当クリニックのホームページでは専門家が執筆した性病に関する記事を多数掲載しております。性病についての正しい知識を身に付けて頂き、感染予防、早期発見、適切な治療へと結び付けて行きたいと願っております。

本記事は、ホームページ内で紹介している性病についてまとめたものです。詳しく知りたい内容へは各リンクより詳細な記事を読むことができます。

性病(性感染症)とは

性病(性感染症)とは性的接触を介して感染する可能性がある感染症のことを言います。オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染し、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。

基本的に自然に治癒することはありません。放置しておくと不妊症になったり、神経や心臓などに重大な合併症が起きることもあります。

性行為だけではなく母子感染によっても感染がひろがります。性病に感染している母親から生まれた赤ちゃんは、胎盤や産道を通して性感染症に感染してしまいます。赤ちゃんに重篤な障害が残る可能性があります。

性病の中には、感染しても症状が出にくい病原体があります。感染に気付かないまま、性行為を通して他の人へ感染がどんどん広がっていってしまいます。

「パートナーが性病と診断された」
「性的パートナーが複数いる」
「いつもは性行為しない相手と接触があった」
「コンドームを使用しない危険な性行為をしてしまった」
「もしかして性病になってしまったかもしれない」

少しでも思い当たる時には、必ず性病の検査を受けるようにしましょう。

主な性病の症状

性病は性器を介して感染が広がっていくので、性器に症状が出ることがよくあります。
代表的な症状は以下の通りです。

・排尿時の痛みや残尿感
・尿道からの異常な分泌物
・いつもとは違うおりもの
・陰部のかゆみ
・陰部の皮膚に潰瘍ができている
・陰部にイボができている

性病で症状が出るのは性器だけではありません。性器以外にも症状が出ることがあるので要注意です。梅毒、エイズ/HIV感染症、B型肝炎、C型肝炎では発熱、咽頭痛、関節痛、下痢など全身に症状が出ます。

オーラルセックスによって咽頭(のど)に性病が感染すると咽頭痛や咳が出ます。のどの性病については別の記事で詳しく記載しております。

性病の中には自覚症状がかなり軽いものや全く無症状のものも多数あります。このような場合には検査を受けるのが遅れてしまい、知らないうちに感染を広げてしまいます。代表的な病原体には、クラミジア、淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマがあります。梅毒、エイズ/HIV感染症、B型肝炎、C型肝炎においても感染初期には症状が出ないことがよくあります。

主な性病の種類

性病の代表的な病原体としては以下のようなものがあります。

・クラミジア
・淋菌
・マイコプラズマ 
・ウレアプラズマ 
・梅毒
・HIV
・B型肝炎
・C型肝炎
・性器ヘルペス
・尖圭コンジローマ
・性器ガンジダ
・トリコモナス
・ケジラミ

性病を放置しておくことのリスク

性病は放置しておいても、基本的には自然に治ることはありません。

梅毒では長期間放置すると命に係わることになります。心臓の血管に感染すると大動脈瘤や動脈炎を発症し突然死につながります。神経に障害が起こり、重症化すると腕や足の筋力低下や麻痺が起こり、日常生活を送ることが難しくなります。

HIVに感染し長期間放置すると、免疫細胞がどんどんと破壊され免疫力が極端に低下してしまいます。エイズを発症すると様々な感染症に感染しやすくなります。これらの感染症は重症化しやすく、命を落としてしまう可能性が高まります。

B型肝炎、C型肝炎を放置しておくと炎症が広がり肝臓の機能が低下してしまいます。無治療でいると長期間かけて肝硬変になり、肝臓の機能が戻ることはなくなってしまうと死に至ります。近年はB型、C型肝炎ともに治療薬が開発され治癒を目指せる病気になりました。

クラミジア、淋菌は性器を好んで感染を起こします。女性の卵管、男性の精管に感染を起こすと、細い管が詰まってしまいます。女性では卵子の運搬、受精ができなくなり、男性では質の良い精子を作ることができなくなります。クラミジア、淋菌感染を放置しておくと不妊症になってしまいます。性病と不妊症の関係については別の記事で詳しくお話しています。よければご覧ください。

性器ヘルペスや尖圭コンジローマは腟内や外陰部にできものをつくります。感染を放置したままで妊婦が出産すると、産道を通して新生児へ感染を起こします。

性器ヘルペスに新生児が感染してしまうと、全身にウイルスが広がってしまい多臓器に障害を起こしてしまいます。最悪の場合には赤ちゃんが亡くなってしまうことがあります。

尖圭コンジローマは性器にイボができてしまう病気です。新生児に感染すると、赤ちゃんの喉(のど)や気管・気管支に乳頭腫というイボがたくさんできます。喉にできると声が出にくくなります。気管や気管支にできると気道が狭くなり呼吸がしにくくなります。イボを取り除くための手術を何回も受けなくてはならなくなります。

性病の症状に思い当たった方へ

性病にかかっているかもしれないと不安に思っているけれど、なかなか病院には行きづらいという方はたくさんいらっしゃいます。

性病は放置していても自然に治ることはなく、どんどんと病気は進行していきます。早く治療を受ければ、後遺症を残すことなく治すことが可能となります。

まずは検査を受けることで不安を解消するための第一歩となります。当クリニックは性病専門のクリニックです。

性感染症の対応に慣れている専門のスタッフが丁寧に対応します。

性病の症状まとめ

性病にかかったときに起こりうる症状についてお話しました。

こちらに記載されているような症状があてはまるという方は早めに検査を受けることをおすすめします。

症状はないけれど性病かもしれないという方は少しでも思い当たることがあればご相談ください。

「性病は何科に行けばいいのかわからない」という方には、別の記事で詳しくお話ししておりますのでそちらも参考にしてください。

どんな些細なことでも構いません。性病に関して不安なこと、気になることがあれば気軽に相談しにお越しください。