウイルスが体内からいなくなることはありません。症状が出ていないときも性行為の際はコンドームの使用やオーラルセックスを控えるなどの予防策が必要です。
また、感染したことに気づかない場合も多くあるのが性器ヘルペスの特徴の一つです。症状が出ていなくても感染を伝播させてしまう恐れがあります。もし、性器同士が直接接触した場合やウイルスが付着した物品と接触した場合は、すみやかに手洗いや消毒を行い清潔を保つようにしましょう。

性器ヘルペスの予防方法について
性器ヘルペスの予防には、コンドームの正しい使用と、ストレスをため込まない生活習慣がとても大切です。コンドームを使うことで、性器同士の接触を減らし、感染のリスクを大幅に下げることができます。ただし、ウイルスは皮膚や粘膜の接触によっても感染するため、コンドームを使用していても完全に防げるわけではありません。
また、性器ヘルペスは、体の免疫力が下がったときに再発しやすくなるため、予防には日頃からの体調管理も重要です。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけること、そしてストレスをためないようにすることが、発症のリスクを減らすポイントです。
当院では、性器ヘルペスの再発予防や早期対応のために、「ファムビル(PIT)」の処方も行っております。ヘルペスの再発を繰り返す方や、初期症状に気づける方にとって、通院の負担を減らす選択肢としてご利用いただけます。気になる症状がある方や、再発予防を希望される方は、どうぞお気軽にご相談ください。

性器ヘルペス感染経路についての
まとめ
性器ヘルペスは、主に性行為によって感染するウイルス性感染症です。稀ではありますが、ウイルスが付着したタオルや便座、浴槽の椅子などを介して間接的に感染する可能性も指摘されています。発症は、疲労やストレス、睡眠不足などによって免疫力が低下した際に誘発されやすく、生活習慣の管理が重要となります。
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染が原因で、一度体内に取り込まれるとウイルスは神経節に潜伏し、完全に排除することはできません。そのため、性器ヘルペスは「完治が難しい疾患」とされており、再発を繰り返す特徴があります。
再発時の症状は、初感染時に比べて軽度であることが多く、気づかずに放置されるケースも見られます。しかし、再発の頻度や症状を軽減するためには、できるだけ早期に抗ウイルス薬による治療を行うことが推奨されます。症状の有無にかかわらず、再発を繰り返す方やパートナーへの感染予防を希望される方には、抑制療法の導入も検討されます。
ペアライフクリニックは予約不要で
ご来院いただけます

「感染行為を行いすぐにでも検査を受けたい方」
「先の予定がたてにくく予約を取ることが難しい方」
「性感染症に該当する症状を発症しているが誰にも相談できない方」など
性感染症は誰にも感染するリスクがあるのにも関わらず受診しずらい感染症だからこそ予約不要で手軽にご来院いただける体制を整えています。検査を受けたその日に検査結果がわかり、陽性だった場合には当日に治療を開始することができます。
また、性感染症・感染症学会に所属している医師が常駐しております。ご不安なことがありましたらお気軽にご相談くださいませ
性器ヘルペスの感染経路について よくあるご質問
A.
単純ヘルペスウイルスは、感染している人の皮膚や粘膜に触れた際に、目に見えないような小さな傷や粘膜を通じて体の中に入り込み、感染します。
A.
性器ヘルペスはセックス、アナルセックス、フェラチオ、クンニなどの性行為によりうつります。
A.
感染リスクを下げることはできますが、100%防げるわけではありません。
A.
します。しかし、タオルやトイレ、浴槽が感染経路になる可能性は低いです。
A.
あります。単純ヘルペスウイルスは体内に潜伏し免疫力が下がったタイミングで再発することがあります。